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指切りげんまん
僕が、おばさんの家を出ようとしたとき、おばさんは僕を呼び止め、「ええ、ケンちゃん、昨日見たことも、今日あったことも、聞いたことも、ぜ~んぶ内緒やで・・・ほかの人には、ぜ~たいに言うたらいかんよ」と念を押してきた。
僕は「絶対言わんよ」と答えた。
「そしたら、おばさんと指切りげんまんしよ・・・」と言って、おばさんは小指を差し出してきた。
僕は、その、細いきれいな小指に僕の小指を絡ませた。
「指切りげんまん、嘘ついたら、針千本の~ます」
おばさんは、笑いながらそう言って僕の指の絡んだ小指を大きく上下に揺さぶった。
「指切った!」
これで、おばさんと白石のおっちゃんとの秘め事に加え、僕との秘め事も完全に秘密になった。
僕は、家に帰りながら、先ほどのおばさんの細くて長い小指の感触を思い出していた。
大人の女の人の指が、あれほど美しかったのかと、子供心に思いながら・・・




