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第2話


そこには深くフードを被った子供の姿。


子供誘拐事件時に現れるという

謎の怪しい子供。


子供を油断させてさらうために

子供の姿で近づいている?



街ではこんな噂が流れていた。


勇者に倒されたはずの魔王が復活している......?


魔王のかつての異名は【囁きの悪魔】。


悪魔は叫ばず囁くだけ。


いつの間にか


そこにいる......


気づけば


そこにいる......


耳元でそっと


呪いの言葉を投げかけ


心身ともに命を刈り取る。


誰の手にも負えなかった


史上最悪の魔王


そう


この事件のバックには





______魔王がいるのではないか......









ここは冒険者ギルド【紅玉の剣】


「______以上が現状の子供誘拐事件の噂☆」


「行方不明になっている子供は現在7名です......」


「ガハハ!魔王が復活だと!?」


「うひひ......それはヤバいですね......」


「まぁ恐らくは金品目当ての

コソ泥組織の犯行だろうけど、

こんな噂を立てられちゃ

勇者としては立つ瀬がないでしょう?

ジーク、あんたが対応しなよ」


「勝手に噂立てられて俺様の不始末にされちゃ

たまんねぇな?」


「残念だけど国防省からの直依頼よ〜。

ギルド総出で当たってもらうからね☆」


「おう!やろうども!お前ら行け!

さっさとガキ共見つけてこいよ!」


「ジーク!あんたも行くのよ!

また経営赤字出したら責任取らせるからね!」


脳筋勇者はギルドを任されてから

たった数ヶ月でギルドを経営破綻させた

手腕最悪のギルドマスター。

見かねた賢者が、仕方なく

民営から国の管轄に急遽変更し

フォローしてくれたおかげで

なんとかなっているのが現状なのである。


「まぁまぁ、ミランダ様。

情報収集は私たちでやりますので〜」


「アンちゃん〜よろしくね〜☆

ごめんね、あのおバカ勇者は役たたずで〜」


「何を今さら言いますか......

戦闘以外で役に立ったことなんて

過去私の記憶にありません......」


「うひひ......」


「アンてめぇ!また、ケツ叩くぞ!」


「いやケツを叩くなぁ!完全にセクハラです〜!」


「女の子泣かしたら牢屋ぶち込むぞ!ジーク!」


「あ?やってみろよ?ミラてめぇ、

俺様に勝てる気なのか?」


「あ?クソガキなんざ街ごと吹き飛ばしてやるよ」


「いや街ごと吹き飛ばすなぁ!テロ行為です〜!」



アン先輩の気苦労がよくわかったところで

冒険者やギルドスタッフにそれぞれ指示を出し

事件の情報収集に動き出した。


「エマちゃん〜このおバカ勇者が何かしたら

すぐ、あたしに、チクってきてね〜☆」


「うひひ......わかりました......」


ミランダは使い魔のフクロウを置いていった。


「なんかあったらこの子に伝えたらすぐ

私に伝わるからね〜☆」


伝書鳩ならぬ、伝書フクロウのようだ。


しかし、まだ仕事を覚えたての

エマにとっては

通常業務でてんてこまい。

またも頭がパンクしかけで

本日の業務を終えることになる。


「うひひ......ばぶばぶ......」


「わぁ!エマさんがまた幼児退行してる!」


ヨダレを垂らしながらソファに倒れ込んでいる

エマを解放するアン先輩。


......アン先輩ほんと大変だね。どんまいだよ。








⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆






ここはルビーの街のとある地下に

隠れて作られた施設。


誰もこの施設の存在を知らない秘密基地。


ここは【秘密結社ピーマン団】のアジトとして

秘密裏に存在しているのである。


「8人目のガキでっせ!牢屋ぶち込んどけ!」


「ピーッ!」


「うえぇん......!パパママ〜!」


ピーマン団の戦闘員は返事はピーッ!らしい。


「幹部B様!ガキのひとりが体調悪そうです!

どうしますか!!」


「ポーション与えとかんかい!

死なせたら親分に怒られんで!」


「ピーッ!」


「幹部Bも戦闘員も集合です。

親分がお呼びですよ」


「お?幹部A何かあったんかいな?」


「国防が動いたようなので恐らくその件かと」


「そらエライコッチャやがな!」


ピーマン団親分の前には


幹部A。幹部B。戦闘員数名が並ぶ。


「おまえたち!

国防からギルドに依頼が来たみたいだよ!」


「親分。問題ありません。

紅玉の剣はギルドマスターこそ

暴れさせれば手に負えませんが、

あいつは正直おバカです。

このアジトの所在が

バレることもありえませんよ......」


「油断するなってんだよ!

ガキを10人集めたら奴隷商に売却だよ!

ヘタこくんじゃないよお前ら!」


「ピーッ!」


「お任せ下さい親分。私の開発したこのアイテムが

あれば子供の誘拐などお茶の子さいさいです」


「勇者以外はワイがぶっ飛ばしたるわい!」


「幹部B!このすっとこどっこい!

騒ぎにするんじゃないよ!」


「もし見つかったらやがな!」


「見つかったら即勇者が来て終わりですよ?

そうならないように秘密裏にしているのです」


「エライコッチャやがな!」


「ピーッ!」


「幹部B!あんたもおバカなんだから

矢面にたつんじゃないよ!まったく......!」


発明家である幹部Aの開発したアイテムとは

防音袋。子供を捕らえてこの袋に入れると

防音効果で泣き声などを聞こえなくしてしまう。

地味だがこれまでの誘拐は全て成功している。





⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆







ギルドスタッフや冒険者総出で

捜索調査にあたっているが

手がかりは掴めていなかった。


「めんどくさい捜索はお前らがやれ。

見つけたら呼べ。10秒で駆けつけてやる。」


筋トレをしながらそう話すこの脳筋勇者は

常識外れの恐ろしい速度で移動するので

言ってることはあながち間違えてはいないが、

頭を使うことが苦手なのもまた事実。


相変わらず受付で「ばぶばぶ」言っている

エマを見て爆笑しながら呑気にしている。




さてさて、秘密結社ピーマン団の悪の企みを

阻止することはできるのか......!



事件は一気に動き出す______




街の広場では

事件のせいで外で遊ぶ子供がいなくなっていた。

親が送り迎えをしたり、

単独での外出を控えさせている状態。

そんな中なぜか1人子供が広場に来ていた。



「お姉ちゃんはこの広場でいなくなったんだ。

どこに行っちゃったんだろう......」


行方不明となっている子供のひとり、

商会の娘の弟。

彼はいなくなった姉に会いたい一心で

1人で広場の捜索に来てしまっていた。


そこへ


「ねえ、1人なの?僕と遊ぼうよ♪」


深くフードを被り顔を隠した

子供が近づいてきた。


「お、お姉ちゃんが居なくなっちゃって......

探してるんだ......君は誰......?」


「......そうなんだ?じゃあ、君も一人でいたら

危ないよ?僕と一緒においでよ?」


「......え、いいの?

お姉ちゃん一緒に探してくれる?」


「......ふふふ。いいよ♪

隠れんぼだね!一緒に遊ぼう♪」


「......えっと、遊びたいわけじゃ......」



______そこへ


「今だ!捕まえろ!」


「ピーッ!」


取り囲まれ袋に入れられてしまった子供!


「わー!?おぢさん誰!?やめて!!」


為す術なく子供はまた捕まってしまった......


「よーし!ずらかるで!」


「ピーッ!」


幹部Bと戦闘員は


そのままアジトへ


「よくやりましたね幹部B。

誰にも見られてはいませんね?」


「あぁ!ばっちりやで!幹部A!」


「これであと1人......ククク。容易い仕事です」


「おう!幹部A!聞いてや!」


「どうしましたか?幹部B?」


「それが同時に子供2人ゲットしたんや!

ラッキーやで!これで目標の10人達成やで!?」


「......え?袋にガキは1人しか入ってませんよ?」


「え!そんなわけあるかいな!?」


「ピーッ!」


「キョロキョロしとった子供と、

フード深く被った子供の2人や!」


「......!?1人しかいませんよ?」


「エライコッチャ!?どういうことや?」


「幹部B?まったくあなたのおバカも大概ですね」


「おかしいでんな?そんなはずは......」












「......みーつけたっ♪」












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