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04 仲間を求めて

 私はウキウキで酒場に座っていました。

 たまたま出会ったラルドさんと、奢られたお酒とつまみを嗜んでいました。


 今日は、仲間となる人と対面する日です。

 その待合場所が、こことなっている訳です。

 ラルドさんも、仲間を待っているらしく、安酒を飲んでいたところに、私が見つけられたという訳です。


 そんなこんなで、楽しく飲んでいましたが、ラルドさんが随分と飲み過ぎてしまいました。


 これは困ったものですので、

 席から追い出すか、水を飲ませて安静にさせましょう。

 どちらにしても面倒くさいですね。

 などと、考えているとラルドさんのお仲間さんが現れました。


 ラルドさんを迎えに来た五人のメンバー

 美男美少女でありました。女性は二人。

 どちらもお酒も飲めないような若さをした二人でありました。


 彼女らは、ごめんなさいなどと謝って、ラルドさんを持って帰っていきました。


 名前も聞けませんでしたが、きっとこれからもどこかで出会えると思い後悔などはしませんでした。


「あの、ラニムさんですか!?」


 私は背後から聞こえた声に反応しました。

 そこには、レモン色の髪を携えた少女が立っていました。

 彼女は白いドレスを着て、まるで冒険者とは見えませんでした。


 そんなことを私は思っていますが、

 私もパジャマ姿なので、他の人にも同じ感想を抱かれているのかもしれませんね。


「こんにちは、仲間の募集に参加してくれた方ですか? 待ってました。サミナーリウムさんですよね」


 私はギルドさんから彼女の名前は事前に聞いておりました。


「サミナーで良いです」


 今にでも泣き出しそうな雰囲気でした。

 よく見ると、彼女は杖を大切に持っていました。

 まるで子供が人形に抱きついているようです。


「サミナーさん、お酒で良いですか?」


 朝からお酒なのは、身を戦場におく人には当たり前なのです。

 ここにいる人、皆んな酔っ払いで、酒臭くあります。

 私はお酒は好きではありませんが、既にお酒の口なので。


「いえ、何も要らないです」

「遠慮しなくて、良いですよ。私の席ですよ」


 今日はなんと、奢れるくらいのお金はあるのですね。昨日が結構良い働きをしたのです。

 なので、大口を叩けるのです。


「いえ、あたしまだお酒飲める歳じゃないんですよ」

「!?そうなんですか。」


 予想以上に若いようです。

 確かにギルドにいる点を含めず、街中で彼女を見たら、きっと十五くらいだと推察するはずです。


「で、いきなり本題なのですが、あたしをパーティに入れてくれるのですか?」

「……」


 ……どうしましょう。

 パーティメンバーは必要なのは分かっています。

 だから、応募したのです。

 けれど、すぐに決めてしまって良いのでしょうか。


「すみません店員さん、唐揚げください!!」


 その場で注文をしました。

 はい、私は卑怯者です。

 一旦、答えを先送りにしました。


「唐揚げは好きですか?」

「……まぁ、好きです」


 彼女の目は虚と等しくなりました。

 だって、合格がどうかを聞いて、答えをはぐらかされたのですから。

 そうなって当然です。


 こういう時は、相手にこの席を楽しんでもらわないといけません。

 けれど、最強アイテムのお酒は使えません。

 なので、私の技量に問われてきます。

 まぁ、私はそんなこと出来ないのですけどね。


「はーい、唐揚げです」


 考えている内に、唐揚げがサミナーさんの手元へと運ばれてきました。

 

 最後の一個が誰のものになるのかと同じように、

この状況でどちらが先に手を付けるのかは、悩みます。


 しかし、良い匂いが香っているので、手をつけないことはないでしょう。

 先に私が口へと運びました。

 

 食べてみると、珍しい味がしました。

 ニワトリではなかったです。


「これは炎系のドラゴンですかね」


 サミナーさんが一口かじると、周知の事実のように語りました。

 私には無理ですね。

 唐揚げ自体何百年振りという代物なので。


 そんなことより、余程嬉しかったのでしょうか。

 あの虚の目をしていた少女とは覚えない表情です。

 

「そうなんですか、よく分かりますね。料理は好きなんですか?」


「まぁ、料理はよくしますね」


 それは加点ポイントですね。

 自炊したら、出費は抑えられるでしょうしね。

 冒険しながらならば、魔物の肉だって、日常的に採れるだろうし、良いですね。


「これは子供の頃好きだったんですよね、懐かしいです」


 おっと、舌が肥えているだけなのかもしれません。

 と、思いましたが、子供の頃から食べられるということは、お金持ちだったのではないでしょうか。


 ……そろそろ本題に入ることとしましょう。 


「サミナーさん、あなたはどんなことが出来ますか? 戦士か魔法使いどちらになりたいのですか?」


「えっと、魔法は使えます」


 おっと、困りました。

 やはり彼女も魔法使いだったようです。

 これでは役職が被ってしまいます。


 困り事ばかりですが、サミナーさんに迷惑な顔をする訳にはいきません。

 もしかしたら、いや確実にパーティとなる人なのですから。


 私は心の中では、すでにサミナーさんとパーティにすることを決めていました。

 理由は一つです。

 彼女がお金持ちそうでしたからです。


 と、それでは私が、金だけで人を選ぶ人に見えますが、私の大切にしているものは、気持ちですよ。

 お金持ちそうな彼女を大切にしたいと思ったのですよ。

 料理も出来るらしいですし。


「うん、これから一緒に頑張っていきましょうね」


 私は笑顔で伝えました。


 サミナーさんは、驚き顔でした。


 それから、私は浮かれていました。

 お酒を頼みました、ディナーも頼みました。

 豪遊しました。


 はい、お金が足りませんでした。


「あの、お金貸してくれませんですか?」


 その時のサミナーさんの顔は、さっきの顔よりも驚いていました。

 とても情けないです。

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