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パンクジャズ  作者: 林広正
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 けれど俺は、そいつの言葉を信じることにした。なぜかはわかるだろ? UKってのは、俺が手に入れた形のある本に書かれていた文字なんだ。三つのバンドらしきグループの写真がいくつも掲載されている。ウークが本当に国の名前なら、きっとそのバンドが俺たちの先祖ってことだろ? まぁ、それは大袈裟だけど、大昔に、この地にいたってことは確かだ。それはとても嬉しい事実だよ。だから俺は、そいつの言葉を信じている。それに、UKの文字は、この国の至る所で発見されている。まぁ実を言うと、同じこの島の別の国からも発見されているんだけどな。

 俺が手に入れた形のある本には、多分だけど、当時のウークを代表する三つのグループが紹介されていたんだ。数多くのアルバムが紹介されていたから、解散後に作った形のある本なんだろうな。そいつが言っていた言葉はここではあえて無視をするよ。ここではそいつから聞いた意味とは関係のない、俺の感じたことを話しているってことだ。その辺を感じながら聞いてくれると助かるよ。俺はその形のある本の中からLike a rolling stone.の文字を見つけ、なぜだか惹きつけられてしまったんだよ。その形のある本の中にNowhere Man.の文字もあったんだよな。この国が音楽の発祥地なのかも知れないって俺は本気で思っているよ。まぁ、形のある本の中にはUSAの文字もあり、それがアメリカのことだって知ったときはショックだったけどな。たまたま記載されていた言葉だと信じることにしているよ。音楽のルーツは、やっぱりこの国に相応しい。少なくとも、この時代ではそうだからな。スコットランドと日本から生まれた音楽が融合し、今に至っているんだよ。

 俺はその形のある本を、闇で見つけた。その闇ってのは、ちょっと普通とは違う場所って言う意味だ。俺は、家の中で見つけたんだよ。爺さんの暮らす古びた煉瓦の家の地下室の、壁の裏側に隠されていたんだ。爺さんの家のあるあの場所は、この世界の闇に存在する。と言ってもな、他の闇とはちょっと様子が違うんだ。荒地の真ん中だが、堂々と建っているし、特に隠そうという意思もない。爺さんは普通にそこで生活をしていたし、俺も普通に通っていた。あそこが闇だという理由はただ一つだ。スティーブがそう判断しているってこと。爺さんの家は、爺さんのなん代も前からスティーブを妨げるなにかを発している。

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