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第3話


相変わらず筋トレに励んでいるギルドマスター。


「......アン!てめえ太ったんじゃねえのか!?」


「......はぁあ!?ふ、太ってませんよ!?」


「......うひひ。デリカシーゼロ......」


「何言ってやがる?

太ったかどうかはどうでもいいんだよ!

鍛えろっつってんだよ!」


「......くぅう!このハラスメント男はぁぁ!」


「うひひ。でもアン先輩マスターに怒ってるけど

なんだかんだ優しいですよね......」


「も、もう!エマさんまで......!」


「女はケツを鍛えろ!」


「......うるさぁい!」


「......うひひ」


「......ま、まぁ、

マスターはほんと、どうしようもない

セクハラ男で脳筋おバカですが......

いざと言う時は絶対に守ってくれますから......」


「なんだ?褒めても給料あげてやんねぇぞ?」


「うひひ......」


「......もう!おバカ!!」






その時......!


「ホーホー!ホーホー!」


フクロウが突然騒ぎ出す


「ハッケン!ハッケン!」


フクロウは空高く飛び立っていった!


「......マスター!」


アンが叫んだ時にはすでに


天剣の勇者ジーク・レオンハルトは


ギルドを飛び出していた。



「......もう、いない」


「......ね?言ったでしょ?」


「......うひひ」







⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆




秘密結社ピーマン団のアジト。



「なんだぁ?

こんな地下にアジト作ってやがったのかぁ?」


「ピーッ!!!」


「うわぁ!幹部B様!天剣です!!」


あっという間にアジトへたどり着いた

天剣の勇者。


「全員動くな!1歩でも動いた瞬間、斬る!」


「ピーッ!」


全員がたった一言で威圧され

身動きできなくなってしまった。


戦闘員達は恐れおののき震えている。


「天剣......!おまえ!地下じゃ剣呼べんやろ!?」


幹部Bは剣を出さない勇者に突っかかりだす。


「......あ?」


天剣の勇者の異名を持つこの伝説の勇者は

右腕を空へ振り上げると

はるか天空から光り輝く剣が降りてきて

それを握り、一閃し、敵を倒す。


このあまりにも神秘的な姿から

天剣の勇者の異名がついた。


「バカか?お前らなんぞに剣を使うまでもない

......だがお望みならばみせてやろう......!」


「......なんやて!?」


ジークはそう言うと右腕を天にかざす。

すると天井から光り輝く剣が降りてきた!


「エライコッチャ!なんで地下やのに!!」


「本当に天から降ってきてると思ったのか?

これは俺様が魔法で創りだした魔法剣だ。

残念だったな三下。ぶった斬ってやるぜ」


「ぎぃやぁあああ!」


「待て!!」


幹部Aは先程捉えた子供の首にナイフをつきつけ

裏から現れた。


「ガキがどうなってもいいのか!

剣を捨てろ!」


「なんだ?大人しく隠れてりゃいいものを」


魔法剣を消したジークはそれで?という顔で

幹部2人をニヤニヤと見る。


「おバカ勇者め!こちらには人質がいるのです!」


「大人しくせんかい勇者!ぐへへ!」


ジークはニヤニヤを止めず

なぜか幹部Aの後ろを見ている。


「......く!こいつ!」


「......大人が子供をいじめちゃダメなんだよ♪」


「......!?な!」


突然幹部Aの後ろに現れた

フードを被った子供が

耳元で何かを囁くと

幹部Aはそのまま身動きできなくなり

その場に崩れ落ちてしまった。


「......ぅぅ!なんだお前は!?」


「ふふふ。隠れんぼ楽しかったね♪」


「なんや!?幹部A!?」

幹部Aの方を見た幹部B。


そこへあっという間に距離を詰めた


勇者が幹部Bの腹に拳を一撃入れる。



......ドスッ!!


「ぐはっ......」


幹部Bは気を失い倒れる。



「う......ま、まさか......嘘だそんなはずは......」


幹部Aはフードをとったその子供の姿に

怯え震える。


「なぜ......なぜ魔王がここに!?」


「なんだ?お前その姿を知っているのか?」


ジークは幹部Aの見識の広さに驚く。


「昔1度だけ見た事があります......

囁きの悪魔!ベルゼバブ・ファントム!

どういうことだ!?

なぜ!魔王と勇者が一緒に居るんだ!!」


「ふふふ......」


「お前に教えることはなにもねぇよ」


動けない幹部に勝負あったかと思われたが......


アジトの入口からもうひとつの声が


「動くな!そこまでだよ!」


そこにはピーマン団親分に捉えられ

ナイフを突きつけられた

新人受付嬢エマの姿が......


「うひひ......マスターを

追いかけてきたら捕まっちゃった......」


「こいつギルドの受付の娘だろう!引きな!」


勇者と魔王はエマを人質にとられ

おとなしく幹部から離れる。


「手間かけさせやがって......

うちの幹部共は役に立ちゃしない......

このままズラからせてもらうよ!」


「......」


「ふふふ」


「うひひ。

......マスター殺しちゃダメよ?

その袋が防音袋になっていて、

それを使って子供達をさらってたみたい。

そこの壁の裏に隠し通路があって

奥に子供が8人いるよ」


「......は!?」


突然喋りだしたエマ。


「なんだお前!?なぜ全部知っている!?黙れ!」


エマは親分を無視して

囁きの悪魔ベルゼ"バブ"・ファントムに

指示を出した。


「バブちゃん〜子供たちをお願いね」


「はーいエマ様♪」


「エマは相変わらず甘ちゃんだなぁ」



「......は!?」


その瞬間親分の体が宙に浮かびあがった......!


エマから離された親分は

為す術なく壁に叩きつけられる。


「ぎゃぁぁぁ!!」


そのまま床へ崩れ落ちた。


「......誰に触れとんじゃコラァ!!」


親分とエマの後ろから現れた

金髪ギャル賢者は

一瞬で親分を吹き飛ばしてしまった。


「うひひ......ミラありがとう」


「あたしの愛するエマちゃんに触れるとは

許さん!ラクに死ねると思うなよ外道がぁ!」


核融合魔法カタストロフの詠唱を始める賢者。


「......ダメよミラ。殺しちゃダメ......」


「だってぇ!こいつエマちゃんに触ったぁぁ!」



親分を足で踏みつけながら

甘え口調でエマにくっつく

賢者をほったらかし

エマは奥の隠し通路へ。


「エマ様〜。子供達の具合が......」


魔王はぐったりしている子供たちを

手当することができず困っている。


「バブちゃんこれを」


そう言ってエマはエリクサーを人数分渡した。


それを見ていた幹部A。


「最上級エリクサーをその数......?

一体......何者です!?」


賢者は言う。


「この世で唯一、最上級エリクサーを作れる

錬成術師を知っているかい?」


「エリクサーを作れる......まさか」


「そう、このお方こそ、

世界最高の錬成術師と呼ばれる

【錬成の魔女】エマ・ヴァレンタイン様!」




「れ、錬成の魔女だと!?」




「そして......!」





「あたし、厄災の賢者ミランダ・シャルロッテの」


「俺様、天剣の勇者ジーク・レオンハルトの」


「僕、囁きの悪魔ベルゼバブ・ファントムの」






「「「我が主様である!!!」」」








「......イーヒッヒッヒ!」







______ドドン!










⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆







______数日後






秘密結社ピーマン団の地下アジトには

親分達全員の姿があった。


「お、親分......ワイらなんで釈放されたんでっか?」


「ピーッ!」


「嫌な予感しかしないです......」


「このすっとこどっこい!

あたいに聞かれても知らねーよ!

そいつに聞きな!」


「ふふふ。隠れんぼアジト楽しいね〜♪」


「よーし☆クズども。話を聞け〜」


ピーマン団の前に

囁きの悪魔と厄災の賢者が立っている。


「お前ら執行猶予付き仮釈放だ。

その代わりあたしらの仕事を手伝ってもらう」


「マジでっか!終身刑やおもてたわ!」


「ああ、このアジトは実際優秀だからね☆

知っての通りあたしは国の防衛大臣。

あたしら国も綺麗事だけじゃぁ

やっていけないことも多々ある。

そこで、お前らには情報屋として

裏稼業を担当してもらう。

表の依頼はギルドへ。

裏の依頼はお前ら【情報屋】へってわけだ。」


「......聞いたことがあります......厄災の賢者は

裏稼業にも通じているとの噂......」


「文句があるなら一生ブタ箱で過ごせ?

さぁ2択だ。今すぐ決めろ☆」


「わ、わかりましたよ!やりますよ!」


「へぇ親分は聞き分けいいじゃん☆」


「......親分〜」


「ところでお前らなんだ?

そのピーマン団て名前?

ダサすぎっしょ?」


「何言ってんのさ!ピーマンなんて

全人間の恐怖の象徴じゃないか!?

この名前を聞いただけで

全人間は震え上がるってもんだよ!?」


「......」


「ふふふ。僕もピーマン苦くてきら〜い♪」


「......よーし。バカども。

話にならんから名前は好きにしろ。

仕事の依頼はあたしから

秘密裏に連絡するからしっかりやれよ☆」


「......なぜ我々を信用するんだ?厄災の賢者」


「......ん?クズでバカのお前らなんか

信用するわけないじゃん☆」


「ふふふ。ねぇ?

君たち情報屋のBOSSは僕だよ?よろしくね♪」


「......え」


「......は、はい......」


「エライコッチャ!」


「ピーッ!」





かくして


秘密結社ピーマン団は

裏で国から依頼を受ける情報屋として

ルビーの街で暗躍することになりましたとさ。




そんなピーマン団にはこんな噂が......



情報屋ピーマン団のバックには






______魔王がついているのではないか......







⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆







「ちょっと!マスター!なんですかコレ!」


大量の請求書を叩きつけアンが叫ぶ。


「あぁ?覚えてねぇが、天剣でぶった斬ったら

建物が壊れたんじゃねえか?仕方ねぇだろ?」


「......もう!いくら依頼をこなしても

全然利益でないじゃないですかぁ!」


「それをなんとかするのがお前らだろ。

任せたぞ!俺様はパトロールに行ってくる!」


「あー!逃げたぁ!」


ジークはさっさとギルドを出ていき

その日は帰ってこなかったそう。


「......うひひ。

ミランダ様が処理してくれるんじゃ?」


「エマさん〜

......ミランダ様の本性知らないんですかぁ?

あの人マジでヤバい組織とかとも

裏で取引してるって噂です。

マスターはおバカなだけで根はいい人ですけど、

ミランダ様の腹黒さといったらもう......」


「うひひ。そうなんだ?......じゃぁもしかして

魔王や魔女とでも取引してるのかな?」


「あはは♪さすがにそこまでは......

いや?ありえるかあの変態賢者なら......

と、とにかく!ここだけの話、

あんまり信用しちゃダメですよ?」


「うひひ。わかりましたぁ」


「まぁ嫌でもこのギルドにいれば

すぐにわかりますよ......

ほんとあの脳筋勇者と変態賢者だけは

誰かなんとかしてくれないかしら......」


「......あ、アン先輩これ......」


「......ん、今回の誘拐事件の成功報酬ね......え!」


そこには見たこともないような

成功報酬額が記載されていた。


「うそ!こんなに!?

......やったぁ!

これなら利益が出るかも!

......うう!今のマスターになってから

ギルドに利益が出るの初めてかもしれない〜!」


アン先輩は感動のあまり目を潤ませている。





そんなアン先輩を見て


新人受付嬢エマは一言告げるのでした。










「......うひひ。良かったですねアン先輩。





『誰か』が何とかしてくれたみたいですね♪」













〜Fin〜













読んでいただき、ありがとうございました!


「面白かった!」と思っていただけましたら、下の評価(☆☆☆☆☆)やブックマーク、ご感想をいただけると、とても励みになります!


実は、エマが勇者・賢者・魔王たちと

出会うまでの過去の物語も構想しています。


反応いただけるようなら

別作品として続きをお届けしたいと考えています♪


それではまたお会いできることを楽しみにしています♪

本当にありがとうございました!



NAMIPPON



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