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ダンジョンにある例の宝箱

天高く振り上げられた大剣が振り下ろされる。

ラーミを乗せたノービィはギリギリでかわしそのまま体当たりをする。

それに合わせてラーミもバスターに手を触れその瞬間にブラットアーツを放つ。

スケルトンバスターは体当たりとブラットアーツの直撃を受け後方へ飛ばされて壁に当たると動かなくなってしまった。

そしてすぐさま残りの敵に向かってノービィが攻撃を放つ。

今度はしっかりと溜めてドラゴンブレスを放つ。

幼竜ではあるが溜めてから放たれたそのドラゴンブレスはアーチャーを倒すのには十分な威力だった。


なんとか敵を全滅させ少し休んだらみんなでアイテムの回収タイムに移る。



「あるじよー、いいものみつけたぞ!」


そう言ってラーミから渡されたのは青色の小さな球体。


「こっちもあったわよ。」


「シルヴァ様、こちらもありました!」


「こっちはないよ〜。」


全てのスケルトンに球体があるわけでは無い様で見つかったのは青色2つに緑が1つで合計3つだった。

そのほかにも状態のいい骨や、武器、防具などを回収してダンジョンを進む。



松明の灯りを頼りに進んで数十分、あれから1体もモンスターが出てこない。


「また出てこなくてなったわね。」


「そうだね、あ、まって!あそこ何かある!」


そうして見つけたのはダンジョンにありそうな例の宝箱。


「シルヴァ様!あれがありますよ!あれが!!」


リリィも例のあれに興奮している様だ。

ノービィや精霊さん達はなんのことだろうと、キョトンとした顔をしている。


まずは宝箱と距離を取り、リリィと共に警戒をしつつジリジリと距離を詰める。

ゆっくりとゆっくりと距離を詰め、短剣が当たる距離まで来たところで持っていた短剣でその宝箱を突く。

だがなんの反応もなくその後何度も突くがそれでも反応はない。

仕方がないのでそのまま宝箱を開ける。

宝箱はパカっと開き中にはブレスレットが1つ入っていた。


「良さそうなもの出てきたじゃない。」


「うん、そうだね。」


覗いてきたカトレアはそう言ってくれたがリリィと一緒に残念な気持ちを隠せずにいた。その後直ぐに気持ちを切り替えて次へと向かう。

さらに歩いて20分ほどが経った時リリィが興奮気味に話しかけてきた。


「シルヴァ様!あそこ見てください。」


そう指をさされた先には宝箱が置いてあった。

今度こそは!とリリィと共に確認作業に入る。距離をゆっくりと詰めて連続刺突!

が、なんの反応もなく今度もハズレかと諦めて宝箱を開ける。

だが意外にも宝箱は固く開かずところどころ錆びているところもあったのでそのせいなのだろう。

今度はしっかりと手を掛け力を込めて一気に開ける。すると一気に力をかけたからか、先ほど開けようとした際に緩んだのか思っていたよりも直ぐに勢いよく開いた。

そして目の前が真っ暗になった。


下半身はなんともないが上半身が何故かぬくい。

そして何処からかみんなの声が聞こえる。


「ちょっとシルヴァ!大丈夫なの?」


「だいじょーぶですか?」


「あるじよ!息はしているか?」


「ビィ、ビィー!!!」


「やりましたねシルヴァ様!」


1人だけ声色がちがう。

やっぱりリリィもこっち側だったか。

それにしてもこうなったその後のことは何も考えていなかったのでどうしようか。

今は頭隠して尻隠さず状態。残念ながら魔法は使えないので無理やりこじ開けるしかないのか?そう考えながら宝箱の奥に手を突っ込んで何かないかなと隅々まで探る。

探って数分後、流石にこの生温かさとベタベタで気持ち悪くなってきた。

出ようと決心して自身にバフをかけた後に思い切り力を込めて体を起こす。

みんなも何か察してくれたのかバフを掛けてくれた。

よし!と足と手に力を込めた時、何かをパリンと割ってしまった。

すると先ほどまで体を抑えていた力は何も無かった様に消えスッと宝箱から出ることができた。

先ほどまでの生温かさもベタベタも無くなって宝箱を見てみるとその隅には緑色の球体が1つ転がっていた。


「シルヴァ様中はどうでしたか?」


早速リリィか感想を求められる。


「うん、これは最初の数秒で十分かな?」


「そうなんですか!でもおかしいです、倒したのに何も残らないんですね。」


確かに亡骸があるはずだがあったのはこの小さな緑の球だけ。


「これが出てきたけど帰ったらヴィルノス さんに聞いてみよっか。」


そう言って球をしまう。


「ちょとシルヴァ、あんま変なことして心配させないでよ。」


カトレアさんからお叱りがあった。


「心配してくれたんだ、ありがとう。」


そう言うと顔を真っ赤にして俯いてしまった。

ちょっと意地悪しすぎたかな?


「ごめんカトレア。今度からはちゃんと説明するよ。」


「もう、それならいいのよ。」


そう呟くとふわふわとこっちに飛んできて肩へと座った。

そのままカトレアを肩にのせながら進んで1時間。特に分かれ道も無いまま最奥の行き止まりまで来てしまった。

隠し部屋は無いかとみんなで調べるが何もなく来た道を戻る。

そして気づいてしまった。あ、これやばいほど時間かかるやつだ。

1階層は外の様な場所だったので気持ちよく探索を進められたが、2階層は閉鎖された空間で道は決められたルートのみ。その中の1本でこれだけ時間がかかるとなると直ぐに当たりのルートを見つけなければめちゃくちゃ時間がかかると、気づいてしまった。

みんなで話し合って、エンカウント率も低いこともありとりあえず外に出ることに決まった。

2階層の入り口まで辿り着いたところで少し休憩を挟む。


残りは1階層だけだ。気合いを入れ直して1階層へ行く階段を登る。そして少し登るとウィンドウが出てきた。


どちらへ向かいますか?選択してください。


1階層

ダンジョン入り口


改めて考えると帰り用もあるよなと思いダンジョン入り口を選択する。

すると体が光に包まれ入り口へと戻ってきた。


「なんか色々すごい経験したな。」


ついそんな事を言ってしまった。

ともあれ無事に戻ってきて来れたので委細良し。


建物を出ると腹ごしらえをしてから国の外にでて狩をしに行くことにした。

準備をして外に出ると改めて国の大きさを実感することができた。


今度はリリィにおすすめの方向だけを教えてもらいその方向に向かって歩いて行く。

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