表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラクがしたい冒険者~誰か俺を養って~  作者: あさまえいじ
第二章
43/50

第42話

よろしくお願いします。

side リオン

俺とミラさんはブルーウルフがいるであろう、ウルフの生息地に足を進めた。

「ミラさん、頑張りましょう。」

「うん。リオン、期待している。」

「はい!」


一緒に歩きながら、今日一緒に戦うミラさんのことを考えていた。

ミラさんは不思議な人だ。

普段はカイルとリアに振り回されているようで、うまくコントロールしている姉のような人だ。

キアラさんやキッドさんの前だと後ろについて回ろうとする妹のような人だ。

ミレーユ姉ちゃんといるときは子供のように甘えているのを見てしまったことがある。

姉、妹、子供、色々な顔を持っている人だ。


でも、戦闘においてはまた違う顔がある。

キッドさんが言うには、『キッドさんより強い』とうことだ。

キッドさんやキアラさんとは違う、小さな体躯。

武器もキッドさんは『カタナ』という特殊な武器と双剣、そして全身で戦うパワータイプだけど、ミラさんはナイフと魔法だ。でも、魔法も戦闘の補助に使うため程度らしい。

キッドさんとミラさんの二人を比べるとどうしてもキッドさんの方が強く思える。

でも、ミラさんは戦うのが上手いと俺でも分かる。

相手に気付かせず、気付くと死んでいる。そんな戦い方だ。

俺には魔法が使えない。いや、使ったことがない。いつかは使ってみたい。

でも、今は双剣を頑張ろう。

キッドさんに教えてもらってキアラさんにも特訓してもらっているんだ。俺だって強くなっている。

今日はたくさんウルフを狩ってやる。


「リオン」

「はい?」

ミラさんが俺を呼んだ。何かあったのかな?

「あんまりジロジロ見られると気になる。」

「うぇ!」

「あんまり女の人をジロジロ見るのは良くないと思う。」

「ご、ごめんなさい!」

俺はキッドさんとミラさんを比べていたので、ミラさんのことを観察するように見ていたことを指摘されて初めて気づいた。そんなにジロジロ見てたつもりはなかったのに・・・

「リオン、顔の向きで分かりやすい。」

「顔の向き?」

「うん、リオンがミラの方を見ているとき顔がミラの方を向いている。」

「?でも、見たい方を見るときって、顔の向きからそっちを見ませんか?」

「リオン、顔の向きを変えずに目線を変えてみて。」

「目線?」

「そう、顔の向きを変えずに目線だけ。これで、相手に何処を見ているかを悟らせないことが出来る。」

「そうなんですか?」

「顔は分かりやすい、目線は分かりにくい。でも、上級者にはその目線でも悟られる。リオンは近接で戦うから、目からの情報が一番重要になる。でも、それは相手も同じ。相手も読みで攻撃を躱すか受けるか決めてくる。そんなときに、顔が動いてどこを攻撃するか丸わかりなら怖くない。だから、今の内にその癖を直そう。」

「はい!」

ミラさんの指摘に頷いた。双剣をキッドさんから習ったけど、目線のことは教えてもらったことがない。

俺はキッドさんに見たいな力はない。ミラさんと同じく小さい。だから、ミラさんの言うことは俺に必要なことだ。それが良く分かる。

「もうすぐでウルフの生息地に着く。それまで、周りを顔の向きを変えずに目線だけ変えて情報を集めよう。」

「はい!」

俺はミラさんに言われた通り、顔を真っ直ぐ前を見ながら、周囲を目線だけで確認してみた。でも、

「う~~~」

目が疲れる。首が疲れる。

今からこんなんじゃ戦闘の時にはとても使えない。

もっと頑張らないと!


俺とミラさんは目的地に辿り着いた。

「リオン、大丈夫?」

「は、はい・・・」

俺の目は疲れ切っていた。今からこんな調子ではウルフと戦うのは・・・

「リオン、目を閉じて。」

「え、あっ、はい」

俺はミラさんに言われた通り目を閉じると、目にヒンヤリとした感触した。

「あれ、これ」

「いいからそのまま」

俺はミラさんに濡れたタオルを目に当てられていた。目の疲れが取れていく。

「リオン、ここで問題です。」

「?」

「ここに来るまで、赤い屋根は何軒有った。」

突然問題と言われて意味が分からなかった。

とりあえず記憶を遡って思い出してみると、全く覚えていない。と、とりあえずテキトウに答えてみる。

「5、5軒かな~」

「正解は11軒」

「えええ~そんなに有ったんですか?」

「リオンは目を動かすことに集中していた。だけど一番しなきゃいけないことを忘れていた。」

「一番しなきゃいけないこと?」

「情報を集めること。」

「!!」

「元々この特訓は顔の向きを変えずに情報を集めること。顔を動かさなかったのは良かったけど、情報を集めていなかった。それじゃあ意味がない。リオンは顔の動きを変えないことの目的を覚えていますか?」

「・・・相手にこちらが何を見ているのか悟らせないようにするためです。」

「はい。その通りです。では、リオンは何を見ていましたか?」

「・・・」

俺は答えられなかった。何も見ていなかった。見ているつもりで見ていなかった。だから、言えることは、

「目を動かしていただけでした。」

「そうです。リオン、その動きに意味はありますか?」

「・・・いえ、ただ疲れただけです。」

「意味がないことならやらない方がいいです。ただ疲れることならやめた方がいいです。リオンには無理でしたか・・・」

「む!」

俺はミラさんに言われてムカっときた。

確かに意味を考えずにやっただけ、何も見ていなかったのは事実だ。でも言い返したい。

「無理じゃないです。絶対出来るようになって見せます。」

「じゃあ、帰りもやりましょう。次はできるといいですね。」

「はい!やってやります!」

ミラさんに馬鹿にされたまま終われない。絶対に出来てやる。見てろ!


side out


side ミラ

キッド様の言う通り、リオンは煽るとムキになる性格の様です。

それにキアラ姉さんが言っていた通り、目線だけで見るのは苦手なようです。

顔の向きで見ている物が分かるようでは、これから苦労するらしいです。キアラ姉さんが言っていましたから間違いないです。ミラは最初から出来たのでよく分かりませんが・・・

それにキッド様もできないようですし、でもミレーユは出来るんです。この間つまみ食いしようとしたら、見つかりました。このことリオンに言わない方がいいかもです。


「リオン、もうタオル取りますよ。」

「あ、はい。」

リオンは濡れた目元を拭い、目を見開いた。

「リオン、どうしますか?下がっていますか?」

ミラはまた、リオンを煽るように言ってみると予想通りの回答が来た。

「やります!俺が前に出ます。だから、ミラさんは・・・」

「分かってる。後ろでフォローに回る。」

「・・・はい。よろしくお願いします。」

「うん、任せて。」

リオンは言い過ぎた、と気にしているようで気まずそうだった。でも元をただせば煽ったミラの方が悪いんですが、ここで言うときっとまた、めんどくさそうだからここはこのままにしましょう。

キアラ姉さんが言ってたけど、リオンは素直で単純だからうまく扱え、て言ってたけどこれでいいでしょうか?後でキアラ姉さんに聞いてみましょう。


ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ