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パンクジャズ  作者: 林広正
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 俺たちの世界が始まったのは、公式には二千年と少し前とされている。どの様に始まったのか、詳しくは記録が残っていない。世界を支配する奴らの祖先が、この世界の神として降り立った。なんて伝説は残っているが、どうも疑わしい。俺は、本当は誰もいないんじゃないかって思っている。世界なんて、まやかしなんだ。もしかしたら、スティーブが、世界なのかも知れない。だってそうだ。世界との連絡は、スティーブを通してでないとできないのだからな。

 スティーブの始まりが世界の始まりだっていう発想は、なにも俺が言い出したわけじゃないんだ。スティーブの開発がいつ行われ、いつからこの頭に埋め込まれる様になったのか、詳しく知る者はいない。学校でも社会でも、スティーブでさえ教えてくれないんだ。様々な噂が飛び交うのは仕方がないよな。まぁ、あまり深入りしちゃいけないってことだよ。知りすぎて命を落とした奴を、俺は数人知っている。

 形のある本を眺めていると、大勢で楽しむことこそが音楽じゃないかって思えてくる。まぁ、俺が見る限り楽器は三種類だった。最低でも三人はと考えたんだ。まぁ、実際にはその中にもう一つの楽器が映っていたんだが、当時の俺は気がつかなかった。そいつとの出会いがあり、その楽器を知った。そして即、バンドに導入したんだ。

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