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昼食

「あらあら昨夜はお愉しみでしたね?」


「流石に酔いつぶれた子を襲う真似はしないですって」


「どうしたんですか旦那様?」


フィリスはどうやら酔うと甘え上戸になって記憶も綺麗になくなる性質らしく、俺とお姉さんもとい女将さんのやりとりをきょとんと聞いていた。


「旦那様、今日はどうしますか?」


「そうだね、城塞都市で出来るだけの買い物は済ませちゃったから別段欲しいものもないからさっさと次の町に向かおうか」


「わかりました!」


一夜を過ごした町を出てからは別段珍しいモノもなく魔物すらこちらを遠巻きに見てから一斉に逃げ出す始末でイベントと言うイベントが皆無だった。

曲がりなりにも邪神の力宿してしまった故か、本能に忠実な魔物や野生動物はまず近づかない。


「旦那様、お昼ご飯にしませんか」


「あれもうお腹空いたのかい?」


「あ、いえ、その、旦那様に元に戻してもらってから凄くお腹が減りやすくなっちゃいまして。ふふ普段はこここんなに食い意地はってませんよ?!」


「分かったよ、じゃああそこの木の下で食べようか」


「本当にわかってます?!」


フィリスの身体は不遇の3年間を補うべく栄養を欲しているのだと思う。おまけにお守りの効果で成長促進効果が働いてくれてるので更に食欲が増しているのだろう。レント伯父様の過去を覗き見た時にフィリスの母親の姿を垣間見たがそれはそれはナイスバディの持ち主なので今からでも期待大である。


「あの宿屋の女将さん料理上手だよね、このケバブサンドもどきめっちゃ美味い。ソースがよくわからんけどなんだろ?」


「け、けばぶさんど?」


「このパン生地みたいなのに肉とか野菜とかギッチリ詰まってるモノを俺がいた世界ではケバブサンドって呼んでたんだよ」


「旦那様がいた世界にも同じものがあったのですね」


「もしかしたら向こうの人間が持ち込んだのかも知れないけどね。ま、美味しければそれでイイさ」


【来訪者】の中で故郷の味が懐かしいとか好きな食い物がなかったから自分で作ろうとするアグレッシブな奴がいたのかも知れない。俺は今のところ何かを作るつもりは一切ない。子供は作るかもしれないがね。


「にしても女将さんが言ってたことは間違ってなかったんだね」


「どういうことですか?」


「いやさ野盗と言うかゴロツキがこの先で罠張って待ってるんだよ」

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