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52歳のおっさん、異世界転移したら下水道に捨てられた――下水の汚物は宝の山だった  作者: よっしぃ@書籍化


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第103話:潜入

◆ 第1部隊:東の入り口


おっさんたちは、東の入り口から侵入した。


おっさん、バハムート、ダニエル、兵士10名。


半崩壊の門をくぐる。


中は、暗い。


真っ暗。


松明を、灯す。


光が、周囲を照らす。


石造りの通路。


ドワーフの建築。


頑丈。


でも――


所々、崩れている。


おっさんが、言った。


「……慎重に、進もう……」


「……足元に、気をつけろ……」


兵士たちは、頷いた。


「了解!」


ゆっくりと、進む。


通路は、下へと続いている。


地下深くへ。


その時――


前方から、音が聞こえた。


グルルル……


魔物だ。


おっさんは、剣を構えた。


「……敵だ……!」


暗闇から、魔物が飛び出してきた。


狼型の魔物。


3匹。


目が、赤く光っている。


狂暴化している。


「グルルル……!」


襲いかかってくる。


ダニエルが、前に出た。


「俺が、やります!」


剣を振るう。


魔物に、斬りかかる。


光の魔石の剣。


魔物に、効果的。


「ギャン!」


魔物が、悲鳴を上げた。


光に、焼かれる。


倒れる。


バハムートも、拳で魔物を殴った。


「フンッ!」


魔物が、吹き飛ぶ。


壁に、激突。


動かなくなった。


残りの1匹も、兵士たちが倒した。


おっさんは、息をついた。


「……よくやった……」


「……でも、まだ始まったばかりだ……」


「……気を引き締めろ……」



◆ 第1部隊:地下崩落


さらに、進んだ。


通路は、続いている。


下へ、下へ。


30分ほど進んだ時――


突然、地面が揺れた。


「!?」


ゴゴゴゴゴ……


崩落だ。


前方の通路が、崩れ始めた。


石が、落ちてくる。


「逃げろ!」


おっさんたちは、後ろに下がった。


ドシン、ドシン、ドシン。


大量の石が、落ちてくる。


通路が、ふさがった。


完全に。


おっさんたちは、無事だった。


でも――


前に、進めない。


バハムートが、瓦礫を調べた。


「……完全に、ふさがれている……」


「……これを取り除くには、時間がかかる……」


おっさんは、頭を抱えた。


「……くそ……」


「……迂回路は……?……」


ダニエルが、周囲を調べた。


「こっちに、別の通路があります!」


小さな通路。


横道。


おっさんたちは、そちらへ進んだ。


「……地図と、違う……」


「……でも、行くしかない……」


迂回路を、進む。


時間が、かかる。


予定より、遅れている。


(……大丈夫か……?……)


(……他の部隊は……?……)


おっさんは、不安だった。


でも――


進むしかない。



◆ 第2部隊:西の入り口


ダリウスたちは、西の入り口から侵入した。


ダリウス、真理、ヴィクター、兵士10名。


広い門。


ほとんど、無事。


でも――


魔物の匂いが、濃い。


真理が、勇者の剣を構えた。


「……魔物が、たくさんいます……」


「……気をつけてください……」


ダリウスは、頷いた。


「了解」


「全員、武器を構えろ!」


兵士たちは、剣を構えた。


慎重に、進む。


通路は、広い。


大きな通路。


そして――


広間に、出た。


大きな広間。


そこには――


魔物が、たくさんいた。


狼型、熊型、様々。


合計20匹以上。


巣だ。


魔物の巣。


ダリウスは、緊張した。


「……多すぎる……」


真理が、前に出た。


「私が、やります」


勇者の剣を、掲げる。


「聖なる光よ!」


剣が、強く輝いた。


眩しい光。


光が、広間を包む。


魔物たちが、悲鳴を上げた。


「ギャアアア!」


光に、焼かれる。


次々と、倒れる。


でも――


全部は、倒せない。


まだ、10匹ほどが残っている。


そして――


その中に、一匹。


特に大きな魔物。


熊のような姿。


でも、普通の熊の3倍。


目が、赤く光っている。


牙が、鋭い。


「グオオオオ!!」


咆哮。


圧倒的な威圧感。


ダリウスは、顔色を変えた。


「……強敵だ……!」


大熊が、襲いかかってきた。


速い。


爪を、振り下ろす。


兵士の一人が、避けきれなかった。


「ぐあっ!」


爪が、兵士に当たる。


兵士が、吹き飛ばされた。


倒れる。


動かない。


重傷。


ヴィクターが、駆け寄った。


「大丈夫か!?」


兵士は、うめいている。


「……ぐ……」


意識は、ある。


でも、重傷。


真理が、また光を放った。


「聖なる光よ!」


光が、大熊を包む。


「グオオッ!」


大熊が、ひるんだ。


でも――


倒れない。


硬い。


強い。


真理は、汗をかいている。


魔力を、大量に消費している。


「……はぁ……はぁ……」


ダリウスが、叫んだ。


「真理様、無理しないでください!」


「俺たちも、戦います!」


ダリウスとヴィクターが、大熊に斬りかかった。


光の魔石の剣。


大熊の足に、当たる。


「グオッ!」


大熊が、怯んだ。


真理が、最後の力を振り絞った。


「聖なる光よ、全てを払え!」


剣が、最大の光を放つ。


光が、大熊を完全に包んだ。


「グオオオオオ!!」


大熊が、悲鳴を上げた。


そして――


倒れた。


動かない。


真理も、膝をついた。


「……はぁ……はぁ……」


「……倒しました……」


ダリウスが、真理を支えた。


「真理様!」


「大丈夫ですか!?」


真理は、頷いた。


「……はい……」


「……でも、魔力を使いすぎました……」


「……しばらく、休まないと……」


ダリウスは、考えた。


重傷の兵士が一人。


真理も、魔力を消費した。


この先も、魔物がいるかもしれない。


(……どうする……?)


(……このまま進むべきか……?)


(……それとも、少し休むべきか……?)


ダリウスは、決断した。


「少し、休もう」


「真理様の魔力が回復するまで」


「怪我人の手当ても、する」


ヴィクターが、言った。


「でも、時間が……」


ダリウスは、頷いた。


「分かっている」


「でも、無理して全滅するよりはいい」


「30分だけ、休む」


真理は、座り込んだ。


「……すみません……」


ダリウスは、首を振った。


「気にしないでください」


「あなたのおかげで、勝てました」



◆ 第3部隊:北の入り口


ゴードンたちは、北の入り口から侵入した。


ゴードン、アルヴィン、グロムと他のドワーフ5人、兵士5名。


隠し通路。


狭い。


暗い。


でも――


比較的、安全。


魔物の気配が、少ない。


グロムが、先導している。


「こっちだ」


「王族の隠し通路だ」


「俺は、何度も通ったことがある」


でも――


進むうちに、グロムの表情が曇った。


「……あれ……?」


「……こんな分かれ道、あったか……?」


通路が、二つに分かれている。


右と左。


どちらも、同じように見える。


グロムは、考えた。


「……右だったか……?」


「……いや、左か……?」


アルヴィンが、聞いた。


「どっちだ?」


グロムは、首を振った。


「……すまない……」


「……久しぶりで、忘れた……」


ゴードンが、言った。


「試してみよう」


「まず、右に行ってみる」


右の通路を、進んだ。


5分ほど進んだ時――


行き止まり。


壁。


「……違った……」


戻る。


左の通路を、進む。


また、分かれ道。


今度は、三つ。


グロムは、頭を抱えた。


「……くそ……」


「……迷路だ……」


「……こんなに複雑だったか……?」


アルヴィンが、目を閉じた。


エルフの感覚。


空気の流れを、感じる。


風の向きを。


「……こっちだ……」


「……微かに、風が流れている……」


「……下へと……」


グロムは、驚いた。


「分かるのか?」


アルヴィンは、頷いた。


「エルフの感覚だ」


「自然の流れを、感じる」


アルヴィンの案内で、進んだ。


何度も分かれ道があった。


でも――


アルヴィンが、導く。


正しい道を。


グロムは、感謝した。


「……助かる、アルヴィン……」


アルヴィンは、微笑んだ。


「気にするな」


「仲間だろう」


でも――


時間が、かかっている。


予定より、遅れている。



◆ 第3部隊:有毒ガス


さらに、進んだ。


その時――


異臭が、した。


ゴードンが、立ち止まった。


「……待て……」


「……この匂い……」


「……有毒ガスだ……」


前方の通路から、緑色の煙が漂っている。


薄いが、確かに。


兵士の一人が、咳き込んだ。


「ゴホッ、ゴホッ……」


グロムが、言った。


「地下深くには、時々ガスが溜まる」


「火山性のガスだ」


「吸うと、危険だ」


ゴードンが、魔道具を取り出した。


浄化用の魔道具。


白い魔石を使った魔道具。


「これで、浄化する」


魔道具を、掲げる。


光が、放たれる。


光が、ガスを包む。


ガスが、浄化されていく。


少しずつ。


でも――


時間がかかる。


10分、20分。


ようやく、ガスが消えた。


ゴードンは、息をついた。


「……これで、通れる……」


グロムが、言った。


「ありがとう、ゴードン」


「お前の魔道具がなければ、通れなかった」


ゴードンは、微笑んだ。


「気にするな」



◆ 生存者の痕跡


それぞれの部隊が、進んでいく。


そして――


生存者の痕跡を、見つけた。



第1部隊――


おっさんたちは、壁に彫られた文字を見つけた。


ドワーフ文字。


おっさんには、読めない。


でも――


バハムートが、読んだ。


「……深く逃げた……」


「……最深部へ……」


「……助けを待つ……」


おっさんは、頷いた。


「……まだ、生きている……」


「……希望がある……」



第2部隊――


ダリウスたちは、食料の残骸を見つけた。


乾パン。


水筒。


最近、使われたもの。


真理が、言った。


「……誰か、ここを通りました……」


「……最近です……」


ダリウスは、頷いた。


「生存者だ」


「まだ、生きている」



第3部隊――


ゴードンたちは、足跡を見つけた。


新しい足跡。


複数の足跡。


ドワーフの足跡。


グロムは、涙を流した。


「……仲間だ……」


「……最近、ここを通った……」


「……もうすぐ、会える……」



◆ それぞれの前進


3つの部隊は、それぞれ前進を続けた。


障害を、乗り越えながら。


トラブルに、遭いながら。


でも――


諦めない。


仲間を、助けるために。



おっさんは、思った。


(……みんな、無事か……?)


(……ダリウスたちは……)


(……ゴードンたちは……)


(……通信手段がない……)


(……不安だ……)


(……でも、信じる……)


(……みんなを……)



真理は、思った。


(……大丈夫……)


(……きっと、成功します……)


(……みんなで、力を合わせれば……)


(……必ず、助けられます……)



グロムは、思った。


(……もうすぐだ……)


(……仲間に、会える……)


(……待っていてくれ……)


(……必ず、助けに行く……)



3つの部隊。


それぞれの道を。


それぞれの戦いを。


でも――


目標は、同じ。


ドワーフを、救うこと。


そして――


最深部で、合流すること。


危険な道。


でも――


進み続ける。


仲間のために。



グリーンヘイブンから、遠く離れた地。


アイアンホールドの地下深く。


3つの部隊が、それぞれ戦っている。


障害を、乗り越えて。


トラブルを、克服して。


でも――


まだ、合流していない。


まだ、ドワーフを救出していない。


戦いは、続く。


でも――


希望がある。


生存者の痕跡。


仲間が、待っている。


必ず、助ける。


そして――


全員で、帰る。


グリーンヘイブンへ。



物語は、続く。



(次回:第104話に続く)

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