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鈍痛

(アレは一体なんだったんだ)


勢いよく引っ叩かれた両頬がジンジンと痛むが思考は常にあの男で固定されていた。


近づくなと命令してから1時間が経過し何も動きがないのを不審に思った部下たちが異常事態と判断し部屋に突入するまで私は立ったまま気を失っていたそうだ。


「ムンナ秘書官、起こす時はもう少し丁寧に起こしてくれないか」


「ですがレント様、顔面蒼白で白目を剥いてお召し物は汗でびっしょりの状態を見たら流石に丁寧にとは言ってられません!!」


「分かった分かった、だがお前の馬鹿力で口内を間違いなく切ったからな?」


「レント様、報告に参りました」


「聞こうロキソン、どうだった?」


「城内にフィリス様とナイア・アウトサイダーの姿は発見できず、恐らくは露天市場か居住区域に潜伏している可能性がありますので非番の者にも声をかけ向かわせております。脱出経路に関しては申し訳ありません、一切が不明です。室内およびベランダからの残留魔力は検出されておらずまたロープなどを使ったあとも見られませんでした」


「向かわせた連中に伝えよ、『絶対に手出し無用、要監視』とな。それとロキソン、鐘楼にいる不可思議なバケモノがお前に見えるか?」


「鐘楼にバケモノですか?烏が一羽止まってるだけですが」


「そうか、どうやらまだ意識がハッキリしていないようだ。すまないが少し横になる」


「では何かありましたら」


そう言ってロキソンは出て行った。

部下を戻らせることも考えたがフィリスの身も気になるゆえにそのままにしておいた。何かしら物的魔法的残留物が残っていると思ったがそれすらない。


ナイア・アウトサイダーは【来訪者】と見て間違いがない。七大聖天教会に記録されている内容とは度合いが違いすぎるが少なくともこの世界の人間ではないはずだ。いやそもそもヒトであるかも疑わしい。


「烏が一羽か、ムンナにも聞いたが同じ答えだったな」


烏に似ているところは色だけだろう。

グロテスクなバケモノは鐘楼の天辺に捕まり器用に眠っているようだ。

あのバケモノが見えているのは私だけでほかの人間には烏としか認識できない。これでは騒ぎ立てたところで頭がおかしくなったと思われて罷免されるのがオチだ。


あの男は一体何者で、どうして姪を嫁にしたのか?何かしら意味があるのか?あのバケモノは本当に住民を襲わないのか?考えれるば考えるほど分からなくなり寝付くことなど出来やしなかった。

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