表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
藤井先輩と私。  作者: 寿音
Ⅻ:動揺と初恋。
PR
48/83

お祭りから帰ってきて数時間経って、現在夜10時。

お風呂に入って、自室でマンガを読んでいた私。

この前買ったばかりの漫画で、学園ラブコメディ。

テレビでコミックランキングの上位に入っていることを知って、買ってみた。

読んでみるとなかなかおもしろくて、両思いなのにくっつかない主人公たちにやきもきさせられる。

『太郎さん…彼女いたんだ』

街中で、女の子と楽しそうに笑う太郎を見かける主人公花子。

『なんで彼女いること黙ってたんだろう』

一緒にいた友達の前で涙ぐむ花子を、友達幸子が優しく慰める。

「この感じ…私も分かるかも…」

どうして共感できてしまうのか分からない。

花子と幸子が、私とユカに見えた。

数ページ進むと、太郎と一緒にいた子は、太郎の妹で花子の早とちりだった。

「なぁんだ…よかった」

漫画の世界の事なのに、自分の事のようにほっとしてしまう。

今日、私なんだかやっぱりおかしいな。


ピロリロリン♪

あ、メールだ。

ユカからかな。

ベットに放り投げていた携帯に手を伸ばすと、ディスプレイの文字に私の体は固まった。

≪藤井 悠太≫

藤井先輩?

おそるおそる、受信メールBOXを開く。

≪新着メール1件≫

ポチッと開くボタンを押す。

≪受信メール1件≫

ボタンを押す。

開いた瞬間、目を閉じた。

なんだか怖くて見れないよ。

でも見なくちゃだよね、無視しちゃ先輩に悪いし。

ゆっくりと震える瞼を持ち上げた。

『ジュディに聞いたで?気分悪かったんやってな。気付かんでほんまごめん!体調良くなったか?』

先輩すごく心配してくれてる。

なんか、申し訳なくなっちゃった。

私全然体調いいのに。

ジュディ、私が体調悪くなったから先に帰ったって先輩に言ったんだ。

あれからジュディとずっと一緒にいたのかな。

まだ一緒にいるのかな?

私は、返信ボタンを押した。

なんて返そう。

聞きたいことはいっぱいあるのに、どれも藤井先輩に聞くのが怖い。

どう聞いたら自然かな…。

うーん、と唸っているといつのまにか10分、20分と時計の針は進んでいた。

『心配かけてごめんなさい。体調はだいぶ良くなりました★

先に帰ってしまって本当にごめんなさい。せっかく誘ってくれたお祭だったのに。本当にごめんなさい』

こんなメールでいいかな…。

そして送信ボタンを押す。

送信し終わって、もう一度自分のメールを確認する。

「あ、ごめんなさいって3回も書いてる」

件名も本文もごめんなさいだらけ。

文章的に変かもしれない。

どうしよう…!

すると1分と経たずに藤井先輩からの返事がきた。

『俺の事は気にするな!陽依がおらんと楽しくないから俺も祭途中で帰ったし★また違う機会にまた遊ぼうな!』

先輩あれから帰ったんだ。

ホッ…

なんだか、自然と顔がゆるむ。

「陽依がおらんと楽しくない……か、ふふっ♪」

それからすぐ私は、≪はい!楽しみにしてます≫と返信すると、少し早めに眠った。

私ったら結構単純な性格してる。さっきの漫画と同じみたい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ