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工作方法についての一六条 (一九五九年五月)

編注:本文も同じく一九六七年版「毛沢東思想万歳」の五八~六二頁に収録されたもので、前記毛沢東講話をとりまとめたものである。なお、一九五八年二月一九日付の毛沢東の作成にかかる「工作方法六〇条(草案)」なるものもあるが、これについては毛沢東自身がそれが正式な条文になるためにはおよそ数カ月かかるだろう、といっているところからすると、結局暫定的にこの一六条となったものとみられる。


党の総路線については、諸君はいずれもこれに賛成し、昨年(一九五八年)政治での主な目標と指向はこの総路線の制定であった。しかし予期の成果をあげることができなかったのは、工作方法に問題があったからであって、現在での中心問題はここにある。


(一) 多謀善断(多く相談してうまく断定すること)


いく人かの同志は、相談することが少なくて、誤った断定をくだしたり、あるいは軽々しい断定をくだしている。


いわゆる多く相談するということは、各方面の意見、下部、秘書、左右の意見、工場長、労働者、農民の意見をよく聞くことである。異なった意見をよく聞き、その後で各方面の意見を集め、これに分析を加えて、判断しなくてはならない。


(二) 留有余地(つねに余裕を残しておくこと)


俗語にも後に打つ手を残しておかなければならないということがある。工作の中では機動性をもたなければならない。過去国民党軍隊との作戦では、敵に数倍する兵力をもってこれを殲滅した。準備なくして戦いをしてはならないのである。社会主義建設を進めるときにあっても、計画的に余裕を残しておくべきである。長期短期を問わず、計画はつねにこのようにすべきであって、実際工作が計画を超過し、大衆が計画を超過しうる余裕を残しておかなければならない。計画が高く決められると、それを超過することができないばかりでなく、その指標に達することもできな生産隊長は、指標の「一万」は恐れてはいない、ただ「万一」がこわい、といっているのである。過去工作の中でとられたことは、大衆の意気込みを抱く方法であった。高い目標をやめてこれをある程度低くし、それで計画を超過するとなると、返って大衆の意気込みを鼓舞することになる。同時にまた重点を保証しなければならない。重点のないところに政策はない。文芸工作もこの通りである。観衆がそれをみた後、それを味わいかつそれについて議論をする余地を残しておかなければならない。前半をみれば後半が判るのでは意味はない。説話にしても聞いて終りというものであってはならない。


((三) 波浪式前進(経済成長が波型あるいは鞍型をもって進展すること) 一九五七年には鞍型現象がでてきた。そのために同年では生産指標を引き下げざるを得なかった。このように工作としては経済が波型に前進するようにすべきである。本年(一九五九年)の成長率はやや低下し四○%増(訳注:工業生産の成長率とみられる。「偉大的十年」によると前年一九五八年の工業生産の成長率は六六・二名とされている」となる。それにしても、本年は一六五〇万トンの粗鋼を確保しなくてはならない。石炭には達成の自信がある。農業生産の指標については、食糧および相花の計画達成に大いに努力しなければならない。明年(一九六〇年)はやや低下するだろうが、一九六一年は再び大躍進となる。社会主義建設の中では、その発展は波型に進むものであることを知らなければならない。「天歳月を増し、人寿を増し、春乾坤に満ち、福門に満つ」である。毎日高潮は続くものでない。われわれは波型前進に反対することなく、冒進に反対する。


(四)実事求是(客観的事実に基づいて真理、可能性を追求すること)


計画を定着させなければならない。そのためには、情勢に応じて計画を改変しなければならない。情勢が変化すれば、人の考えもそれに伴って変化する。情勢に従って計画を改変しなければ、工作は主動性を失って受動的となる。 頭を硬化させてはならない。計画をたてるには、それに相応した資料、人員をもっていなければならない。主観主義的に計画を打ち建ててはならない。


(五) 情勢をよくみなくてはならない。


頭は硬化してはならない。よく政治情勢をかぎわけ、人びとの考え方の動きをかぎわけ、経済の情勢をかぎわけなければならない。北戴河会議(一九五八年八月)のときには、指標の決め方が高かった。その後わたしが河北中山東で感じたことは、それがいけないということであって、六中総(一九五八年一二月)では、粗鋼生産を二〇〇〇万トンに引き下げ、上海会議(訳注:一九五九年四月の七中総〕でこれをさらに圧縮して、一歩一歩と計画を定着させた。 (六)機に応じて決断しなければならない。こ情勢をよくみてこそ、機に応じて決断することができるのである。ある同志は、上部も詳細にわからず下部も詳細にわからぬままに、その工作の中で決断をくだしているがこれはよくない。といって優柔不断も間違いである。決断には決心が必要である。機は逸してはならない。機会は二度と来ない。公社についての問題は極めて明らかで、つまるところ何級の管理にするかにある。昨年これを明らかにすることをしなかった。一つの過程を経て、一月二七日この問題をよく検討し、その後趙紫陽同志の報告をみ、天津で劉子厚に、山東で譚啓龍に合い、さらに呂鴻賓公社に行き、いろんな問題(訳注・原文には一根条子(メモ)、一杆秤(はかり)、不同意的一項帽子、一把鑰匙(かき)、一張布告、一個楼梯(階段)などとある〕のあることを知り、はじめて生産隊の所有制なるものが発覚した。この会議は明確にこの問題を解決した。ある同志は上級を恐れ、下級を恐れているが、今後は上級下級がこの中間層を挟撃しなければなら


(七) 人と気を通じる。


工作会議を開く場合には、人びとに相通じる一つの空気がないということがあってはならない。討論の前にはそうした空気を盛り上げておくべきである。ある会ではテーマすらないときがある。この問題については、わたしは百回に上るほど論じた。空気が通じあっていないのはよくない。問題を孤立させてはならない。人びとに物事を細かく知らせないことがあってはならない。問題を決定するにはその素地を十分に盛り上げておかなければならない。


(八) よく封鎖を解かなくてはならない。


報告には視点をもち、一つの事柄については数種の方法を提示し、そこで基本状況、異なる意見、問題の核心は何であるかを説明し、工作状況を如実に反映させるべきであって、問題を封鎖するようなことがあってはならない。


(九) 個人が多数に勝ち得るときもある。それは真理が個人の手にあるからである。


「レーニンは、潮流に反対する勇気をもち、自分の独立した見解をもち、その心情を話すべきだ、といっている。ある同志は自分の不利となることを深く恐れているが、これについては、 あえて考え、あえて話す、共産主義的風格を提唱しなくてはならない。×××は一身のわざわいを顧みることなく、皇帝を引きずりおろしたのである。


(一〇) 計画の変動は一つの歴史的過程を経なければならない。われわれは昨年(一九五八年)大躍進をした。増産速度が一〇%に達すれば躍進であり、二〇%であれば大躍進であり、三〇%であれば大躍進の持続である。


(一一) 文章は国語化すべきであって、半分文語半分口語、半分古語半分現代語であってはならない。国語化し、事情をよく説明して、はっきりさせなくてはならない。


新華社のチベット反乱についての公報は、条々脈々としたものだが、文章を書くには全党全人民を対象としたものにしなければならない。ある文章は全く説得力がない。人に説明するのに、業務そのものに対しての理解や認識なく、大衆心理を理解していない。唐朝の名作家韓愈は、散文をもって著名となったもので、河南武修の人である。かれは師の意を用いたが、師の詞は用いなかった。かれは因循姑息でなく、独特の風格をもち、毁誉を恐れてはならぬ、と主張した。潘宗の詞は群体文(訳注・対句の多い文章で書かれていて読みづらく、人が読んでも判らぬものである。


(一二) 責任をもたなければならない。


権力を手にすれば命令を下だすことができるが、責任を負うことに勇敢であり、指導に服従しなければならない。


(一三) 思想を解放しなければならない。


鬼を恐れてはならない。直敵にものをいうことなく、おしだまっていてはならない。骨があり肉がなければならない。ある同志は気風が不健全で思想の解放がなく、順々に整理されるのを恐れている。幹部は真理を堅持する勇気をもち、封建時代の人物にすら劣っていてはならない。何を恐れる、ただ失職、降級、党籍解除、妻との離婚、入牢、 死罪の六大条だけのことではないか。


(一四) 批判について


「われわれは皆いい同志である。同志に対する批判も工作をうまく進めるためのものであって、いい工作方法をさがすだけのことである。一人として人に恨まれるものはいないなどということは考えられない。批判および自己批判は党が人民を教育する武器である。われわれには、批判の前に恨みはなく、その後に仇はない。批判による苦痛は人を進歩させるものである。


(一五) 集団指導


中央で会議を開催するには核心がある。各地はいずれもそうすべきである。


(一六) 各部との連係


「特に工業部門との連係を強化し、三委(国家計画委員会、国家経済委員会、国家建設委員会)、両部(冶金工業部、第一機械工業部)との連係を密接にしなければならない。


〔原注・正式文件ではなく参考としてつくったものである)

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