81・軍師の評価
今回は新キャラ登場や♪
零華がフィールドを出ると、A組一行が待っていた。
「凄げぇな零華! 隊長に勝つなんて!」
修兵が称賛の言葉をかける。
「マグレだよ。運よく勝てただけさ」
零華は控えめな答えを返す。
「ってかそれより…さっきの兵士を呼んだ声と拒否する声…あれってどっちかが零華だよね?」
太一が尋ねた。
「あ、うん…呼んだ方が僕だよ。よく分かったね?」
「来季と直樹が推測していたんだ」
「なあ零華。他の人の声は出せないのか?」
孝明が聞いた。
「…まあ…出来るけど…」
「じゃあさぁ、若い女性の声とか出せないか?」
「ええぇ…何で…」
孝明の注文に零華は顔を顰めるが、皆から期待の眼差しを向けられ、零華は溜息を吐いた。
「…此れで良いかしら? 孝明?」
と、零華の声とは違う、若い女性の声が零華の口から出た。
「うぉ! マジで違う声じゃん! ってかその声で此れからやっていけば?」
「誰がするか!」
修兵の提案を零華は、素の声で拒否する。
「ねえねえ! 理奈の声とかは出来る?」
千秋がそう提案してきた。零華は理奈の顔を見るが、理奈は少し興味があるのか、苦笑気味に頷いた。零華はすこし悩みながらも、口を開いた。
「…理奈? 此れで合ってるよね?」
と、零華の口から理奈の声が出た。
「凄い! もう一人理奈が居るみたい! ねえ理奈!」
千秋が興奮気味に理奈に尋ねる。
「う、うん…何か零華から私の声が出るなんて、変な感じ…」
「いや理奈…理奈だって許可してくれたじゃん…」
理奈の感想に、零華は理奈の声で返した。これでは最早、一人で会話している様に見える。するとフィールドから暮羽が部下を連れて出て来た。その事に気付いた零華は、軽く頭を下げた。暮羽も軽く頷くと部下を連れて立ち去った。
「あの隊長さん、零華より遅く出て来たけど?」
理奈が零華に尋ねた。
「…部下さんを叱責するから、先に出てろって言われたんだ…元々は僕が騙して誘導させたのに…」
零華が答えた。因みに本来の声である。
「ってアレ? ユリアンさんは?」
先程迄一緒に居た筈のユリアンが、何時の間にか姿を消していた。
※ ※
先程迄暮羽の部下の兵士が居た観覧席に、一人の気怠そうな青年が座っていた。
「どうだ? あの子の感じは?」
其処にやって来たのは、何時の間にか姿を消したユリアン。気怠そうな青年は答える。
「相当強いな…アレは此処に来る前に、相当訓練を積んでいる」
「母親から鍛えられたと聞いている…恐らくあの変声術もそうだろう」
ユリアンが説明する。
「何者なんだその母親は? 仮にあれ程まで強く鍛えられる程の教えなんて…リノア・エルトリオン並みに凄技だと思うが? まあ俺はリノア・エルトリオンと会った事がないから、先生から聞いた話からの推測だけどな」
「俺が三歳の頃だからな、リノア・エルトリオンが居なくなったのは…親父…総隊長は会った事があるみたいだが…あと陛下も…」
「まあ居ない人間の事はどうでも良いか…あの子供…鍛えればさらに強くなるぞ」
確信を込めた声で、青年がユリアンに告げる。
「お前が其処迄言うとはな…エグ・マリン王国騎士団二番隊隊長・アーサー・エンフィール。エグ・マリン王国の軍師」
ユリアンは青年‐アーサー‐をそう呼んだ。
軍師・アーサー登場や♪ アーサーのモデルは、某水滸伝ゲームの三作目の軍師さんや!
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