表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マルタン王国の魔女祭  作者: カナリア55
フェリックス・マルタン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/79

感動の再会

「大変、失礼致しました。あまりにも驚いたものですから」


 額の汗をハンカチでぬぐいながら、ダル・ノーザンは何度も頭を下げた。


「こちらこそ、驚かせてしまって……すみません」


 微笑みながら、そう声をかけるエリス。


 俺達は、領主宅の応接間に通され、お茶を飲みながら話をしている。


「ノーザン卿とは、皇帝主催の夜会で知り合ったんです。その後は手紙のやり取りがほとんどで、会ったのは数回だけですから、わたくしの顔は覚えていないかと思っておりました」

「いえいえ、覚えておりますとも。こんな帝国の端っこの村の事を、皇太子妃となられるお方が気にかけて下さり、いろいろと援助してくださったのですから。マルタン王国との戦で処刑されたと聞き、悲嘆に暮れていましたが、マルタン王、フェリックス様の婚約者様になられていたとは……噂なんて、あてにならないものですね。ああ、本当に素晴らしい事です。フェリックス陛下、私共ノーザン一族は、陛下に永遠の忠誠を誓います!」

「お、おお、頼むぞ」

「はい! ああ、それにしても、エリス様が王妃となられるマルタン王国の一員となれるなんて、本当に嬉しい事です。正直、今後どうなってしまうか不安だったのですが……母も喜びます」

「メアリーさん、お元気ですか?」

「それが、最近寝込んでおりまして」

「まあ……」

「ですがそれは、エリス様がお亡くなりになったとの噂を聞いたせいなので、ご無事がわかればすぐ元気になりますよ。あの、さっそく伝えてきてもよろしいでしょうか?」

「……ん? ああ、いいぞ。母君を安心させてやってくれ」


 エリスが許可を求めるように俺に目線を送ってきたので、すぐに許可を出した。


「ありがとうございます。では、一度失礼致します」


 ダル・ノーザンが部屋を出て行ってから、俺はエリスに尋ねた。


「領主と知り合いだったとはな。だから、ここに来たかったのか?」

「ええまあ、それもありますが、実はこの地はとても重要な地なのです。ノーザン卿と夜会で会った時に色々と話を聞いて、その後も色々調べてもらい、それがわかりました」

「ふーん、どういう事で重要なんだ?」

「はい、まだ完全ではないのですが、特殊な」

「エリス様!」


 言葉の途中で応接間の扉が勢いよく開き、年配の女性が飛び込んできた。


「ああ、神様、感謝致します。エリス様、良くご無事で!」


 そう言うと、座っているエリスにガバッと覆いかぶさった。 


「メアリーさん! すみません、心配をかけてしまって」

「うう……」


 抱きついた格好で泣いているご婦人の背中を撫でながら、少し困ったように俺に目線をよこすエリス。


「ああもう母上、なにやっているんですか! 国王陛下の御前ですよ! 陛下、大変申し訳ございません」


 あ、そうか、確かに不敬だもんな。エリスもそれを心配してるんだな。だったら、


「いや、気にしなくていい。私の大切なエリスの事を心から心配し、慕ってくれているという事は、嬉しい事だからな」

「陛下! ありがとうございます! 私共は、マルタン王国に誠心誠意仕えさせていただきます」

「ああ、期待している。さあ、もう顔を上げて」


 今度は俺の前に平伏したメアリーさんにそう声をかけた。

 

生きてて良かった!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ