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シズカな時間  作者: 大星雲進次郎
Season3 ミッシングリンク!
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86/90

第95話 勇者召喚! 〜銀河最強の戦士が異世界に転生?③〜

召喚陣の輝きが消えてしまう前に、シズカは周囲をスキャンした。

海辺高校の体育館程度の広さ、石造りの部屋、出入り口は……2つ。

隠し部屋か?中には10名ほど待機している。配置からして、戦力なのだろうが……魔法使いだ。シズカは静かに興奮した。


「……成功だ」


光が消えた時、周りのギャラリーから声が上がった。


「勇者召喚が成功した!」

「勇者召喚?」


シズカの隣りにいた若い男が、オウム返しにつぶやいた。


「左様。そなたたちは迫りくる脅威から世界を守るため、女神の助力のもと異世界から召喚されし勇者!」


その時、召喚陣の外の床が一部せり上がり、玉座と共に老人が現れた。

被召喚者以外の人々がひざまずく。恐らくこの中で最も地位の高い人物のようだ。


「よくぞ召喚に応じてくれた、異世界の勇者達よ」


老人は良く通る声でシズカ達に語りかけた。

座ったまま、偉そうに。


「ちょっと待ってくれよ!いったい何が起こって……」


対して地球人の4人は、何が起きたかわからず混乱している。物語でよくあると有名なシーンだが、まさか自分が当事者になるとは思うまい。


「陛下の御前であるぞ!控えよ!」

「何だよ!勝手に召喚?なんかしておいて説明もなしかよ」


良いぞ、勇者っぽい青年。

あまりにも勇者っぽいので、彼への期待は全くしていなかったシズカ。むしろ隣に佇むメガネのサラリーマン風の男の方を評価してさえいたのだが。

ここで能動的に世界に関与するかどうかで、ストーリーのあらすじは決まる。とりあえず、「言われたまま進んで破滅系」は回避した。


「なるほど、まだ事態を理解しておらぬようじゃな。宰相よ説明してやれ」

「陛下の仰せのままに」


偉そうなオッサンは、王や皇帝それに類するものらしい。地球ではそれらにはっきりした区分けがなされているのだが、ザッツファンタジーのこの世界では名乗れば勝ちなのだろう。

しかし、偉そうなのは気に入らない。シズカは偉いさん5人ほどに殺気を飛ばしておいた。


「さ……、さて、4人の勇者が召喚されるとの神託であったが?」

「宰相閣下。直前で女神の神威を感じ取れしました。恐らく、女神直々に追加の勇者を召喚していただいたのかと」



ステータスプレートにはそれぞれの職業が表示される。

勇者っぽいのは『滝沢』君。炎の勇者だった。

聖女っぽいのは『原瀧』さん。ヒロインって職業なのか?

お下げの女の子は『早乙女』ちゃん。拳闘士。そのまんまじゃないか。

サラリーマンは『レオナルド・田中』君。農民。微妙に変えてきてるな。

そして私『シズカ』は、


「『猫?』あ、。この石牢から出たあとは勝手に消えるから、安心して」

「相わかった。まあ、食事くらいはしていくいくが良い。このまま突き放すのも、外聞が悪いからの」


そして、王宮での豪華な食事の後、シズカは宣言通り勇者パーティーと別れたのだった。

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