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1+1=・・・  作者: 嘉七


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第1話3

タクシーの時計が21:20の表示。


バタンッ


二人を降ろし走り去るタクシー。

ハナを支えつつマンションのオートロックキーを渡され解除する一太。

自動ドアが開き花を連れて入っていく。


807号室のインターフォンを押すと、中から慌てた様子で玄関扉が開く。


花母「はな!」


花「お母さんごめん・・・」


花母「ったく、もう気をつけなさいよ」


家の母より少し年上の雰囲気で美魔女と言われるぐらいの容姿を持つ女性がこちらに視線を向ける。


花「ありがとうね、一ノ瀬君」


一太「いえ、何とか花さんを送り届けることができて安心しました。」


言い終わると頭を下げる女性。

俺は手に持っていた紙袋を女性に渡す。


花母「ありがとうございます、非常に助かりました。」


と紙袋を受け取り、もう一度頭を下げられる。


一太「花さんがつらそうなので早く着替えて病院に連れて行ってあげてください。」


花母「そうね、早くしないと・・・」


一太「では、自分はこの辺で失礼させていただきます。」


花母「本当にありがとうございした。」


花「ありがとう一ノ瀬君」


一太「うん、焦らずしっかり体調戻してからまた学校で、では」


頭を下げそのまま入ってきた廊下を戻る。

エレベーターを降り、エントランスを抜け玄関ホールに目をやると目の前には見慣れた車が待っている。


一太「ありがとう、助かったよ母さん」


彩香「まあ、ちょっとドライブしたかったのもあったしついでよ、つ・い・で」


シフトを1に入れ、頑丈な幌でできた屋根を開け初夏の夜風と頭の後ろから聞こえる野太い排気音を聞きながら、母とナイトドライブをする事となった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


まだ殆どの人たちが寝ている早朝。

静寂がまだあたりを包み込んでいる公園でダッシュを繰り返す。

雨が降ったり、体調不良の日以外は毎日する日課。

約100メートルを全力で走り駆け足で戻る、また全力で走り戻るを繰り返す。

小学生の時に徒競走で負けたのが悔しくてやりだした日課だがなんとなくやめ時が見つからずやりづつけている。


中学では部活も考えたのだけど、父さんと母さんがやっているカフェが大好きだから、友達と色々遊んだりゲームしたり

どこかに出かけたりそんなことよりカフェで手伝いしてるほうが楽しくて嬉しくて大好きだった。

高校受験しないで中学出たら家のカフェで働きたいと言ったら母さんと殴り合いの喧嘩になった。

『普通父親とやるもんだけどねぇ』と紗香「お姉さま」には小言を言われたのがもう一年前にもなる。


父さんは母さんが言い出したら曲げないのを知っていて喧嘩を止めなかったんだなと今になって分かってきた。

まあなぜか勉強は生まれつきできるらしく成績もよかったので近くの高校の合格をすんなりもぎ取って高校へ入学。

中学とあまり変わらない生活ローテーションで一か月過ぎた。


他の高校は知らないが学校側が『教員の働き方改革』とか言ってゴールデンウイークを11連休に設定したので

やらない授業分の課題が全部合わせたら辞書並の厚さになって出てきたときのみんなのうなだれた姿は面白かった。

まあ気合で三日で終わらせたけど。


ゴールデンウイーク前のあの出来事は俺にとって生活に支障が出てはいるが、助けた事に対して致し方ないし後悔は無い。


彩香「おはよう、銀狼君♪」


一太「うるさい!、やめろその呼び方!」


あれ以来時折、母さんがイジってくるから嫌だったんだ。

森村はなはあれ以来学校には登校してこなかった、念の為に欠席したらしい。

まあ仲良しの女子達が連休後に登校しやすい空気にする為といって何やらパーティでも開こうって騒いでいたので大丈夫だろう。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



ポコンッ


スマホの通知音が鳴る。


真綾《課題を終えられた神はいませんか?》

萌《いませんか?》

立夏《同じくいませんか?》

沙也《いませんよ》

花《半神ならここに》

萌《いたー!》

真綾《何の神?》

花《国語、社会、英語の神?》

立夏《おおっ、神よ!》

真綾《我ら4人娘に救いの手をっ!》

花《んー、ちょっとお母さんに聞いてみる》

萌《はなちゃん神、大分体調良くなったねー》

沙也《そだねー》

真綾《よかったよ》

花《午後からなら家でできますよー》

立夏《なんと場所まで!なんという神!》

真綾《母上は在宅でお仕事してるんだっけ?》

花《うん、なのであまり騒げないけど良いかな?》

立夏 okスタンプ

沙也 okスタンプ

萌 okスタンプ

真綾 ありがとうスタンプ

花《場所は大丈夫かな?》

立夏《コノマエ、ワタシ、カダイ、デリバリーシタヨ、シッテルヨ》

萌 《じゃあ、13時駅でok?》

沙也 okスタンプ

真綾 okスタンプ

立夏 okスタンプ

花 了解スタンプ



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



インターフォンの時計が13:15の表示。


ピーンポーン


インターホンが鳴り、花が対応する。


花[はい、森村です]


立夏[はなちゃん着いたよー]


花[りっちゃん、今開けるねー]


エントランスから立夏達が来るまでの短い時間、何故かそわそわとして落ち着かない。

この街に引っ越してきて初めて来てくれる友達、ちょっと緊張する。

玄関の外から女性4人の声が聞こえてきて思わず玄関を開けると、こちらへ歩いてくる友達4人。

4人が駆け寄ってきたので思わず花もつっかけで走り寄る。


立夏、真綾、萌、沙也「「「「はなちゃーん」」」」


花「みんなー」


自分の行動の甘さからみんなに心配かけてしまった事がすごく気になっていて、すごく申し訳なくて不安だった。

入学して誰も知らない人の中で緊張して不安だった私に明るく話かけてくれたりっちゃん、すごくうれしかった。

すごいイケメンだと思ったら女の子で萌ちゃんと二人で話かけてくれて色々気に掛けてくれるまーちゃんにもえっち。

りっちゃんとずっと一緒の幼馴染のさやちゃん。

みんなに倒れたと知らせたらすごい心配してくれたし迷惑もかけてるけど、素敵な4人と出会えてあの学校に決めてよかったっと本当に良かったと思う。


花「心配かけてごめんねー」


立夏「ううん、大丈夫だよー」


真綾「回復してよかったねー」


花「うん、みんなありがとう」


ひとしきり再開を嚙み締めた所で、ハナは自宅へと案内する。

5人がリビングに入るとそこにはなの母親が待っていた。


花母「みなさんはじめましてはなの母の京子です」


立夏「初めまして、先日は挨拶をしないで帰ってしまいすみませんでした。クラスメイトの峰崎立夏です。」


真綾「初めまして、学校で仲良くさせていただいてます。同じくクラスメイトの鈴木真綾です。」


萌「初めまして、同じく仲良くさせていただいてます。戸田萌です。」


沙也「初めまして、いつもなかよくさせていただいてます。和田沙也です。」


京子「みなさん、大したおもてなしはできませんがゆっくりしていってくださいね。」


沙也「ありがとうございます、これもしよろしかったら後ではなさんと食べてください。」


京子「まあ、ありがとう。あとで頂くわね。」


こうして5人久々に再開し、勉強会という女子会が開かれた。



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