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覚悟
『そうでしょうね。それではこちらどうぞ』
軽く受け流されつつ青い球形を差し出された。
『それを呑み込んで下さい。そうすれば門は開き貴方の望む異世界へと旅立つことが出来るでしょう』
見れば見る程に吸い込まれそうな青色。
【青色一号】という単語が思わず出てきたが気にしないでおこう、そうでないと呑むそうにない。
「全身が青く染まらないだろうな」
『例え青く染まったとしても今の貴方なら復元程度余裕ですよ』
否定しないのが妙に腹ただしい限りだ。
もう片方の赤い球形が気になって見ていると
『こちらはもういりませんね』
と言って指先で弾いて消滅させていた。
「いっそのことお前が使って転生して別の世界で自由気ままに人間としての生を全うすれば良かったんじゃないか?」
『私には不要ですよ』
「なんでだよ」
『そういった存在なんですよとしか言いようがありません』
少しだけ釈然としない。だがそんなことを考える時間はもうないと感じた。
『あと五分以内に呑み込んで下さい、でなければ次の星辰が揃うまで待たなくてはなりません。』
ざっと千年周期だ、と言われたので急いで呑み込んだ。




