第9章「時定数分離」
第9章です。
一月四日。正月のがらんとしたクリーンルームで、三層積層の試作が始まります。MoS₂、ハイドロゲル、HfO₂——三材料が揃い、室生教授と九条に設計図を見せ、そして統合測定の前夜を迎えるまでの章です。
第1節
一月四日、午前九時十七分。
クリーンルームの空気は乾いていた。湿度三十八パーセント、温度二十二・三度。外の初詣客が境内の石畳を踏んでいる頃、理亜瑠は更衣室で静電気防止のフードを被り、指先にグローブを嵌めた。白い布が耳の縁を押さえる感触は、いつも少しだけ息苦しい。
廊下を抜けると、エアシャワーが三秒間だけ轟音を上げて止んだ。
設計図は前日の深夜に描いた。
A3の紙に鉛筆で、三つの長方形を縦に並べた。上からMoS₂、ハイドロゲル、HfO₂。それだけだ。三層にすることは、ここまで拾ってきた数字が、そのまま答えを決めていた。時定数が桁ごとに分かれている。MoS₂の十一マイクロ秒、ハイドロゲルの百十二ミリ秒、HfO₂の二・一秒。一桁ずつ、律儀にずれている。重ねればいい。重ねるだけで、速い応答と遅い応答の差がeml(x,y)の出力に対応する。
設計と呼ぶには単純すぎる。でも、単純なものが正しいことがある。
作業台に設計図を広げた。照明が図面の上に白く落ちた。三つの長方形が光を受けて、影を持たない形になった。
今日やることは、積層順序の確認と、第一試作のための基板前処理だ。下から数えるか上から数えるか、という問題から始める。HfO₂を一番下に置く。原子層堆積で成膜したものを基板として使う。その上にハイドロゲルを塗布する。最後にMoS₂を薄膜として載せる。この順序には理由がある。
HfO₂は変わらない。正確には、変わるのが遅い。二・一秒という時定数は、他の二層と比べると別の次元にある。電圧をかけてから応答が収束するまでの間に、MoS₂は何万回も応答を終えている。その「重さ」を土台にして、上に「やわらかさ」と「速さ」を積む。
反対にしたら意味がない。速いものを下に置いたら、上の層の遅さに引きずられて、差分が出なくなる。
当たり前のことだ。でも、当たり前のことを設計の言葉で書くのには、ずいぶん時間がかかった。
基板を取り出した。シリコンウェハの上にHfO₂膜が成長している、十センチ角の平板だ。表面は鏡のように光を返す。持つと、思ったより重い。
前処理の手順は決まっている。アセトン、イソプロパノール、蒸留水の順で洗浄する。超音波洗浄機に五分ずつかける。それから窒素ブローで水気を飛ばして、百二十度のホットプレートで二分。水分を完全に追い出す。
ピンセットで基板を洗浄槽に沈めた瞬間、アセトンの刺激が鼻腔を抜けた。
作業しながら、設計図の問いが頭の隅を占め続けた。ハイドロゲルをどう塗るか。スピンコートでは厚みが均一になりすぎる。ドロップキャストでは均一にならない。理亜瑠は、以前グローブボックス内で見た封止工程を思い出していた。スピンコートのあとにパリレンで封じる、あのやり方だった。同じ手順を積層でも使えるかどうか、確認が要る。
超音波洗浄機が低い唸りを上げた。
窓のない部屋の中で、時間の感覚が少しずつ薄くなっていく。外が正月であることも、本郷のキャンパスが静かであることも、ここにいると遠い話になる。白い光と、ゴム手袋の感触と、設計図の三つの長方形だけが、今日の輪郭を作っている。
洗浄が終わった基板をホットプレートに載せた。表面の水分が飛んでいく。見えないはずの変化が、確かに起きている。
午前十一時過ぎ、前処理が終わった。
基板を清潔なケースに収め、作業台の端に置いた。次のステップはハイドロゲルの塗布だが、今日はここまでにする。塗布は佐野さんと二人でやる約束で、佐野さんは午後から来る。
グローブを外した。指先に汗の感触が戻った。
設計図をもう一度見た。三つの長方形は変わっていない。時定数の数字も変わっていない。けれど、基板が前処理を終えて目の前にある今、図面は昨日より少しだけ重さを持っている気がした。
設計は紙の上では軽い。基板を洗い、温度をかけて水分を飛ばし、ケースに収めて初めて、数字に手触りが生まれる。
第2節
佐野さんが来たのは午後一時を少し過ぎた頃だった。
更衣室で合流した。佐野さんはドアを開けながら「今日、人いないですね」と言った。廊下の奥まで確かに静かで、他の研究室のドアはどれも閉まったままだった。
「正月ですから」と理亜瑠は答えた。
「ですね」と佐野さんは言って、それ以上は何も言わなかった。
エアシャワーをくぐってクリーンルームに入ると、佐野さんは最初に前処理済みの基板を確認した。ケースを開けて、表面をルーペで覗いて、「きれいですね」とだけ言った。評価でも感想でもなく、観察の記録として言う人だ。
ハイドロゲルの塗布方法は前日に二人でメッセージを交わして決めていた。スピンコート、千五百回転、六十秒。理亜瑠は、以前試した条件をそのまま再現した。ただし今回は単独成膜ではなく、HfO₂膜の上に直接載せる。界面の接着性がどう出るかは、やってみなければ分からなかった。
「弾くかもしれないですよ」と佐野さんは言った。
「弾いたら表面処理を考えます」
「酸素プラズマですかね」
「まずそれを試します」
会話はそこで終わった。二人とも、先のことより今の手順に集中したかった。
スピンコーターの中心に基板をセットした。真空チャックが吸い付く音がして、基板が固定された。佐野さんがシリンジでハイドロゲル溶液を抜き取り、基板の中央に静かに垂らした。透明なゲルが広がって、表面張力で丸く盛り上がった。
回転が始まった。
千五百回転。遠心力がゲルを外側へ引っ張る。均一に薄く広がれ、と思った。思っても何も変わらないが、思わずにはいられない。
六十秒で止まった。
基板の表面は、均一に覆われていた。弾かれた形跡はない。佐野さんが「おお」と小さく言った。感嘆ではなく、確認の声だ。
ルーペで端を覗いた。剥離はない。接触角も悪くない。HfO₂の表面とハイドロゲルの間に、今のところ目に見えるトラブルはなかった。
次はパリレン封止だ。
ハイドロゲルは水分を含んでいる。そのままでは蒸発するし、半導体プロセスに統合するときに他の工程を汚染する。パリレンCの気相成膜で、薄い保護膜を作る。以前試した手順の繰り返しではあるが、今回は下にHfO₂がある。その界面にどう影響するかを見なければならない。
成膜チャンバーに基板を入れた。圧力を下げる。パリレンダイマーが気化して、分解されて、表面に重合していく。目では見えない工程だ。チャンバーの外から数値だけを読む。
佐野さんが記録を取り続けていた。圧力、温度、時間。几帳面な字で、数字を並べていく。
理亜瑠は成膜が終わるまでの間、設計図の問いを頭の中でもう一度なぞった。MoS₂はまだ載っていない。今日の積層は、ハイドロゲルまでだ。明日以降、MoS₂薄膜をその上に成膜する。三層が揃ったとき、時定数の分離がどう現れるか。測定してみるまで分からない。
分からない、というのは正確ではない。分からないのではなく、数字がまだ存在していない。測定によって初めて生まれる数字がある。今がそういう段階だ。
チャンバーの数値が安定した。
封止が終わった基板を取り出したのは、午後三時を過ぎた頃だった。表面は薄い透明の膜で覆われて、指で触れると以前より硬い感触があった。パリレンが均一に乗っている。
佐野さんが膜厚計を当てた。「二・三マイクロメートル」と読み上げた。
以前の単独成膜のときと同じ厚みだった。積層しても成膜条件は変わらなかった。当たり前といえば当たり前だが、確認できると少し肩の力が抜けた。
「次、MoS₂ですね」と佐野さんが言った。
「はい。スパッタかCVDか、まだ決めていないです」
「CVDの方が均一じゃないですか」
「時間かかりますけどね」
「まあ」と佐野さんは言った。それで話が終わった。
更衣室で防護服を脱いだ。
外の空気は冷たかった。廊下に出ると、窓の向こうに夕方の光が斜めに差し込んでいた。白い建物の壁が薄くオレンジに染まっている。
手の中に今日の記録が残っていた。前処理、塗布、封止。数字と手順の羅列だ。この紙の上には、ハイドロゲルがHfO₂に弾かれなかったことも、パリレンが均一に乗ったことも、ちゃんと書いてある。
設計図の三層のうち、二層が今日揃った。
MoS₂はまだいない。でも、場所は用意してある。
第3節
室生研究室のドアをノックしたのは、MoS₂の成膜が完了した翌週の木曜日だった。
午後二時。廊下は静かで、隣の実験室から換気扇の低い音だけが聞こえていた。理亜瑠は設計図と測定記録をまとめたA4のファイルを脇に挟み、返事を待った。
「入れ」
室生は窓を背にして座っていた。くたびれたジャケットの上に眼鏡をかけ、手元の論文から目を上げずに言った。「何だ」
「積層試作の経過報告です。三層揃いましたので」
室生がようやく論文を伏せた。顎で対面の椅子を示した。
理亜瑠は設計図を机の上に広げた。A3の紙に、三つの長方形が縦に並んでいる。上からMoS₂、ハイドロゲル、HfO₂。各層の横に時定数を手書きで添えてある。11μs、112ms、2.1s。
室生は眼鏡の奥から図面を見た。
何も言わなかった。
理亜瑠は次のページに移ろうとして、手を止めた。室生の視線が設計図の上で止まっていた。論文を読むときの目とは違う。何かを確かめているような、あるいは何かが引っかかっているような、そういう沈黙だった。
時計の音が聞こえた。
「真知」
室生が口を開いた。視線は設計図から離れなかった。
「……これは比喩ではないな」
理亜瑠はすぐには答えなかった。
「はい」と、少し遅れて言った。「比喩で考えたのは最初だけです。今は数字です」
室生は眼鏡を外して、レンズを布で拭いた。それから掛け直して、もう一度図面を見た。指先が、三つの長方形の横に書かれた数字の列を、上から下へ静かになぞった。触れるか触れないかの距離で。
「時定数が桁で分かれている」
「はい」
「意図してこの材料を選んだのか」
「HfO₂とMoS₂は先にありました。時定数の差から逆算して、中間層の目標値を決めました。百十二ミリ秒というのは、その結果です」
「その百十二という数字の根拠は」
理亜瑠は次のページを出した。胎児心拍数142回からRR間隔を計算し、再分極異常の検出に必要な時間窓を導いた一枚だ。「臨床数値です。先生に承認していただいた根拠です」
室生は黙って紙を受け取った。数字を一度読んで、設計図に戻した。
「……そうだったな」と、独り言のように言った。
報告が終わったのは三十分後だった。
廊下に出ると、九条が壁に背を預けて立っていた。腕を組み、スマートフォンを見ていた。理亜瑠が出てきたのに気づいて、画面から目を上げた。
「待ってたのか」と理亜瑠は言った。
「たまたまだ」と九条は言った。「報告か」
「ああ」
「三層、揃ったんだろ」
九条がそれを知っていることを、理亜瑠は意外に思わなかった。研究室の中では、互いの進捗は自然に漏れ聞こえる。
「見るか」
理亜瑠がファイルを差し出すと、九条は少し間を置いてから受け取った。設計図を開いて、三つの長方形と数字の列を眺めた。
沈黙が続いた。
九条は読む人間だ。理亜瑠は余計なことを言わずに待った。
「……設計として、筋は通っている」
九条はそれだけ言って、ファイルを返した。評価でも批判でもない。確認の言葉だ。
「ありがとう」
「礼はいらない。俺が正しいと思ったわけじゃない」
九条は壁から体を離して、廊下の奥へ歩いていった。足音が遠ざかった。
理亜瑠はしばらくそこに立っていた。
「筋は通っている」という言葉が、思ったより長く耳に残った。九条が言う「筋が通っている」は、賛同とは違う。論理の骨格が壊れていないという、それだけの意味だ。それで十分だった。
廊下の窓から、曇った一月の空が見えた。白くもなく、青くもない色をしていた。
第4節
異変に気づいたのは、二月に入って最初の測定日だった。
午前十時過ぎ、クリーンルームの測定ステーションに三層積層チップを固定した。プローブを各層のコンタクトパッドに当て、インピーダンスアナライザを起動する。測定条件は、以前の単層測定と同じにそろえた。温度22.1度、湿度39パーセント。
最初のスイープが終わった。
数字を見て、理亜瑠は手を止めた。
ハイドロゲル層の時定数が、112ミリ秒ではなかった。
134ミリ秒。
誤差の範囲ではない。測定を三回繰り返した。134、136、133。ばらつきはあるが、いずれも112から明確にずれている。単層で測ったときの数字とは、一桁以内で収まりながら、しかし確実に違う。
理亜瑠はアナライザの設定を確認した。異常はない。プローブの接触を確かめた。問題ない。チップの外観を拡大鏡で見た。剥離も汚染も、目視では確認できなかった。
もう一度測った。135ミリ秒。
ノートに数字を書いた。134、136、133、135。四つの数字が並んだ。112という数字は、そこにはなかった。
昼過ぎに佐野さんが来た。別の実験の合間に顔を出した、という様子だった。理亜瑠が測定記録を見せると、佐野さんはしばらくノートを眺めた。
「増えてますね」と佐野さんは言った。
「二割ほど」
「積層したから、ですかね」
「そう思います。でも理由がまだわからない」
佐野さんはもう一度数字を見て、「温度ですかね、それとも界面ですかね」と言った。
「どちらか、あるいは両方だと思います」
会話はそこで止まった。原因の推測を続けても、今日の測定では答えが出ない。
佐野さんは「また明日確認します」と言って出ていった。
午後、理亜瑠は温度を変えて測定を繰り返した。
22度、25度、28度、20度。温度を上げると時定数は伸びた。下げると縮んだ。線形ではなく、少し緩やかな曲線を描いた。
数字を並べた。グラフを手で描いた。
ハイドロゲルは水分を含んでいる。温度が上がれば粘性が変わる。粘性が変われば、イオンの移動速度が変わる。移動速度が変われば、時定数が変わる。理屈の上では、当たり前のことだ。単層で測ったときも、温度依存性はあったはずだ。ただそのときは、単体の特性として見ていた。
積層すると、何かが変わる。
HfO₂とMoS₂に挟まれた状態で、ハイドロゲルは単独のときと同じではいられないのかもしれない。界面が両側からハイドロゲルに触れている。その影響が時定数に出ている可能性がある。
理亜瑠はそこまで考えて、ペンを置いた。
推測を重ねても、今日の測定データではそれ以上進めない。測定値として記録する。それだけだ。
ノートに追記した。「積層環境下でのハイドロゲル時定数:134±2ms(22度)。温度依存性あり。単層値112msとの差異:原因未特定。継続測定要。」
数字は残った。理由はまだない。
夕方、測定を終えてクリーンルームを出た。
廊下の窓から外を見ると、空が暗くなりかけていた。二月の日暮れは早い。建物の影が駐車場の白い地面に長く伸びていた。
134ミリ秒という数字が、頭の中で静かに居座り続けていた。
設計のどこかが想定と違う。そのことは確かだ。しかし何が違うのかは、まだわからない。設計の延長上で何かが起きている、ということだけは言える。
理亜瑠はコートを羽織って、廊下を歩いた。
数字はノートの中にある。今日はそれで十分だ。
第5節
再試験の前日、理亜瑠はクリーンルームに一人でいた。
午後九時過ぎ。建物の中に人の気配はなく、廊下の蛍光灯だけが白く点いていた。明日は三層積層チップの統合インピーダンス測定だ。三材料が揃った状態で、時定数の分離が設計通りに現れるかどうかを確かめる、最初の本格的な試験になる。
チップは測定ステーションの上に固定されていた。プローブはまだ当てていない。
理亜瑠は椅子を引いて、チップの前に座った。
十センチ角の基板の上に、三つの層が重なっている。目では見えない。表面はパリレンの薄い膜で覆われていて、どこに何があるかは、数字でしか確かめられない。
作業用の照明が、基板の表面に白く反射していた。
鏡のような光だ、と思った。あの夜も、こういう光だった。
思考がそちらへ流れるのを、止めなかった。
2024年11月。病院の生理検査室。青白いモニターの前に立っていた夜のことを、理亜瑠は細部まで覚えている。波形の上に「142 bpm」という数字が浮かんでいた。整った波形だった。きれいすぎるほど整っていた。
そのとき理亜瑠には、何も見えなかった。
フィルタが削ったものの存在を、そのときの理亜瑠は知らなかった。知らなかったのではなく、見ようとしていなかった。波形がきれいであることを、正常の証拠として受け取っていた。
後から生データを引き出して、初めてわかった。再分極の尾が、そこにあった。フィルタをかける前の信号の中に、確かにあった。削られる前に、それはそこにいた。
あの子は、消えたのではなかった。
消されていただけだった。
チップの表面が、照明を返し続けていた。
理亜瑠はしばらく、その光を見ていた。
三層が重なっている。MoS₂は走る。HfO₂は覚えている。ハイドロゲルはその間で、何かを繋いでいる。時定数が桁ごとに分かれて、それぞれの時間軸で動いている。速い応答と遅い応答の差が、eml(x,y)の形に現れるはずだ。
はずだ、という言葉が、胸の中で小さく引っかかった。
設計は正しいと思っている。数字の根拠もある。室生が認めた。九条が筋は通っていると言った。それでも、明日の測定が終わるまで、この回路が嘘をつかないかどうかは、わからない。
嘘をつかない機械が欲しかった。
ずっとそう思っていた。思い続けてここまで来た。でも今夜、測定ステーションの前に座って、理亜瑠が感じているのは、確信ではなかった。
静かな、緊張でもない何かだった。
午後十時を過ぎた頃、理亜瑠は立ち上がった。
プローブの位置を最終確認した。コンタクトパッドとの接触角を調整した。アナライザの設定を見直した。測定レンジ、周波数スイープ、サンプリング間隔。数字を一つずつ確かめた。手が動いている間、頭の中は静かだった。
作業が終わった。
照明のスイッチを落とす前に、もう一度チップを見た。暗くなった室内で、基板の表面はもう光を返さなかった。
理亜瑠はクリーンルームを出た。
廊下を歩きながら、あの夜の「142 bpm」という数字が、静かに浮かんでは消えた。責めるためでも、悼むためでもなく、ただそこにある数字として。
外に出ると、二月の空気が頬に当たった。冷たく、乾いていた。
明日、数字が出る。
お読みいただきありがとうございました。
「明日、数字が出る」——この一文で章を締めたかった。設計図が紙の上を離れて、基板として手の中にある。でも測定結果はまだ存在しない。数字が生まれるのは、明日です。
次回、第10章「壊れたように見えた波形」です。




