第101話:反撃の始まり
◆ ドワーフたちの復活
翌朝――
グロムたちは、元気になっていた。
昨夜の酒が、効いた。
ドワーフにとって、酒は薬。
グロムが、おっさんに言った。
「康太郎!」
「俺たちは、もう大丈夫だ!」
「酒を飲んだら、復活した!」
他のドワーフたちも、元気いっぱい。
「ドワーフは、酒があれば何でもできる!」
「仲間を助けに行こう!」
おっさんは、微笑んだ。
「……元気になったな……」
「……良かった……」
グロムは、拳を握りしめた。
「ああ!」
「仲間が待っている!」
「すぐに、行こう!」
おっさんは、頷いた。
「……分かった……」
「……でも、その前に……」
「……準備が必要だ……」
◆ 魔道具武装
ゴードンの工房。
グロムたちを、案内した。
ゴードンが、迎えた。
「ようこそ」
「ドワーフの皆さん」
グロムは、工房を見回した。
たくさんの魔道具。
武器、防具、様々な道具。
「……すごい……」
「……これは……」
ゴードンが、説明した。
「対魔物用の魔道具だ」
「これを、使ってほしい」
テーブルに、並べる。
光の魔石を使った剣。
魔物に効果的。
防御用の護符。
魔物の攻撃を軽減する。
グロムは、剣を手に取った。
「……これは……」
「……良い剣だ……」
「……魔力が、込められている……」
ゴードンは、頷いた。
「ああ」
「魔物は、光に弱い」
「この剣なら、効果的に倒せる」
グロムは、感心した。
「……すごい技術だ……」
「……人間が、こんなものを作れるとは……」
他のドワーフたちも、魔道具を手に取った。
「これ、すごいぞ!」
「使いやすい!」
「魔物を倒せそうだ!」
グロムが、ゴードンに頭を下げた。
「ありがとう」
「これで、仲間を助けられる」
ゴードンは、微笑んだ。
「気にするな」
「仲間のためだ」
◆ 戦略会議
会議室。
おっさん、ゴードン、真理、ダリウス、オスカー。
バハムート、アルヴィン、グロム。
全員が、集まった。
おっさんが、地図を広げた。
グレイピーク山脈。
アイアンホールド。
「……ドワーフを助けに行く……」
「……でも、ただ助けるだけでは意味がない……」
グロムが、聞いた。
「どういうことだ?」
おっさんは、真剣な顔で言った。
「……助けても、また魔物が襲ってくる……」
「……同じことの、繰り返しだ……」
「……元を絶たないといけない……」
バハムートが、言った。
「元を絶つ?」
「魔王のことか?」
おっさんは、首を振った。
「……いや、まだ魔王と戦うのは無理だ……」
「……でも、魔物の流れを止める……」
「……そうすれば、少しは楽になる……」
アルヴィンが、聞いた。
「魔物の流れを、どうやって止める?」
おっさんは、地図を指さした。
「……魔物は、魔力の濃い場所を求めている……」
「……グリーンヘイブンも、そうだ……」
「……アイアンホールドも、魔力が濃かったはずだ……」
「……だから、襲われた……」
グロムは、頷いた。
「そうだ」
「アイアンホールドには、魔石の鉱脈がある」
「魔力が、濃い」
おっさんは、続けた。
「……魔物の巣を、潰す……」
「……そして、魔力の流れを、遮断する……」
「……そうすれば、魔物は来なくなる……」
ゴードンが、言った。
「魔力の流れを遮断?」
「そんなこと、できるのか?」
おっさんは、頷いた。
「……分からない……」
「……でも、やってみる価値はある……」
「……結界を張るとか……」
「……何か、方法があるはずだ……」
真理が、言った。
「私の勇者の力を使えば」
「何かできるかもしれません」
おっさんは、真理を見た。
「……頼む……」
◆ 作戦立案
ダリウスが、地図を見ながら言った。
「では、作戦を立てましょう」
「第一目標:ドワーフの救出」
「第二目標:魔物の巣の殲滅」
「第三目標:魔力の流れの遮断」
おっさんは、頷いた。
「……そうだ……」
「……優先順位は、救出が最優先……」
「……でも、可能なら他も達成する……」
グロムが、言った。
「アイアンホールドの地下は、複雑だ」
「俺が、案内する」
「仲間が隠れている場所も、分かる」
ダリウスは、頷いた。
「助かります」
「では、部隊編成を」
おっさんが、言った。
「……大規模な救出隊を編成する……」
「……メンバーは……」
リストを作る。
- おっさん
- バハムート
- 真理
- ダリウス
- ゴードン
- アルヴィン
- グロムと他のドワーフ5人
- ダニエル、ヴィクター
- 兵士20名
合計30名以上。
大規模な部隊。
オスカーが、言った。
「街の留守は、私が守ります」
「セシリア様、アリシア様、リーナ様」
「そして、エリス様とエルフの皆さん」
「みんなで、街を守ります」
おっさんは、オスカーの肩を叩いた。
「……頼む……」
◆ 出発準備
翌日――
出発の準備が、進んだ。
武器、防具、魔道具。
食料、水、医療品。
全て揃える。
真理が、ゴードンに頼んでいた。
「ゴードンさん」
「結界用の魔道具、作れますか?」
ゴードンは、考えた。
「魔力の流れを遮断する結界……」
「難しいが、やってみる」
「白い魔石を大量に使えば、できるかもしれない」
真理は、頷いた。
「お願いします」
ゴードンは、徹夜で作業した。
白い魔石を加工する。
特殊な形に。
結界の要石。
朝には、完成した。
「……できた……」
「……これを、四方に配置すれば……」
「……結界が張れる……」
真理は、受け取った。
「ありがとうございます」
◆ 別れの時
出発の朝――
館の前。
救出隊が、集まっていた。
全員、武装している。
魔道具を持っている。
準備万端。
住民たちが、見送りに来ていた。
「気をつけて!」
「無事に帰ってきてください!」
セシリアが、おっさんのそばに来た。
子供たちと一緒に。
ホープ、希望、光。
「コウタロウさん」
「必ず、帰ってきてくださいね」
おっさんは、セシリアを抱きしめた。
「……ああ……」
「……約束する……」
子供たちが、おっさんに抱きついた。
「ぱぱ、がんばって!」
「かえってきてね!」
「あー、うー!」
おっさんは、子供たちの頭を撫でた。
「……ああ……」
「……すぐに、帰ってくる……」
アリシアも、ホープを連れて来た。
「康太郎様」
「お気をつけて」
おっさんは、頷いた。
「……ありがとう……」
「……街を、頼む……」
エリスが、アルヴィンに言った。
「アルヴィン様」
「気をつけてください」
アルヴィンは、頷いた。
「ああ」
「必ず、帰ってくる」
グロムの仲間のドワーフたちも、見送られていた。
住民たちが、励ましている。
「頑張ってください!」
「ドワーフの仲間を、助けてください!」
グロムは、涙を流していた。
「……みんな……」
「……ありがとう……」
◆ 決意の言葉
おっさんが、前に出た。
救出隊の全員を見た。
そして――
住民たちを見た。
大きな声で、言った。
「みんな、聞いてくれ」
「これから、ドワーフを助けに行く」
「何百人もが、地下に閉じ込められている」
「そして、魔物の巣を潰す」
「元を絶つ」
「そうすれば、この街も、エルフの森も、ドワーフの山も」
「安全になる」
「危険な戦いだ」
「でも、やらないといけない」
「俺たちは、負けない」
「必ず、みんなを連れて帰る」
「そして、この問題に決着をつける」
住民たちは、歓声を上げた。
「頑張ってください!」
「康太郎様、万歳!」
おっさんは、手を上げた。
「……行ってくる……」
救出隊は、出発した。
グレイピーク山脈へ。
アイアンホールドへ。
ドワーフを救うために。
そして――
魔物との戦いに、決着をつけるために。
◆ 道中
救出隊は、山道を進んだ。
険しい道。
でも――
みんな、慣れている。
訓練されている。
グロムが、先導している。
「こっちだ」
「山道は、険しい」
「気をつけろ」
おっさんは、グロムの後ろを歩いていた。
(……ドワーフを、助ける……)
(……魔物の巣を、潰す……)
(……元を絶つ……)
(……そうすれば、平和が戻る……)
バハムートが、そばに来た。
「康太郎」
「お前は、いつも無茶をする」
おっさんは、苦笑した。
「……そうか?……」
バハムートは、笑った。
「ああ」
「でも、それがいい」
「お前らしい」
真理も、言った。
「私も、全力で戦います」
「勇者として」
おっさんは、頷いた。
「……ありがとう……」
「……みんなで、力を合わせれば……」
「……必ず、成功する……」
アルヴィンが、言った。
「そうだ」
「種族を超えて、協力する」
「それが、俺たちの強さだ」
グロムも、振り返って言った。
「ああ」
「人間、エルフ、ドワーフ」
「みんなで、仲間を助ける」
「こんな素晴らしいことはない」
救出隊は、進み続けた。
山道を。
険しい道を。
でも――
希望を持って。
仲間を助けるために。
平和を取り戻すために。
グリーンヘイブン。
反撃が、始まった。
ドワーフを救うために。
魔物の巣を潰すために。
元を絶つために。
大規模な救出隊。
種族を超えた、協力。
人間、エルフ、ドワーフ。
みんなで、力を合わせる。
おっさんの決意。
ただ助けるだけでは、意味がない。
根本的な解決を。
そして――
平和を、取り戻す。
危険な戦いが、始まる。
でも――
仲間がいる。
家族が、待っている。
だから、負けない。
必ず、帰ってくる。
全員で。
物語は、続く。
(次回:第102話に続く)




