過去
私室と言ってもそこには簡易的なベッド、机と椅子、衣装棚には先程まで着ていた修道服が二着と下着があるだけ。フィリスがいたのはそんな質素な部屋だった。椅子に座ろうと思ったが体格のせいで全く合わず仕方なく机に腰掛け、フィリスはトコトコとベッドに座った。
「ナイアさん、これからどうするおつもりで?」
何も考えてないですゴメンナサイとはとても言えない状況だ。
ここは一つ見習いたくはないがヤツの真似事をしてみるとしよう、その場しのぎにはなるかも知れないしね。
「フィリス、キミこそどうしたい?」
「私は既にナイアさんの奥さんだから、ナイアさんに付いて行く、それだけだですよ」
なにこの子可愛い嫁にしたい。あ、嫁だった。
「亡き母の仇を討ちたくはないかい?」
「っな?!っナイアさん!なにを言ってるんだ!アレは」
「アレは伯父上と貴族たちが企んだ、そうだろ?分かっていても何もしないのかい?」
「何故ナイアさんが知っているんですか?だってナイアさんは異世界から来た人間なんでしょ?なんでコッチの世界の過去のことを」
【過去視】
あらゆるモノの過去を視ることが出来る
干渉をするならば【副王の鍵】が必要になる
【副王の鍵】新しい言葉が出て来たが今は放置だ。
同系列の【未来視】は能力リストの中にはあったが何故かグレー表記だった。
ココに来る前にいくつか質問をしていた時こういったモノがいくつもあったのを試しに聞いてみたら『その内使えるようになりますよ』だそうだ。
経験がモノを言うのならばナニをすればイイ?と聞いたら微笑んで応えすらしなかった。
「ぴっ?!なななななないあさん!?どどどどうしたんです?!!」
気配系能力は感情の起伏で作用してしまいやすい。
一度フィリスを見て心堕ち着かせ柔らかい笑みで大丈夫だ、と返答しておく。
「コレでも神の力の一端を嫌々無理矢理でも受け入れてしまったからね、それくらいのことは視ようと思えば見えるんだ。」
「神の、力、手に入れた?」
「邪神の力を無理矢理受け入れさせられた異世界人って自己紹介したはずなんだけどなぁー」
「ナイアさんが色々と驚かすから色々と飛んでいくんだ、だからお前様が悪い」
ぴっ!と言って布切れを被って可愛いお尻をコチラに向けて小刻みに震えてるフィリスも可愛いな。そんな状況にわざとしたのは俺だけどね。




