ネオンテトラは勇躍す 1
第四部、スタートです!
週末は二話投稿で参ります。
よろしくお願いします!
4-1
-2002年9月-
結婚式から、2年。
俺は29歳、妙子は28歳になった。
すっかりリフォームの終わった我が家。
煉瓦造りの、重厚な洋館は、快適の一言に尽きた。
俺の持ち物なんて、デスク一つと、熱帯魚の水槽くらいなものなんだが、家が広いって言うのは、何かいいなと思う。
一階は、前世の俺では見ることもなかったであろう、ドデカいリビングダイニング。前の家主から譲り受けたソファセットと、テーブルセット。
水回りの他、仏間に使っていたであろう、畳の部屋もある。
二階には四部屋あり、そのうちの二部屋を、俺と妙子が自部屋としている。
二階にはバルコニーがあり、ステファニーさんと、その親戚の子が洗濯物を干すのに使っている。
庭には、車庫のほか、ハナミズキやシマトネリコの樹が植った芝生がある。前の家主は、犬でも飼っていたのかな、と思う。
なかなか二人で住むには、広過ぎる家だ。
だが……
「ほらほら、良い子でちゅね〜!ウフフ!」
「きゃっきゃっ」
二階から赤子を胸に抱いた妙子が、降りてくる。
そう!!
今年、子供が生まれたのだ!
玉のように可愛い女の子だ!!
きっと妙子のように美しくなるはずだ!
もう顔が妙子のそれだからな!!
「妙子、足元に気をつけてな」
「わかってるわよ」
「凛子は、機嫌良さそうだな!」
「そうでちゅよ〜、ウフフ!」
娘の名は凛子と名付けた。
曽良岡家は、みんな子が付く名で、才気溢れる女性ばかりだ。それにあやかった。
リビングには、小さなベビーベッドを置いてあるので、妙子はそこに凛子を下ろした。
「ミルク作らなきゃ」
パタパタと、妙子がキッチンへ向かう。
俺は機嫌良さそうにしている凛子を、ニコニコと見ていた。
赤ちゃんの顔というのは、どれだけ見ていても、見飽きないものだ。
前世に残してきた(?)のも、娘だった。
小さい頃からあまり表情のない、クールな娘だったなぁ。
平日でもゆかりさんが、凛子の様子を見にきてくれるし、ステファニーさんにお任せしても問題ない。うちの母もたまに上京して来てくれるので、既に妙子は、仕事に復帰している。
凛子は人見知りせず、誰にでもニコニコとした笑顔を見せてくれるので、みんなにモテモテだ。




