40・牢屋だよ! 殆ど全員集合!
当初は夜中にアップしようと考えましたが、今回はタイトルの為、あえて8時に投稿をしましたんや!
行ってみよう!
理奈や修兵達が連行されたのは、先程の神殿とは別の建物の地下だった。
兵士達に後ろから剣を突き付けられながら地下を進んだ先には、大きな牢屋があった。そしてその中には、桜花学園・2‐Aの仲間達が収容されていた。
「皆…」
理奈が呟くと同時に、兵士に『入れ』と言われて、牢屋の中へと入れられる。理奈達を牢屋に入れると、兵士達はすぐに去っていった。兵士の足音が遠ざかるの確認すると、全員視線を合わせた。
「修兵達も捕まったのか」
仲の良い孝明が、修兵に話しかけた。
「ああ…どうやら皆捕まったみたいだな…」
修兵がざっと確認した処、どうやら全員居る様であった…一人除いて…。
「うん…皆逃げ回ったみたいだけど、駄目だった…」
悲し気な声で千秋が呟いた。
「千秋も駄目だったんだ…って麻美!?」
理奈は牢屋の奥で、麻美が仰向けで、奥に置かれたベッドの上で寝ている事に気付いた。
「麻美、どうしたの!?」
「エレンという隊長の兵士と戦ってやられたんじゃ。気絶しているだけじゃ…」
焦る理奈にシエラが宥める様に説明する。
「麻美が負けるなんて…」
同じ道場に通う理奈は、麻美の実力の高さを知っているだけあって、そのエレンという兵士の強さが計り知れなかった。
「理奈は空手で抵抗しなかったの?」
千秋が尋ねる。
「とても抵抗する暇は無かったよ…」
実際に理奈一人であれば、まだ切り抜けられる可能性はあったが、他にも仲間が居た為、抵抗する余裕が無かったというのも理由であった。
「ところで…」
其処にシエラが気になった事があり、理奈に尋ねた。
「零華はどうした? 一緒ではなかったのか?」
シエラの言葉に、理奈達と行動を共にしていなかったクラスメイト達は、零華が居ない事に気付いた。
「…零華は僕達が捕まった時、迷子の女の子を見つけて、そっちに行っていたんだ」
太一がそう説明する。
「じゃあ零華は無事なんだな?」
興人が聞いた。
「どうだか分からない。もしかしたら既に捕まって、此処に連行中かも知れないし」
直樹が答える。
「! そうだ! スマホで連絡してみれば良いかも知れない! 私達のスマホ、何故か私達限定で、連絡が出来るんだし!」
理奈の言葉に、クラスメイト達は思い出した。どうやら捕まった事により、その事を忘れていた様だ。
「さっそく連絡を…」
理奈がスマホを取り出して、連絡しようとした(尚、通学カバン等は連行された際に、没収されてしまったが、スマホは何とか隠し通す事が出来たのであった)。
「待つのじゃ、理奈!」
するとシエラが待ったをかける。
「どうしたの、シエラ?」
「…誰か来るぞ…」
シエラの言葉に皆、耳を澄ますと、確かに誰かの足音が聞こえてきた。しかも複数の足音が…。
「まさか…零華も捕まったのか?」
来季が不安気な声を漏らす。
やがて現れたのは、先程の兵士達とは少し違う服装をした青年だった。
「お前らか、太陽の聖堂に現れたのは」
牢屋の中の生徒達を見ながら、その青年は尋ねた。
「誰だよ、アンタは?」
いきなり現れた青年に、修兵は噛み付く様に尋ねる。
「俺はユリアン。エグ・マリン王国の部隊の隊長だ」
そう青年‐ユリアン‐は自己紹介した。
ユリアンは『エグ・マリン王国』と言ったが、クラスの誰もその国の名前は知らず、成績優秀な来季や直樹も知らなかった。
「それで再度尋ねるが、太陽の聖堂に現れたのは、お前達か?」
「……太陽の聖堂という建物か知らないですが、何処かの建物で目が覚めたのは確かです」
そう理奈が説明した。クラス委員として代表して説明したのであった。
「そうか…ところでお前達…もう一人居ただろ? 亜麻色かプラチナブロンドの髪の、右目に布を巻いた『女の子』が?」
牢屋の中の生徒達を見回したユリアンは、此処に居ないある人物の事を聞いてきた。それが誰なのかすぐに察した。
「……」
「いやその…これで全員だぞ」
理奈は目を逸らす様に無言を貫き、修兵は愛想笑いを浮かべながら、嘘を述べる。その様子にユリアンは、呆れる様に溜息を零す。
「…もう少し、マシな嘘を言えよ。居ただろそんな『女の子』!」
「嘘じゃねぇよ! そんな右目に布を巻いた『女の子』、俺達の中には居ねえよ!」
修兵はムキになって言い返した。
修兵とユリアンは、暫く睨み合っていたが、やがて頭を搔きながら、背中を向けた。
「まあ良い。部下には特徴を伝えているから、じきに捕まるだろう」
そう告げるとユリアンは、牢屋から去っていった。そして代わりに見張りと思わしき兵士がやって来て、理奈達を監視した。
理奈は修平の制服の袖を引っ張り、牢屋の奥へと連れて行った。
「…あの人が言ってた、右目に布を巻いた『女の子』って、零華の事だよね?」
修兵に確認する理奈。
「そうだな…どう考えても零華だな」
そう確信している修兵。
「ってか修兵…さっきムキになって否定してたけど、しょっちゅう零華を『女の子』扱いしているのに、こういう時にだけ『男の子』扱いするのズルくない?」
「しょうがないだろ! 認めたら尋問されてアウトだぞ!」
「おい! 何を騒いでいるんだ!」
修兵が大声を出した為、見張りの兵士が叫んだ。
「あ、何でも無いっす!」
適当に誤魔化した。
「…見張りが付いてちゃ、零華に電話で連絡出来ないね…」
当初電話で連絡を執ろうとした理奈だが、通話をしたらバレてスマホを取り上げられると考えて、LINEでの連絡を行う事にした。
その頃零華は…?
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