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5話 迫る騎士団長と全自動の兵器

シルフィアの元上司 騎士団長がくる!

「ここにいたか この逃亡者が!」


平穏で幸せな朝食の時間をぶち壊すように 全自動ハウスの重厚なドアをドカンと激しい音を立てて吹き飛ばした


煙の中から現れたのは ギラギラとした下品な笑みを浮かべた鎧姿の男と 数十人の武装した兵士たちだった


「ひっ……! ギルバート騎士団長……!?」

シルフィアが顔を青ざめさせ ルナとミーナも恐怖で俺の背中に隠れるように体を震わせる


「ハッ! 無断で騎士団を抜け出したと思えば こんな山奥で男と家ごっこか? おいシルフィア お前たちの代わりなんていくらでもいるが 見せしめに骨の数本でも折って連れ戻してやる!」


男は不快な高笑いを上げながら 身の丈ほどもある大剣を引き抜いてジリジリと間合いを詰めてきた


シルフィアは震える手で剣を構えようとするが 連日の疲労と恐怖でうまく力が入らない


「待てシルフィア 下がれ」

「れ レン殿!? ダメです! あの男は王国の精鋭騎士で——」


俺はシルフィアの前に一歩踏み出し 冷ややかな視線をその男へ向けた

前世で嫌というほど見てきた『理不尽なパワハラ上司』の顔が 目の前の男と完全に重なって見えたからだ


「おいおまえ 俺の家を壊したうえに せっかくの美味しい朝食を邪魔してくれたな」

「あぁん? なんだそのナメた口 ……痛っ!?」


『思考:敷地内における敵対勢力の排除 および損壊した玄関の即時修復』


【全自動防衛・迎撃プロセスを開始します】


俺が心の中でそう呟いた瞬間 部屋全体が眩しい青い光に包まれた

 次の瞬間 家の中や庭から無数の『機械アーム』と『魔力砲塔』が一瞬で作られた


「な なんだこれは!? 魔法陣もないのに防御兵器が——」


「発射」

【全自動迎撃、拘束用ワイヤー一括射出】


ドギャババババッ!!

凄まじい風切り音とともに 無数の光の弾と鋼鉄のワイヤーが縦横無尽に飛び交った


「ぐああああっ!?」「な なんだこの速さは——!?」「体が動かねえええっ!?」


悲鳴を上げる暇すらなかった

あれだけ威張っていた兵士たちは たった一秒で全員がぐるぐる巻きに縛り上げられ 庭の隅っこへキレイに整列させられて投げ飛ばされた


「な……ななな何が起きた!? 俺は王国最強の騎士団長だぞ!? こんな——」


【全自動修復完了】


バタンッ!

吹き飛ばされていたはずの玄関のドアが 何事もなかったかのように一瞬で元通りに修復され ギルバートの目の前でピシャリと閉まった


敵全員が完璧にノックアウトされ 家も一瞬で元通りになった


「……え?」

シルフィアもルナもミーナも 口をぐうの音も出ないほど開けて固まっている


「よし 邪魔者は消えたし冷めないうちに続きを食べようか」


俺が何事もなかったかのように笑うと 3人は信じられないものを見る目で俺を見つめ やがてその目に熱い尊敬と感動の色が宿っていくのだった


だが この時倒した騎士団長が身につけていた『謎の黒い紋章』に 俺はまだ気付いていなかった

星やブクマ、リアクションなどつけてくれると嬉しいです


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