22・最後の日常 3
ちょっと短いですが、今回も後の展開に必要な為ですわ。(本音は投稿時間が迫った為に、予定より短くなりましたわ)。
「はぁ…重いな…」
零華は職員室から、次の授業で使われる大量のプリントを運んでいた。何故運んでいるかというと、零華は2‐Aのクラス委員だからである。
実は理奈もクラス委員なのであるが、零華が教師から頼まれた際に、『僕一人で良いよ』と言った為に、一人で運ぶ事になったのだった。
「見栄張んなきゃ良かった…僕より理奈の方が力があるから、確実的なのに…」
自らの浅はかさと非力さを嘆く零華であった。
「ってかクラス委員も、去年も僕がやったから、今年は来季に任せようと思ったのに…」
零華は去年の1‐A時代もクラス委員をやっており、今年は自分の次に成績の良い、来季に任せようと思ったが、皆がグルになって零華に押し付けたのであった。
「兎に角文句言っても始まらない…早く届けないと…」
そう言いながら教室に足を進める零華。その時…
「大丈夫か? 零華」
「! シエラ」
其処に話しかけてきたのは、落ち着いた性格であるシエラであった。このシエラ、結構男子に人気があるが、その一つが…。
「私が通りかかったら、お主が大変そうでのぉ…手を貸そうか?」
シエラは零華と同じ歳であるが、何故か古風口調であった。その口調が一部の男子の人気を得ていた。
「大丈夫だよ。女子のシエラに任せる訳にはいかないよ」
そう断る零華であったが…。
「遠慮するな。自分で言うのも何だが、私もそれなりの力はある。お主は右目が見えてないのだから、大変であろう…。どれ、半分貸してみよ」
そう言ってプリントの半分を、やや強引に取ってしまった。プリント持ったシエラは、特に重そうにしていなかった。
『うわぁ…理奈だけじゃなく、シエラよりも僕は非力なのか…』
ショックを受ける零華だったが、ある事を思い出した。
『そういえばぁ…僕も多分ハーフだと思うけど、シエラもハーフなんだよね…』
シエラの名前と顔立ちは日本人離れしており、以前理奈から聞いた話では、父親が外国人という事を聞いた事があった。
『ハーフが一クラスに、二人も居るって、結構珍しいよね…』
プリントを運びながら、シエラの顔を見てそう思う零華。
「? どうした? 私の顔に何か付いておるのか?」
「! ああいや、何でもないよ」
慌てて誤魔化す零華。
『一昨日修兵に、僕の異性への好みを教えた時、シエラを進められたけど…まあ、シエラが年上だったら、考えたかもなぁ…』
零華は女性の好みが、『年上の落ち着いた人』である為、もしシエラが年上だったら告白していたかも知れないと、考えるのであった。
やがて二人でプリント運んで、教室に着いた。その際にシエラと運んだ為に、零華は修兵から、『やっぱりシエラが良いんじゃないか?』と揶揄われたのであった。幸いにもシエラには聞かれなかった。
シエラのモデルになっているのは、某ゲームの二作目に出て来た、同名の吸血鬼の少女ですわ。古風口調も其処から来ていますわ。結構美人なので、好きなキャラですわw。
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