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徒歩


「顔を伏せてるとこ悪いんだけど、そろそろ降りるよ?」


小さい声で「わかりました」と返事が来たのでゆっくりと下降。

フィリスを下ろして頭を撫でつつ周囲の確認をして歩き始める。


「ナイアさん、ここはどこら辺ですか?」


「地名とかは知らないけど、もう少し歩いたとこになんか立派な壁にトゲトゲがある街があったから今日はそこでゆっくりしようかなって思ってるよ」


「トゲトゲって・・・それは城塞都市アベルクラインじゃないでしょうか、昔母様と一緒にそこで暮らす母様の兄上、レント伯父様の元へ遊びに行ったことがあります」


自身が覚えていない頃から大変可愛がってくれたらしく、季節の節目や誕生日などには必ず手紙とプレゼントを贈って寄越してくれたそうだ。それは大火傷を負った後も変わらなかったらしい。


綺麗な伯父様と汚い伯父様


汚い伯父様は王城に着いたらまず身柄を確保して他の貴族が愉快なモノになるのを特等席で見させる予定だが、綺麗な伯父様にはどうしようか?母方の血縁者は既にレント伯父様しかいないらしい。


「レント伯父様に会いたいかい?」


「会いたいけど、城塞都市の警備責任者なんです、レント伯父様。だから会うのはすごく難しいと思いますよ」


「結構なお偉いさんだったのか綺麗な伯父様。だけどすぐに会ってくれると思うよ?」


「・・・そうでしょうか?」


少なくとも大火傷で失明した姪が自分を訪ねて来たと聞けば飛んでくるに違いない。

ましてやその傷が全て治ってると知ったら大粒の涙を流して俺に感謝をしてくれるに決まっている。そしてフィリスとの結婚もスムーズに認めさせる。完璧なプランだ。


「ナイアさん、伯父様が気軽に会いに来てくれる姿が思いうかばないんですけど」


「大丈夫、必ず来るよ」


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