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パンクジャズ  作者: 林広正
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7

 ナオコとの結婚は、多くからの祝福を得たと、当初は感じていた。結婚会を挙げたのは俺とナオコが初めてだからな。今では驚きかもしれないが、結婚会って発想は当時はなかったんだよ。俺たちが初め、世界に広まっていったんだ。まぁ、好き好んでやったわけじゃないんだがな。世間がそれを望んだってだけだよ。あの映像が流れたおかげで、俺だけじゃなく、ナオコまでもが有名人になってしまったからな。俺が結婚することをライヴで告げた直後から、世間は大騒ぎだ。結婚するその瞬間を目撃したいっていう輩が多く出現したんだよ。だから俺は仕方がなく、結婚をするってことを大勢の前で発表することを決めたんだよ。これから結婚することへの想いや約束の言葉を述べ、スティーブへの報告をする。その後に友人やら家族やらが俺たち夫婦の過去やらこれからやらを語るんだ。余興を挟んで、豪勢な食事をしながらな。まぁ、今の結婚会と同じだよな。俺たちはそれを、大勢の前で披露したんだよ。スティーブを通しての中継もなされたよ。とにかく大勢が俺とナオコの結婚を目撃し、祝福してくれたんだ。その時点ではな。

 ナオコはエジプト人だったんだ。なんていうだろうな? 神秘的な瞳をしていて、顔も身体も整っていたよ。マネキンって知っているだろ? あれのモデルは文明以前のエジプト人だって噂だからな。エジプト系以外であんなに見事なスタイルの人間にはお目にかかったことがないよ。俺にとってナオコは、初めて出会うエジプト系だったんだ。

 マネキンってのは、等身大の人間を模した雛形のことだよ。まぁその大きさから親鳥形なんて言い方の方がしっくりはくるんだが、そんな言葉は、今のところ普及はしていない。

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