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蒼の瞳の騎士 紅の瞳の姫君  作者: 黒猫キッド
第3章・エグ・マリン王国での生活
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87・サムライの戦い方

 僕は日本刀が好きなんや♪ だからシャロンにも使わせてるんやで♪

 魔法の発動訓練から数日。その数日間A組一行は、剣術を訓練を行っていた。最初は素振りによる剣の重量に慣れる訓練であり、その次は刃を潰した剣での戦闘訓練へとなった。

 そして今日が、その戦闘訓練の日であった。

「じゃあ二人一組で組んで、戦闘訓練を行ってくれ!」

 ユリアンの部下の兵士が、A組一行にそう言った。ユリアンは今日は任務の為に不在の為、指導は部下が代理で行う事になった。

「さて…と…」

 剣を携えた零華が、クラスの皆を見回した。そして修兵に目が着いた。

「修兵、一緒にやらない?」

 零華は訓練相手に修兵を誘うが…。

「いやいや零華。お前強すぎだから、無理だって!」

と、顔の前で手を振りながら、修兵に断られてしまった。その後も孝明、一、太一と仲の良い男子に声をかけるが、皆同じ理由で断られてしまった。

「全滅だよ…仕方が無いから、一番体の大きい大作にでも頼むか…」

「なら、私とするか?」

 大作を探そうとした零華に、声をかけてくる者が居た。それは…

「シエラ?」

 それはシエラであった。

「私はお主と戦っても構わぬがのぉ?」

 何時も通り古風な口調で、零華を誘ってくるシエラ。

「…でもシエラ良いの? 女子と組み合わせにならなくても?」

 一応シエラの気持ちを確認しておく零華。もしかしたら他に誰か相方が居たのに、自分に気を利かせているのではないかと零華は思った。

「心配するな。私もお主と同じ、戦ってくれる相手が居らぬのでな…それに、これの扱いも確認してみたいのでな」

 そう言って見せたのは、嘗て日本に居た戦士・サムライの武器である刀であった。

「ユリアン殿に確認したら、この世界にも同じ様な国が有って、その国の武器らしい…小桜殿の国がそうである様だ」

 シエラに説明されて、零華は暮羽がそう言っていたのを思い出した。

「それで零華? 私とやるか?」

 零華に確認してくるシエラ。

「…分かった。やろう」

 零華がそう言うと、シエラは満足気な笑みを浮かべた。


※        ※


 訓練場の一角にて、零華とシエラは向かい合った。零華は鞘から剣を抜いて左手で構え、シエラも鞘から刀を抜いて構えた。

「隊長二人と大立ち回りをしたお主の実力…見させてもらうぞ!」

 力強い声でシエラは言った。零華はそれに対して無言で頷いた。

 そして何の合図も無しに、戦闘は始まった。

 先に攻撃を始めたのはシエラ。その太刀筋はサムライを思わせる斬撃を感じさせた。

「っふ!!!」

 零華はその斬撃を剣で防いで、後ろへと下がった。

「…ふむ? お主隊長と戦った時の様な雰囲気とは、何か違うな…?」

 シエラは今の打ち合いで、零華がユリアンや暮羽と戦った時と、何か違う気がしたのであった。

「雰囲気って…僕は今もあの時も、同じ様に戦っているんだけど?」

 零華にはシエラの雰囲気の違いが、全く分からなかった。

「…まあ良い。なら引き出してみるまでだ…サムライの戦い方でなぁ!!!」

 そう叫んだと同時に、シエラは素早い動きで零華に接近して、素早く刀を振り始めた。


 キィン! キィン! キィン! キィン!


 しかし零華は、その斬撃を全てガードをする事に成功させた。

「!?」

 シエラは後ろに跳び退く様に移動した。

「零華お主…サムライの剣術まで会得しているのか?」

 シエラは驚愕の表情を浮かべた。零華が使っている剣は西洋剣で類であるが、今の剣捌きはまるで刀を使っている様な剣捌きであった。

「…僕の母さんは、サムライ映画が好きでね…自分でも会得して僕に教えてくれたんだ…剣術を嗜んでいるシエラに、何処まで通用するか分からないけど、お相手させてもらうね…」

 そう剣を構えながらシエラを見て言った零華。その表情はユリアンや暮羽と戦った時と、同じ様な笑みを浮かべていた。

「…フッ。それは楽しみじゃの…?」

 シエラも妖艶な笑みを浮かべて答えた。それはまるで好敵手という名の獲物を見つけた様であった。


 絶世美少女風男の娘剣士零華VS令和のサムライ・シエラ!

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