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インキュバス 一 【王の責務、五】(4)

「降伏する」


その言葉は頭蓋の中でこだまし、信じられるものとして定着することを拒んだ。


ロデリックは砕け散った剣の柄を地面に落とした。金属が石に当たる音が、群衆が爆発する前の呆然とした静寂の中で不自然なほど大きく響いた。彼は俺を見た。その目には今まで見たことのないものがあった。


怒りでも屈辱でもなかった。


敬意だった。


「君は自分の力を示した、カエル」


彼の声は、沸き返る観客の歓声の中で俺にしか聞こえないほど低かった。「その炎をどこに隠していたのかは知らないが、負けを認める時は分かっているつもりだ」


俺が何か応える前に、彼は背を向けて闘技場の出口へと歩き去った。


彼の姿は次第にコロシアムの内部通路の影に飲み込まれていった。群衆の歓声は彼を追ったが、それはもう彼のためのものではなかった。


俺のためのものだった。


俺は剣を下ろした。指は感覚がなくなり、落としそうになった。


勝った。


その考えは異質に感じられた。まるで体に合わない上着のようだった。


全身が疲労と興奮と、君主の炎の残り火がまだ皮膚の下でくすぶり、あおられるのを待つ炭火のように渦巻く熱で震えていた。


俺は両手を見下ろした。


前腕に広がっていた黒い亀裂はゆっくりと退き、輝きは消えていたが、下の皮膚はまだ熱かった。


より強靭に。


より温かく。


[スキル『君主の炎』が進化しました。]


[新しい特性が解放されました:『灰の器』—— あなたの体は君主の炎に適応し始めています。発動中に受けたダメージの一部が残存する力へと変換されます。]


通知を二度読んだ。疲れ切った頭では処理するのが難しかった。


『灰の器』。


それは新しかった。


スキルは普通、戦闘中に進化しない——少なくとも、教わってきたすべてによれば。


スキルは静的だった。訓練して、レベルを上げるが、変化はしなかった。


「カエル!」


声のする方へ振り返った。


リーズが闘技場の端で群衆をかき分け、淡い青のドレスが陽の光を受けて輝きながら俺に向かって走ってきていた。彼女の顔には安堵と困惑が混ざっていた。


その後ろでは、ブリテン家の代表団の残りが席から立ち上がっているのが見えた。歓声を上げる者もいた。俺をまるで本当に見たことがなかったかのように見つめる者もいた。


おそらく、見たことがなかったのだろう。


「腕が」リーズは俺に追いつくと息を切らせ、両手を前腕の上でためらいがちに浮かせた。「血が——血が出てます!」


俺は前腕を見下ろした。


彼女の言う通りだった。


細い血の筋が皮膚の亀裂からにじみ出て、手首を伝い、足元の砕けた石に滴り落ちていた。


熱が引いてきた今、痛みがようやくまともに感じられ始めていた。


深かった。骨まで達するようだった。


「大丈夫だ」俺は言った。それを完全に信じているわけではなかったが。


「一撃で彼の剣を粉々にして、大丈夫だと言うんですか?」


リーズの声は怒りと本物の心配の間で揺れていた。


「カエル、あそこで何があったんです? あれは——あれは、予選をかろうじて通過した次男の剣術じゃなかった」


口を開いて応えようとしたが、言葉が出てこなかった。


何と言えばいいのか?


頭の中の声が、理解できない力を与えたと?


胸の中で古く恐ろしい何かが目覚め、剣を折る以上のことを望んでいたのを感じたと?


答える前に、新たな気配が現れた。


「なかなかの見せ物だったな、若きブリテンよ」


その声は滑らかで急かすところがなく、群衆の喧騒を切り裂く権威の重みを帯びていた。


振り返ると、闘技場の端に一人の男が立っていた。


背が高く、銀髪で、最高評議会の深紅のローブをまとっていた。瞳は淡い灰色で、ほとんど色がなく、肌が這うような強さで俺を見つめていた。


ヴァレン評議員。


俺でさえ彼のことを知っていた。誰もが知っていた。彼は塔で最も強力な五人の一人であり、エーテルの掌握は大貴族の創始者に匹敵すると言われる魔術師だった。そして彼はまっすぐ俺を見ていた。


「ロデリックの決闘は何十回も見てきた」ヴァレンは続け、破壊された闘技場の床に場違いなほど自然な優雅さで足を踏み入れた。


「彼は負けたことがない。まして降伏など」


彼の淡い目が俺の腕へ、消えゆく亀裂へ、指先からまだ滴る血へと動いた。


「どうやってそのような目覚ましい逆転を成し遂げたのか、説明してもらえるか?」


その問いは俺たちの間に漂い、表面上は単純だった。


しかし、その背後にある重みを感じ取ることができた。


計算を。


ヴァレン評議員は単なる好奇心から尋ねているのではなかった。


「分からない……」それは完全な嘘ではなかった。「ただ……体が動いた」


ヴァレンの唇はかすかな笑みに曲がった。温かくも冷たくもなく、その中間の何かだった。


その答えを何千回も聞いてきて、一度も信じたことのない男の笑みだった。


「本能、か……」彼は一瞬言葉を切り、目を俺に向けた。「興味深い……私の経験では、そのような本能はどこからともなく現れるものではない。培われるものだ。あるいは……」


彼は再び言葉を切り、わずかに首を傾げた。「……受け継がれるものだ」


隣でリーズが身を固くするのを感じた。


「ブリテン家は昔から興味深い血筋を持っていた」ヴァレンは続け、今や天気の話でもしているかのようにほとんど気のない口調だった。


「世代を経て薄まってはいるが、それでも興味深い。どうやら我々の記録は……不完全だったようだ」


「評議員!」リーズが口を挟んだ。彼女から発せられる緊張を感じながらも、声は注意深く抑えられていた。「私の主は負傷しています。質問があるなら、手当てを受けた後にしていただけませんか?」


ヴァレンの視線が彼女に移り、一瞬、淡い瞳に何かがちらつくのを見た。認識? 計算? それは俺が特定する前に消えた。


「もちろんだ」彼は滑らかに言い、脇に退いた。「適切な治療を遅らせるつもりはない。また話そう、ブリテン家のカエル。最高評議会は今後の君の試合を大いなる関心を持って見守ることだろう」


それは褒め言葉のようには聞こえなかった。むしろ警告のように感じられた。


彼が去っていくと、肩の緊張がわずかに和らぐのを感じた。君主の炎は消えていたが、その温もりはまだ胸の奥深くでとぐろを巻き、待っていた。そして今、最高評議員の注目を浴びることになった。


[『君主の威厳』が潜在的脅威を検知しました。]


システムの窓を見つめ、疲労が一瞬忘れられた。


俺は一体何に巻き込まれたんだ?


リーズがそっと俺の袖を引いた。「来てください。コロシアム全体の前で倒れる前に、治癒師のところへ連れて行きます」


彼女に導かれるままにしたが、頭の中はすでに激しく動いていた。トーナメント。君主の炎。ヴァレン評議員。そして、意識の奥でまだささやき、力と危険を等しく約束するシステム。


俺は最初の試合に勝った。

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