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推し活OLと天然副社長の溺愛勘違いLOVE  作者: 玲宏 優裕
第3章:天然副社長と推しの「強烈な」独占欲
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第28話:全世界同時配信の婚約会見、推しの前で「俺の所有物」と公言されました

 神宮寺本邸の大広間に、世界中のメディアが集結していた。

 新会社『MINATO & K』の緊急記者会見。議題は、神宮寺グループの全権掌握と、そして――。


「……あの、湊さん。このドレス、重すぎて歩けません……っ!」


「気にするな。君を飾る宝石は、世界中の採掘場から俺が選りすぐったものだ。……俺の隣に立つなら、これくらいの重厚感が必要だ」


 湊さんはタキシードの襟を正し、私の腰をぐいと引き寄せた。


 ……供給。……無数のフラッシュを浴びて、氷のような美貌を晒す「支配者の推し顔」の供給。

 会見場に入った瞬間、シャッター音が嵐のように吹き荒れる。


「神宮寺社長! 隣の女性は誰ですか!?」「一部で噂のある秘書との結婚は事実ですか!?」


 湊さんはマイクの前に立つと、冷徹な瞳でカメラを射抜いた。

 その表情。KYLOカイロ様が最新アルバム『Royal Blood』の特典映像で見せた、王座に君臨する冷酷な王族の、100億倍現実味のある威圧感。


「……本日、俺は神宮寺財閥の全権を継承したことをここに宣言する。……そして、隣にいる瀬戸花音こそが、俺の生涯唯一の伴侶であり、わが社の全資産の半分を共有する婚約者だ」


(……は、半分!? 国家予算並みの金額を、さらっと贈与しないでくださいぃぃ!!)


 会場が騒然とする中、湊さんはさらに、最前列で変装して座っていた「ある人物」に視線を向けた。

 そこには、フードを深く被り、拳を握りしめているKYLOカイロ(本物)がいた。


「……一部の『虚像』に惑わされている者たちに言っておく。……彼女の瞳、唇、そしてその魂のすべては、すでに俺が『独占契約』を交わしている。……たとえ血縁だろうが、似た顔だろうが、俺から彼女を奪うことは不可能だ」


 湊さんは全カメラの前で、私の指に輝く巨大なダイヤモンドのリングを、これ見よがしに掲げてみせた。


 ……公開。……全世界同時配信での、最強のマウンティング。


「……花音。……世界中に見せてやれ。……君を愛し、君にひざまずくのは、俺一人だと」


 湊さんは私の手首を引き寄せ、カメラが回る中、私の手の甲に深く、独占欲を滲ませたキスを落とした。


 ……天然。彼は「法的な権利の主張」をしているつもりだろうが、その行動は、全世界の女性を敵に回してでも私を囲い込む、狂気的なまでの「溺愛」だった。


(……ひ、ひいいいっ! 婚約発表が、推しへの『勝利宣言』になっちゃってるぅぅぅ!!)


 SNSのトレンドは一瞬で『神宮寺社長の独占宣言』で埋め尽くされた。

 KYLOカイロ様は唇を噛み締め、一言も発さずに会場を後にした。

 神宮寺湊の「天然な傲慢さ」は、ついに「全人類への威嚇」へと進化し、私を「逃げ場のない神宮寺の王妃」へと確定させたのだった。

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