表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生して聖女になったら私を殺した犯人と二重人格になっていた!?  作者: 見夢 梦
第3章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
44/47

第43話 ピエロは語る⑪

 早朝、目の前の検死台の上にはヴィルヘルムの死体が乗っかっている。

「本当に検死を任せて良いんだな」

「あぁ……」

 本来であれば死体の検死は医学的知識のあるビフロンに任せるのが当然であるが、麻友には1つの考えがあった。

(麻友さん、本当に使うんですか……?)

(ぶっつけ本番になるがこれが一番楽だろ)

 ヴィルヘルムの死体は1ヶ所を除き、目立った外傷は無い。

 ただ、その1ヶ所が明らかに異様であるのだ。

 胸、丁度心臓の辺りがパックリと割れ、血管がまろみ出て心臓だけが消えている。当然、激しく出血した跡もあり、これが死因であるのは誰の目からも明らかだ。

 だが、不可解な点がある。

 争った跡がなく、心臓の辺りにしか服装の乱れが見えない。

 何の警戒も無く正面から胸部を切開され、心臓を抜き取られたとしか思えない死体が目の前にあるのだ。

(本当なら役に立たないことを願ってましたが、プロリン師からもらった書物が役に立ちましたね)

(ケッ、癪だがそこは感謝だな。アフラ、魔力だけ借りるぞ)

 麻友は集中し、禁術を唱える。

「《死に様の証人》」

 麻友が魔術を唱えると同時にヴィルヘルムの霊体が浮かび上がる。

「こ、これは……」

 ビフロンが後ろで驚く。

「初めてなのに上手くいくとはな」

 《死に様の証人》、死者の霊を呼び出すことができ、声を聞くことも出来るがこちらからは何の質問も干渉もできない。ただ、死者は死ぬ直前の行動を繰り返すだけだ。

(これでヴィルヘルムさんの死の真相が……)

(まあ、少なくともどう殺されたのかはわかるだろうな)

 ヴィルヘルムはどこか建物の中へ入る動作をする。動作から扉は両開きだろう。

 建物の中へ入るとヴィルは口を開く。

「まだ、イャザッタ様が救ってくれたと思っているのか」

 何者かへ語りかけながら彼はゆっくりと歩いていく。

「もう、父も母もいないのにイャザッタ様に固執してどうなる!」

 語気を強め、目線の先にいる何者かと言い争っている。

「薄々お前が強盗犯だと気付かれているぞ。通報はしない。現実を受け入れられないなら街を出て、ぅぉッアガ」

 ブシュッ

 突然、ヴィルヘルムの胸が内側から裂けた。

 肉が弾け、心臓だけが何かに引き抜かれるように宙へ浮く。

 心臓がなくなったのだ。当然、その瞬間にヴィルヘルムは倒れ、そこで霊体は消え去る。

「な……どうやって死んだんだ。こいつは……ッ!」

(麻友さん!この死に方は……!)

「犯人名前は分からずか」

 勿論、麻友とアフラは分かっている。前まではあくまで推論であったが、ヴィルヘルムが犯人だと指摘した相手、そしてその直後の死。

 犯人はアレックスで確定的であった。

「しかし、犯人は恐ろしいことするんだな。いや、もう何人も殺してんだから当然か。マユ、おつかれ。午前は休んでて良いからな」

「ああ」

「それと……無茶はするなよ」

 ビフロンの言葉がどう言う真意だったかは分からない。

 ただ、麻友とアフラは病院を出ると雨が振り始めている中、急ぎながら教会へと向かうのであった。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます☆彡




宜しければ


【★★★★★】評価&ブックマークお願い致します♥

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ