管理者権限付与 一 【王の責務、五】(2)
「け、決闘!?」
ドランは一歩前へ出ると、私の肩をしっかりと掴み、そのまま闘技場へ押し込んだ。
「そうだ。どうだ、坊主。楽しみだろ?」
私の顔に浮かんだ衝撃があまりにも分かりやすかったのだろう。ドランと他の者たちは一斉に笑い出した。
訓練したいと言ったのは本当だ。
少なくとも少しは戦い方を学びたかった。
だが、ドランと決闘するなんて無理に決まっている。
私は剣を持ち上げているだけでも精一杯なのだ。
決闘なんて、考えるまでもなかった。
円の中央に立つと、ドランは脇に積まれていた木剣の山から一本を取り、私の前に立った。
剣先を上へ向けて構えている。
私はぎこちなく彼の真似をし、両足を少し横向きに開いた。
震える剣先を彼へ向け、両手で柄をしっかりと握る。
構えだけを見ればドランと同じだった。
だが、兵士たちが私へ向ける心配そうな視線を見る限り、私の構えは彼のものよりはるかに頼りなく見えていたのだろう。
ドランが目で合図を送ってきた。
「準備はいいか?」
私はうなずいた。
「ああ! そうだ、一つだけ最後に……」
彼の左手が剣の柄から離れ、背中へ回った。
その決意に満ちた視線が私へ向けられる。
「俺は片手しか使わない。」
その言葉が口から出た瞬間、彼は一気に踏み込み、数メートルあった私たちの距離を、わずか半メートルほどまで縮めた。
恐怖と混乱の中、私は剣を頭上へ掲げた。
ドランの剣が大きな衝撃音とともに私の剣へ叩きつけられる。
その一撃の勢いに押され、私は後ろへよろめいた。
まだぼんやりとした頭で、私は彼を見上げた。
彼は嘲るような笑みを浮かべると、再び突進してきた。
剣先が私の胸へ向かって伸びてくる。
前日に教わったことを思い出し、私は横へ踏み込み、剣を逆さにして肩の上へ掲げ、彼の刃を受け止めた。
ドランの剣が、私の剣の平らな面を滑りながら、甲高い音を立てた。
彼が攻撃の体勢を立て直すより先に、私は体を前へ投げ出した。
頭上で剣を回転させ、そのままドランへ向かって振り下ろす。
彼は間一髪でそれを受け止めた。
私は息を切らしながら動きを止めた。
ドランは私を見つめ、笑みを浮かべた。
彼も激しく息をしていた。
「なかなかやるじゃないか!」
その瞬間、彼は再び突進してきた。
剣を高く掲げている。
また同じ攻撃だ。
私は振り下ろされる一撃を受け止めるため、剣を構えた。
だが、攻撃は来なかった。
代わりに、ドランは攻撃の直前で私の右側へ移動した。
「剣で戦うことだけが答えだと思うな。」
耳元を撫でるような声に、私は飛び上がるほど驚いた。
反応する暇もなかった。
右脇腹に強烈な衝撃が叩き込まれ、私はそのまま遠くの地面へ吹き飛ばされた。
私は目を上げた。
肋骨がズキズキと痛み、顎を食いしばる。
ドランは伸ばしていた脚をゆっくりと地面へ戻した。
「ほら、立て。」
私は歯を食いしばりながら立ち上がった。
できる限り痛みを隠そうとする。
この人たちは俺を頼っている。
その信頼に値することを証明しなければならない。
[システムがあなたの決意に反応しています。]
[一時的な権限が付与されました。]
[スキル「MONARCH'S FLAME(Lv.1)」が発動しました。]
……何!?
強烈な熱が全身に広がった。
まるで高熱を出しているかのようだった。
だが、不思議なことに、力がみなぎっていた。
まるで体が痛みというものを忘れてしまったかのように。
私は自分の手を見た。
小さな黒い亀裂が浮かび始めていた。
そこから炎が漏れ出しているようだった。
亀裂はあまりにも小さく、最初は気づくことすら難しかった。
だが、今では疑いようがない。
森で見たときとまったく同じだった。
「それで、来るのか? 来ないのか?」
全身を力が駆け巡っているのを感じた。
私は脚で地面を蹴った。
次の瞬間、体が前方へ弾き出された。
まるで、走ることがもう疲労をもたらさないかのようだった。
ドランは驚いた表情を浮かべながら、間一髪で私の一撃を受け止めた。
その勢いで、彼はわずかに後ろへよろめいた。
そして、かすかに笑った。
「面白くなってきたな。」
私たちは同時に互いへ向かって駆け出した。
中庭に、剣と剣がぶつかり合う音が響き渡る。
この新しい力のおかげで、力だけなら私はドランとほぼ互角に渡り合えるようになっていた。
それでも、足運びでは彼のほうがはるかに上だった。
まるで踊るように動き、私の攻撃を紙一重でかわしていく。
体を捻りながら、それぞれの攻撃に勢いを加えていた。
再び、彼が突進してきた。
先ほどと同じだ。
今度は、彼の足が私の右側へ向かってくるのが見えた。
私は空中へ跳び上がり、体を捻りながらそれをかわした。
彼の剣が私の背中をかすめる。
私は確かに身軽で柔軟だった。
だが、自分の脚のあまりにも酷い連携能力を考慮するのを忘れていた。
体勢を立て直すことができず、私は地面へ激しく叩きつけられた。
再び顔を上げると、ドランの剣が私の首元に突きつけられていた。
彼は満面の笑みを浮かべ、私を立ち上がらせるために手を差し出した。
「よくやったな。」
彼が私にこんなくだけた口調で話したのは初めてだった。
私はその手を掴んだ。
彼は私の手を力強く握ると、突然、上へ引っ張り上げた。
立ち上がった瞬間、彼は私の背中を強く叩いた。
あまりの勢いに、私はよろめいた。
「お前がこんなに身軽だったとは知らなかった!」
彼は構えを取り、私の動きを真似しようとした。
「お前には全然当たらないじゃないか! まるで野生動物みたいだったぞ! ハハハハハ!」
「アハハハ!」
「アハハハ!」
「ヘヘハハ!」
ドランと他の若い兵士たちは、大声で笑った。
私は微笑んだ。
「俺も、自分にこんなことができるなんて知らなかった。」
その頭上で。
光るウィンドウがちらついた。
[条件達成!]
[スキル「MONARCH'S FLAME(Lv.1→2)」]




