#65 リベンジ ~覚醒~
豪剣はシルバーがウインドウに時間を取られている間に力を籠め終えた。
<シ>(やべぇえな…【しない】を選んだはいいが、あの状態の豪剣に勝てる気がしない…正直な話【する】を選びたかったな…)
<豪>「しないを選んで良かったのか?今の俺に勝てると思っているのか?」
<シ>「施しは受けたくないんでね、力の解放なんざ、自力でやってやるよ」
<豪>「そうか…なら…」
そう言いながら剣を地面に突き刺す
<豪>「できるといいな…死ぬ前に、上もそれをお望みだ」
そう言うと片腕の豪剣は拳を握り構える
<シ>「お望みってことは、ここまでは計算通りってか…」
シルバーもまた刀をインベントリにしまい、拳を握り構えたのだった。
<豪>「なんのまねだ?」
<シ>「なにって?フェアにいこうと思ってな、あーわりぃ片腕無いからフェアじゃないか」
<豪>「その減らず口叩けなくしてやるよ」
減らず口を叩くシルバーに豪剣は飛び掛かり拳を振るう
シルバーはその一撃を腕をクロスして受け止めて肉弾戦に発展した。
その戦いは豪剣の片腕がないことでなんとか拮抗していた。
だが時間が経つにつれ、段々と豪剣の方が流れを取り始めた。
<豪>「さっきの威勢はどうした!さっさと解放してみろよ!」
そして遂に豪剣の蹴りがシルバーにヒットし、数十メートル先の河原まで吹っ飛び、その場に倒れ込んだ。
<シ>(馬鹿げた威力だ…スーツを着てなかったら即死だっただろな…だがもう体に力が入らない…ダメだなこりゃ…)
倒れているシルバーに豪剣が近づいて来た。
<豪>「これで分かっただろ、使える物は何でも使うんだよ、じゃなきゃ生き残れない」
そう言うと豪剣は倒れているシルバーを蹴り飛ばし、高い水飛沫を上げて流れが強い川へ落とされたのだった。
<シ>(まずい…なんとかしなけ!!)
流れが強い影響でシルバーは水中にあった岩に頭をぶつけて流されたのだった。
視点は変わりシステム室へ
今の戦いを観ていた大人達(神田、カミナリ、安藤)は落胆していた。
<カ>「ダメだな、勝ちを逃すような奴を、力の保持者にしない方がいい」
<安>「せっかく面白いデータが取れると思ったのに」
<神>「確かに君が心配するように、彼は早死にするタイプだな」
そう声かけてきた神田に優作が真顔で返す
<優>「いや、俺が危惧しているのはそこじゃありませんよ」
<神>「なに?」
<優>「観ていれば分かります」
<神>「観てれば分かるって…もう決着ついたもんだろ」
神田はそう言いながらモニターの方に目を移した
<神>「まさか…」
驚くのも無理はない、神田が観たモニターには流れ着いた先で、フラフラになりながら立ち上がるシルバーは姿が映っていたのだった。
<優>「かみじぃ、俺が危惧しているのはね、あいつならなんとかしてくれるかもしれない、などという期待とかを、一心に背負って自壊しないか、なんですよ」
優作が危惧するのも仕方がない、既に大人達はモニターに釘付けになっていたのだった。
シルバーは豪剣の所から130メートルぐらい離れた浅瀬に立っており、の体からは湯気のようなものが溢れていた。
<神>「もしやと思ってはいたが、魔力を解放させたのか…息子よ、ここまで計画通りか?」
<優>「ええ、そうですよ、神の力は所詮装備ステータス、基礎ステータスを上げるなら魔力を使えるようにならなければいけない、身の丈に合わない力は、身を滅ぼしかけないですから、あと息子呼びは止めてくれって言いましたよね、色々変な誤解されるんですよ、今時」
<神>「ああすまん…」
優作の圧力に萎縮する神田だった。
視点は戻りシルバーと豪剣へ
フラフラのシルバーだったが、自らの頬を両手で叩いて渇を入れ直す
<シ>「体から力が溢れてくる…多分出来たんだな、力の解放が」
シルバーは確認するために、ウインドウを表示した。すると名前の横に【覚醒者】と書かれていた
<シ>「ビンゴ!やってやったぞ優作、これがお前の望みだろ」
喜んでいるところに豪剣が飛んできた
<豪>「おめでとう、これで俺の役割も終わりだ」
すると豪剣は懐から葉巻を取り出し、咥えて火をつけた
<シ>「役割?どういうことだ」
<豪>「ふぅーそのままの意味だ、俺の使命はお前が魔力を使えるようになるまで相手をするだ」
<シ>「やっぱりあいつのシナリオ通りって話ですか」
<豪>「そういう訳だな、まぁ詳しい話は次の奴に聞け」
<シ>「え?」
驚くシルバーの前にウインドウが出てくる
【次のフィールドへ移動します】
<シ>「おい!まて!まだ決着がついてないんだ!勝手に飛ばすな!聴いてんだろ!」
シルバーが画面の向こうに話しかけた結果…
少しして【おけ】のウインドウが出てきた
<シ>「【おけ】って明らかに優作の手打ちだな、だがサンキュー、てことでやろうぜ豪剣」
<豪>「はぁ…俺の命令もアップデートされて【戦え】ってなった、たく…いつも命令がアバウトで困る、与えられる情報も少ないし…まぁいいやるか」
愚痴ながらも葉巻を吸い終わる
<豪>「お前も覚醒者なら、魔力を感じられるはずだ、使い方を見せてやるから、見て学べ」
そう言うと豪剣は深呼吸をして「はぁああああ!!」魔力を解放した
<シ>「いいね~じゃーファイナルラウンドといこうじゃねぇか!!」
こうして覚醒者同士の戦いが始まったのだった。
至らぬ点も多々あると思いますが、「初心者が頑張ってるな」みたいな感じで今後も読んでいただければ幸いです。
作者の一言
世界観に関しては、詳しい説明回を作りますのでもう数話お待ちください




