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蒼の瞳の騎士 紅の瞳の姫君  作者: 黒猫キッド
第3章・エグ・マリン王国での生活
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89・目のやり場に困る女医さん

 なかなか書けなくて、少しずつ書いて、何とか投稿出来ましたわぁ♪

 それから十分程経過したが、未だに零華とシエラの勝負は決着が着かない。

「ハア…ハア…シエラ…そろそろ決めない…?」

 流石に息を切らした零華が、シエラに尋ねる。

「ハア…ハア…そうだな…終わりにしよう…」

 シエラの方も息切れをしながら言った。そして二人がそれぞれ剣を構えた。


 ガンッ!


「あっ!?」

 突然声が上がり、零華とシエラは声のした方を向いた。すると太一が倒れていた。

「太一!? どうしたの!?」

 零華が倒れた太一に駆け寄った。太一は額を赤くして倒れている。

「俺が剣を振ったら、誤って太一の頭に当たってしまったんだ…」

と、一が申し訳なさそうに言った。

「気絶しているみたいだけど…すみません! 医者を呼んでもらえますか?」

 零華が様子を見守っていた兵士達に叫んだ。

「じゃあ俺が…」

「いや俺が行く!」

「いや私が行くべきだ…」

 何故か兵士達は、口々に『自分が行く』と言い合っている。

「ゴチャゴチャ言ってないで! 誰でも良いからさっさと行け!」

 痺れを切らした麻美が怒鳴りつけた。兵士達はビックリして、数名の兵士が何処かへと走り出した。

 兵士が医者を呼びに行っている間、零華達は気絶した太一に声をかけるが、反応は無い。

「脳震盪かな…それだけならまだ良いけど…」

 流石の零華も医学には詳しくなく、今の太一の様子を判別し兼ねなかった。すると…

「どの子が怪我をしたの?」

と、若い女性の声が聞こえたので、零華は振り返ったが…その姿を見て言葉を失った。

「エ…エルフ…?」

 其処に居たのは、金色の長い髪を伸ばした、耳の長い女性・俗に言うエルフであった。その顔は誰もが美女とも言える美貌を誇っていたが、問題はその服装であった。

「何やねん…あのお姉ちゃん…めっちゃエロい服装やん…」

 思わず呟いてしまう凛。

 そのエルフの服装は、上半身は下着の様な胸周りを隠すだけの衣装(?)であり、下半身は短めのショートパンツといった、まるで踊り子の様な格好であった。その上から長めのコートを着ているが、逆にそのエルフの妖姿媚態を強調する結果になっている。

 極めつけはそのエルフは巨乳であり、その容姿に零華と気絶している太一除いた男子生徒達は全員見惚れており、女子生徒の中にも見惚れている生徒も居る。俗に言う『エロフ』であった。

 唯一男子の中で零華だけは、エルフの露出度の高い衣装に、戸惑いと恥ずかしさを感じている。

「倒れているその子? 診せてくれる?」

エルフは太一の傍に居る零華に話しかけた。

「ふぁ、ふぁい! どうぞ…」

 話しかけられた零華は、戸惑いながらもエルフに太一を診せた。その様子を理奈はジト目で見ている。零華が他の男子同様に見惚れていると思っている。

「…脳震盪ね。任せて!」

 そうエルフは言うと、何か呪文の様な言葉を唱え始めた。それは零華にも分からない言葉であった。するとエルフから幾つかの光が現れ、意識を失っている太一を包み始めた。

「やっぱり凄いよな…リーネ隊長の精霊魔法…」

「それに何時見ても、リーネ隊長は美しい…」

 傍らで見ていた兵士達が話しているのを、零華は聞き取った。どうやらエルフの名前はリーネというらしく、彼女が使っているのはファンタジーでエルフが使う精霊魔法の様だ。

 やがてリーネから出る光が消えた。

「んんっ…」

 すると太一が意識を取り戻した。

「太一、大丈夫?」

 零華が話しかけた。

「零華…? ふぇええ!?」

 太一はリーネの姿を見て、驚いた声を上げた。

「そんなに驚かなくても良いのに…」

 苦笑しながら、リーネは立ち上がった。

「もう大丈夫みたいね。私はリーネ。医療部隊である三番隊隊長。また怪我をしたら呼んでね♪」

 そう言うとリーネは立ち去ろうとしたが、立ち止まって振り返ると、零華に近づいた。

「えっ?」

 戸惑う零華。その零華の顔に両手を供える様に触れるリーネ。

「ちょちょちょ!?!?!? な、何ですか!?」

 突然の事に動揺しながら尋ねる零華だが、リーネはジッと零華の右目を見つめる。

「…ノア…? そんな訳…ないか…人間って成長が速いし…あれから二十年も経っている…それに少し若い…何より…瞳の色が違う…」

と、何やら独り言を呟くリーネ。その様子に零華は訳が分からない気持ちになる。すると

何を思ったのか、リーネは零華の右目を隠している布をずらそうとした。

「!!!!!!」

零華はそれを阻止する為に、その場から逃げようとするが、リーネは布を押し上げようとする。

『止めろ!!!!!!!!!!!!!』

「!?」

 突然何者かの怒鳴り声がして、リーネは手を止めてしまった。その瞬間、零華の体は後ろに引っ張られた。

「何しているんですか、貴方は!」

 零華の体を引っ張ったのは理奈であり、理奈は怒った様子でリーネに問いかけた。

「…あっ…ごめん…その右目が気になって…」

 先程の怒鳴り声が気になりながらも、リーネは零華と理奈に謝罪する。

「零華は右目を見られるのが、凄い嫌なんです! 気安く触らないで下さい!」

 零華の事情を理解している理奈は、リーネの行動が許容出来ず、憤りを見せつける。

「理奈、僕は大丈夫だから。リーネ隊長も少し気になっただけだよ」

 怒っている理奈を宥める様に零華は言った。そんな零華の言葉を聞いて、理奈も落ち着きを取り戻した。

「…ごめんなさい…貴方は零華の事を知らないから、やってしまっただけなのに…」

「良いの…私も軽率だったわ…」

 お互い謝罪し合い、その場は何とか収まった。そして今度こそリーネはその場から立ち去った。

 医務室に戻る途中、リーネは先程の事を考えていた。

「…さっきの怒鳴り声…私以外には聞こえている様子は無かった…それにあの零華って子…似てる…彼女に…」

 リーネは零華の顔に誰かの姿を見ている様子であった。


 エッチな衣装のエルフさん、リーネ登場♪

 実はエルフの隊長さんと、露出度の高い衣装の軍医さんを考えていたら、部隊の数と合わなくなってしまったので、統合されて誕生したのがリーネなんや。

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