13 俺は最弱だ……
この世界で一番偉いのは誰なのだろうか。どこかの王か、勇者か、魔王か、そんなことも分からない。それぐらい俺はこの世界についてまだ知らない。
俺の名はコリュウ。生まれてからずっとコリュウ。
そして、この世界での名もコリュウと名乗っている。分かる者には分かるだろうが、俺はこの世界の者ではないのだ。
この世界は随分と生きにくい。どこでも魔物ばかりで、狩るとしてもやはり体力がいるものだ。ということは俺には向いていないのだ。そして狩るということ自体きつすぎつのだ。生臭いし血は飛び散るし、体は重くなるし、毎日死との隣りあわせ。
だから、俺はギャンブルにハマった。
そうしていつからだっただろうか。借金に包まれた暮らしをするようになったのは。
借金取りから追われ、これまで懇意にしていた賭博場からもお出されしまったのだ。それからすぐに金がたまる冒険者と出戻りとなった。
まるでマグロ漁だな。そんな仕事をしていたというのが衝撃的だが、前回の依頼の方が良かったなんて毎回思うようになっていた頃だ。
町で元魔王の幹部だった人物が暴れている話を聞いた。現場に向かうと本当に元魔王幹部が居るではないか、そしてエルフが戦っているではないか。
これまでの俺なら見過ごしてていただろう。だが、これは借金返済……大金を手に入れるチャンスだ。
と思っていたが、俺が名乗るだけであいつはどこかに消えていきやがった。
つまり俺には一銭の金が入らないわけだった。
俺の人生はまた終わりへと突き進んだのだ。
目には涙が浮かんだのだ。
こうやって泣くことは度々あった。だからもう何も感じない。この時はやけになっていた。そこから記憶は飛び、喫茶店らしき場所で待ち合わせとなっていた。
前日の一等星はとても輝いていた見えた気がする。
そうしてなんということか、そいつらのパーティーへと入っていた。
「コリュウさん!! そこの家との契約してきてくれますか」
「分かった。そこの家で良いんだよね」
俺はいつのまにかこいつらと一緒に暮らすこととなっていた。
女の子に囲まれて暮らすこととなってしまったのだ。そんなことこれまでの人生で考えて考えて来なかった。
「お金は大丈夫だよな」
「はい、コリュウさんお金を奪わないでくださいね」
ラニムはそんな冗談を言い笑っていた。
そんなことをする訳ないのだけどな。どんだけ俺が落ちぶれたと思っているんだ。
まぁ俺に借金があるのはまだ言ってないんだよな。いつ言えばいいんだろうかな。
俺は二十万リープを支払った。この家はこれから毎月二万リープ払えば住み続けれられるらしい。
リビングが一部屋、トイレ風呂が一部屋、そして自室となりそうな部屋が五部屋あるのだ。
「ここが俺の部屋か」
ラニムたちをそこまで連れてきた。俺たちはここから羽ばたいていく予定だ。




