閑話EX オデット様と八雲ちゃんの異世界講座「ユキトスキル編」
オデット「はーい、始まりましたー! 誰も要求してないエクストラ空間、オデット様と八雲ちゃんの異世界講座のお時間じゃ!」
八雲「主殿ー! ……え? あれ? ここどこ?」
オ「学校の教室だけど」
八「いや、見れば分かるわ! 学校見た事無いけど! 根本的にここどこ!?」
オ「エクストラ空間じゃ」
八「エクス……いや、あの……本編今変なところで終わってると思うんだが……」
オ「気にするでない! ここはエクストラ空間じゃから時間軸も空間軸もいろんなものもエクストラ! このコーナーで起きた事はぜーんぶ本編には関係ございませんっていう奴じゃ!」
八「えぇ……」
オ「さあ行くぞ八雲ちゃん! ちなみに本編では儂らは面識ゼロですが気にしません! 仲良し!」
八「なんで妾チョイスされたの……」
オ「出番少ないからじゃ!」
八「ひっど! 妾メインパーティにいるんだが!」
オ「まあまあまあ、とにかく今日の講座内容について説明するぞ! 今日は主人公ことユキトのスキルについてじゃな!」
八「テンションたけえ。ていうか、それ妾が知っちゃっていいのか? 本編だと未解明な部分もあると思うんだけど……」
オ「まあ、本編で出た情報のまとめみたいなものだから大丈夫じゃ! いざとなったら八雲ちゃんは『アラクネの知識が……!』でなんとかなる。あとテンション高いのは出番&レギュラー番組ゲットで有頂天だからじゃ」
八「妾がチョイスされた本当の理由が分かった。あとこのコーナー続くのかよ」
オ「反響次第じゃ!」
八「4ヶ月連載して未だに感想4件の作品に反響なんて……あっ、まったく反応無くても『いつも通り! じゃあ続行!』ってやるつもりだな!」
オ「勘のいいガキは嫌いだよ。感想を下さった方、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします」
八「こんなところで感想を求めるな」
オ「改めて、ユキトのスキルの話じゃな」
八「はい。といっても、主殿のスキルってデメリットばっかり……」
オ「うむ。むしろそこを説明していくぞ。最近なんだかんだで普通に戦えてるからつまらん」
八「つまらん!?」
オ「はいスキル一覧どーん!」
通常スキル
「念話Lv4」「鑑定Lv3」「剣術(刀)Lv4」「猛毒耐性Lv10」
固有スキル
「魔獣敵対無効」「神聖の拒絶」「人間からの乖離」「共鳴Lv2」「狂化」
オ「相変わらず勇者にあるまじき少なさ」
八「あ、少ないんだなこれ」
オ「他の勇者を見ろ! 数十どころか三桁持ってる奴も少なくないぞ」
八「他の勇者の話なんて今までほとんど書かれてないんですけど」
オ「他の作品の勇者」
八「メタネタやめろ! 作者の皆さんすみませんでした!」
オ「じゃ、早速説明を始めるぞ!」
八「そもそも、なんでこんなに少ないんだ? 主に通常スキルが少なすぎるのは分かるぞ。逆に固有スキルは多いけど」
オ「うむ。これは『神聖の拒絶』スキルが影響しているのじゃ。このスキルはエーテルの影響を一切受けなくなるスキルなのじゃが……スキル獲得も結局神の恩恵のひとつ。つまりエーテルの力で行われておる。だから、ユキトはスキルを一切獲得できない状態に陥っているというワケじゃ」
八「詰んでるよな?」
オ「詰んでる」
八「ん? でも猛毒耐性は普通に獲得できてたような……」
オ「うむ、実は全くスキルを獲得できないわけではない。ここからは本編中でもチラッとしか出てきていない情報なのだが……」
八「?」
オ「この世界には、通常スキルの中にも表と裏があるのじゃ」
八「表と裏」
オ「そう、表と裏。表スキルがいわゆる普通のスキル。神の恩恵で獲得できるもの。対して裏スキルは神による恩恵では獲得できない。特殊な条件下でのみ獲得できる物なのじゃ」
八「あー、そういえば猛毒耐性じゃなくて毒耐性っていうスキルもあったな」
オ「そう。毒耐性が表で猛毒耐性が裏じゃ。猛毒耐性の方が圧倒的に耐性が強くなるぞ」
八「で、獲得条件は?」
オ「102階層の生物が保有する毒を体内に取り込む事じゃ。あそこの生物は全部アラクネが設定した物で、毒の強さが地上とは段違いになっている。裏スキルが自動で発現するレベルでな」
八「そういえば妾が噛んだ時に発現したんだったな」
オ「そういうこと。つまり、裏スキルならユキトも獲得できるのだ」
八「でも、裏スキルの方が強力なら表スキルの価値が無くなりそうだな」
オ「そうでもないぞ? 猛毒耐性は獲得条件がシビアというデメリットがある。儂が渡したポーションが無ければ今頃死んでいるだろうな」
八「妾の毒こわい」
オ「ついでに言うと、裏スキルは獲得した時点で神聖領域に干渉するぞ。ルール違反だからな。上昇値によってはその場で発狂。地上では全部禁術指定じゃな」
八「こわい」
オ「というわけで、ざっとユキトのスキルの効果とデメリットを羅列してみたぞ」
【念話】
効果:いわずとしれたテレパシースキル。知性がある動物との会話も可能。ユキトの場合、元の世界にいた頃から使用できた。元の世界にいた頃は暴走によって事件を引き起こした。ユキトが保有する唯一の表スキル。禁術。
デメリット:一応表スキルなので特にデメリット無し。強いて言えば、持っていた事がそもそもの事件の始まりなので存在がデメリット。
【鑑定】
効果:正式名称、叡智への強制干渉。裏スキル。いわゆる鑑定スキルであり、見ただけでその物体や生物の情報を表示できる。また、脳内にオペレートシステムを構築する。表スキルの鑑定は呪文が必要な関係上、常時発動とはいかないので完全な上位互換スキルである。
デメリット:スキル獲得のために鑑定石を体内に取り込む必要がある。獲得中は連続して神聖領域に干渉する他、脳にダメージを負い続けるため回復させ続けないと死ぬ。また、使用するたびに神聖領域に干渉する。一回50と低コストではあるものの、常人の干渉限界はせいぜい3桁あればいい方なので……。
【剣術(刀)】
効果:ガチのデメリットスキル。通常の技能スキルはレベルが上がれば腕前も格段に上がるが、こちらは腕前が上がる事でレベルが上昇する。つまるところ、ただの段位表示機能みたいになってる。
一応オデットの作った刀はこちらのスキルのレベル、つまりユキトの技量に応じて解放段階を上げていくので指標としての役割はある。当然裏スキル。
デメリット:まず、通常の武器技能スキルを一切覚えられなくなる。このスキルを獲得したが最後、ありとあらゆる武器が使用不可能に……。しかも獲得条件が刀を使用して戦闘するだけ。詐欺だ。まあ、そもそも表スキルは獲得できないんですけどね。
オ「しかも刀って言ってもあのときのは木刀だし」
八「ひどい」
オ「多分一番酷いスキルがこれじゃわ」
【猛毒耐性】
効果:毒に対して凄まじい耐性を持つ。裏スキル。
デメリット:上述の通り、獲得に死の危険がある。というか普通は死ぬ。死に至るレベルの毒を体内に取り込む事が獲得条件。つまり八雲の毒は普通に死ぬレベルでヤバい。
八「ろくなスキルが無い」
オ「うむ」
八「じゃあ……固有スキル、いってみよう」
オ「固有スキルは神の恩恵は関係ないので裏も表もないぞ!」
【魔獣敵対無効】
効果:知性のある魔獣から敵対されなくなる。
デメリット:知性が無い魔獣に対しては意味が無い。
オ「獲得条件は不明じゃよ」
八「固有スキルはまあ、分かる方が少ないしな。だから固有なんだし」
【神聖の拒絶】
効果:ありとあらゆるスティルゼ神の恩恵を拒絶する。エーテルそのものから、表スキルの獲得まで。エーテルを拒絶できる関係で、残滓であっても澱みとエーテルの競合が発生しない。
デメリット:当然表スキルを獲得できない事が第一。また、拒絶というわりには普通に神聖領域の干渉限界に達した時に発狂させられかけていたりする。メリットを蹴っ飛ばしてデメリットは受けちゃう酷いスキル。
【人間からの乖離】
効果:正体不明のスキル。作中でどうやら魔獣の人化を早める効果があることが判明した。共鳴スキルを発現したのもこのスキルの影響と思われることから、魔獣敵対無効もこれが原因で発生した可能性がある。
なお、まだ全容は解明されていない。
デメリット:魔獣を人化させるたびに、人間としての恐怖感情を失っていく。現在「戦うことへの恐怖」「死ぬ事への恐怖」を失っている。まさしく、人間からかけ離れていくが……。
【共鳴】
効果:「人間からの乖離」から派生する事で発現したスキル。他者と共鳴することが可能である。レベルによって効果が大きく変わる。
Lv1/共鳴した対象と身体の損傷の状態を入れ替えたり、分かち合ったりできる。
Lv2/共鳴した対象とステータスを掛け合わせ、能力を大きく高める。
デメリット:使用するたびに神聖領域に大きく干渉する。Lv2は一回一万。Lv1でもかなりのもの。また、スキルの特徴に癖があり何度も重ねがけする必要がある場面が多い。
【狂化】
効果:つい最近獲得したスキル。使用すると一気に神聖領域に干渉し発狂状態になり、暴走するらしい。今のところ本編中では一切使用されていない。
デメリット:いちいち共鳴で干渉限界まで引き上げなくても即座に狂化できる……のだが、そもそも共鳴を100回同時に使えばいいだけなので価値がよく分からない。そもそも狂化するともう一人のユキトに乗っ取られかけるわけで……使う意味、ある?
オ「以上!」
八「こうしてみると本当に役に立つ物が少ない」
オ「自分の力で生きていけってことじゃな」
八「スキルも自分の力なんだがなあ」
オ「まあ、今後本編でどう変わっていくかが見物じゃな!」
八「ろくなこと起きなそう」
オ「というわけで、今回のエクストラ空間はこれにて終了! じゃあ八雲ちゃん、本編に戻っていいぞ」
八「言われなくても戻る」
オ「あ、ちょっと待ってくれ。記憶消すから」
八「え? いや、エクストラ空間は本編に関係ないってさっき」
オ「ふんっ!」
バキィ!
八「」
オ「それでは、またエクストラ空間で会いましょう。ばいばーい!」
八雲ちゃんが若干やさぐれているのは仕様です。




