15.ゲームヒロイン佐藤桜-ヒロインサイド4
なっちゃんが天上さんを刺そうとしてから、結構経った。
天上さんは相変わらず秋人くんと仲良さそうにしている。
見ていると、バイオリンへの依存みたいなのはだいぶ収まっているように思う。
なっちゃんは、明くんへの片思いを続けている。
前に、なっちゃんに何でそんな明くんの事が好きなのか聞いた。
そしたら、
『ピアノ弾いている時のキリッとしている感じと、普段のワイルドな感じのギャップがいい』
との事だった。
『後は、普段雑に見えて優しいところとか。笑った顔がきゅんとくる』
だそうだ。
色々突っ込みどころはある。
だけれど、幼馴染として明くんがまあ優しい事は分かっている。
なので、まあいいかなと思う。
私は独り身だ。
何も変わらない。
まあ、高校生だからそんなもんでしょ、とも思う。
来月には、私となっちゃんはウチの高校の姉妹校に留学する。
そこで、私はイケメンを捕まえるのだ。
それはゲーム通りだ。
でも。
普通の生活、恋愛、音楽活動。
欲深だけれど、私はそのどれもバランスを崩したくない。
ゲーム通りだけど、ゲームじゃない。
私は確かに生きているのだから。
きっと、乙女ゲーム「バイオリンの恋人」のヒロインの私ではなく。
天上さんこそが「バイオリンの恋人」だったに違いない。
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おしまい。
いったんこれで終わりとさせて頂きます。
今までお読み下さり、ありがとうございました。
本当に心から感謝しております。




