55・夕ご飯は戦争だよ…
この話から『隊長』→『軍団長』に変更します。誤字では無いので、誤字報告はしないで下さいな♪
その後も零華達は会話をしている時であった。
グゥウ…
誰かの腹が鳴った。
「…腹…減らねぇ?」
腹の虫が鳴ったのは、どうやら修兵らしく、零華達に尋ねる。
「そういえば、学校でお昼に食べたのが、最後だからね」
零華の言うとおり、最後の食事をしたのは、異世界転移前の学校のお昼休みの昼食が最後であった。
「誰か食べ物を持ってない?」
太一が尋ねるが、全員首を横に振る。
「兵士の人に、何か貰おうか」
そう言って零華は立ち上がり、部屋の出入り口に向かった。扉を開けようとした時、外から扉が開かれた。すると其処には兵士が一人立っていた。
「夕食の時間だ。案内するから付いて来てくれ」
兵士がそう告げると、室内に歓声が上がった。
※ ※
兵士に連れられて十五人の男子生徒が廊下を歩いていると、先程の場所に着き、反対側から女性兵士に連れられた十五人の女子生徒が歩いてきた。そしてそのまま合流した。
「あっ、零華!」
零華の存在に気付いた理奈が、声をかけた。
「零華達も夕ご飯だから、連れて来られたの?」
「うん。理奈達も?」
「皆、お腹空かしてたから、助かるよ」
「そうだね」
零華は理奈とそう会話しながら歩いて行く。やがて広い部屋に三十人の生徒達は連れて来られた。
すると部屋の中心には、長テーブルが置かれており、其処には色とりどりの様々な料理が鎮座していた。
「ユリアン軍団長からの指示で特別に用意させてもらった。ただ特別なのは今日だけで、明日からは他の兵士と同じ食堂で食べてもらうぞ!」
そう連れて来た男性兵士が説明するが…
「あの…」
「何だ…? あれ?」
兵士が見てみると、目の前には零華と理奈だけで、他の二十八名の生徒の姿は無い。
「他の子供達は?」
「もう…行ってます」
そう言いながら零華が、兵士の後ろを指差した。兵士は振り返った。
「がぁああ! ソレ俺のだ!」
「ちょっと待って! 私だって食べるよ! 独り占めしないでよ!」
「あ痛てて!!! 引っ掻くな! 馬鹿!」
「うるせぇ! 靴でも嚙んでろ!」
最早略奪なのではないかと思う程の勢いで、二十八名の生徒達が料理に群がっている。
「おいコラ! ちょっと落ち着け!」
兵士が宥めようとするが収まらず、それ処か空になった容器が飛んできて、まさに阿鼻叫喚のアナーキー状態であった。
「……」
「……」
零華と理奈はそんな様子を、ただ見つめているしか出来なかった。
※ ※
暫くすると落ち着いてきた会場。何人かの生徒は未だに料理机に纏わりついているが、殆どの生徒は壁際で談笑している。
零華も壁際に立って、テーブルから取って来たパンを食べている。すると理奈がやって来た。
「零華はあんまり食べないの?」
理奈は零華が食べているのが、パンだけなので、そう尋ねてきた。
「ううん。さっきシチューみたいな料理を食べたよ。やっぱり兵士の人達の料理だからか、僕が作る料理より美味しいね」
「そうかな? 私は零華の作る料理の方が好きだけど?」
「でも僕の場合、自分で食べるのが主だから、理奈以外の人が食べたらどう思うか分からないし…」
零華は一人暮らしの為、基本的に自分で自炊している。たまに中里家に招かれて夕食をたべているが、なるべく自分で行っている。
「それでも私は、零華の料理好きだよ」
「…ありがとう」
褒めてくれる幼馴染に、零華は照れながら礼を述べる。
その後夕食を食べ終えた零華達は、兵士から入浴を行う事を告げられた。
お次は零華達の入浴シーン! 野郎の入浴シーンなんて興味ねぇよ…と思うそこのお兄さん、お忘れですか? 本作の主人公・零華は、絶世の美少女ともいえる容姿…って事は…?
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