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始まりの朝ごはん  作者: 桃縫ヌヌ
第2章 A国決戦
25/30

25.気持ちいいこと

ランドビーたちが下ネタを話しているなか、ヘルビンは考え事をしていた。


——犠牲は民兵、B3の約3000人とB2の約500人っぴ。

残りは援軍の2万とヘルッピー団2000人、カルロス団300人、B2兵2000人、B3兵1000人。

残るB隊計25300人。


「ヘルビン様、ただいま戻ったっぽ。

森を抜けた先の大きな丘の上に敵がおよそ50000兵いたっぽ。

そのうち騎馬隊はおよそ4万騎っぽ。弓兵が5000兵で歩兵が5000兵っぽ。

あと、指示通り、森を抜ける前に前方の集団を一度待機させたっぽ。」


颯爽と馬に乗って、戻ってきたナンバー13ニットがヘルビンの頼み事を忠実に実行した。


「分かったっぴ」


——敵の数が計8万3000兵を超えたっぴ

やっぱりB国以外の4国が再び同盟を組んでいると考えていい

そう、3年前の大戦のように



「天候がこれから悪くなりそうっぽ。

北の雲が明らかにやばいっぽ。」


ニットは空を見上げて、ヘルビンに言った。

空はグレー色の雷が降りそうな雲が覆い尽くそうとしていた。


「国王様の元に馬を走らせておいてっぴ」


ベルビンは側近の護衛兵に一通の手紙を渡した。

手紙の内容は

—— B国以外の国が同盟を組んでいると思われます。

私たちの計画は8万3000を超える敵により、すでに破綻したので、A隊の戦力を削って、生きて帰ることという計画に変更しますという内容である。


ヘルビンはB隊全員に伝えていた計画と本当の計画は違っていた。

B隊全員に伝えていた計画—— A隊の戦力を減らすという計画ではなく、ヘルビンと国王の本当の計画はA国の土地を半分略奪するという計画であった。

しかし、B国以外の同盟により破綻してしまった。


「これからどうするっぽ?

我らの時間差攻撃によって、敵は半壊したっぽ

このままの勢いで攻めようっぽ」


ニットは時間差攻撃が成功して、自信満々である。


「ニットの言うとおり、時間差攻撃によって、相手は不意を突かれたっぴ。

でも、これから戦う相手はほぼ確実にナンバー10以内っぴ。

森に配置された敵は弱かったっぴ。」


「なるほどっぽ……」


ニットはヘルビンの言うことに納得する。


「でも、ヘルビン様は一度も負けたことのない天才だから、この状況でも勝ちに持っていけるっぽ。」


「……負けっぴ、負けっぴ」


ヘルビンはあっさりとした顔で潔く負けを認める。


「え?今なんと」


護衛兵が聞き返した。


「負けっぴ。」


「なぜっぽ?」


「情報が足りなかったっぴ。」

「今からB国まで逃げるっぴ。」


「……」


ニットと護衛兵はヘルビンが初めて戦で負けを認めたと思い、言葉を失った。


「そんな暗い顔をするなっぴ。

私は戦に勝つことが目的ではないっぴ。

気持ちいいことが目的っぴ。

今回の戦の計画も変更っぴ。」


ニットは頭の中にハテナを100個浮かべた。

一方で護衛兵は先日のカルロスの質問を思い返した。


カルロス『なぜB隊に?』


ヘルビン『気持ちいいからっぴ。』


ヘルビンが一貫して言っていることは気持ちいいこと。

護衛兵はやはりヘルビン様が真の天才だと思った。


「今何の待機時間なんだろ?食料探そうぜ」


ポールトは周囲を見回しながら、疑問を口にした。

戦争が一度終わって、謎の待機時間ができている。


「腹減ったし、敵の馬食べにいこーぜ」


ランドビーがお腹を鳴らして、言った。


「おーーそれいいな。後方に馬が転がってそうだぜ」


ポールトはランドビーに賛同する。


「え、そんな俺たちが食べていいの?B1隊が食べる馬じゃないの?」


チンタマはビクビクしながら言った。


「俺たちもうB1だろ」


ランドピーが得意げに言う。


「いや、仕組みが分からないからなんとも言えない」


ポールトが首を横に振った。

確かにランドビーたちはヘルッピー団に所属しているが、それだけでB1兵と認定されるか不明である。


「とにかく、馬食いにいこーぜ」


ランドビーがワクワクしながら、後方へ向かっていこうとしたその瞬間、雨が降り始めた。

ポツポツとランドビーたちの頭に雨がしみこみ、太陽が隠れ、夜になった。

その後すぐに、B隊集合の合図がされて、森の中で見張りのB3隊1000人を除いた

24300人が集結した。


「トールさん大丈夫かな?」


ポールトはトールのことを気にかける。


「信じるしかない」


ランドビーが前を見ながら言った。


「トール魔人とは、変態同盟結んでるから、生きてるに決まってるよ」


チンタマが訳のわからないことを言う。


「なにそれ」


ポールトは笑いながら、言った。


「B隊隊員たちよ。よく聞くっぴ

全員馬に乗れるから、馬に乗ってB国に撤収っぴ。

A国侵攻の目標は達成っぴ。

後方にA国の馬がいるっぴ。

それじゃあ、詳細に話すっぴ。」


ヘルビンは森の中央で大勢のB隊の前で撤収の詳細を語った。


内容は二手に分かれること。

1つのチームが増援に来たB1隊2万のうち1万人とB 3隊1000人が先陣を切って、森を抜け、大きな村を超えて、B国に帰る。

もう1つのチームが増援組1万とヘルッピー団とカルロス団とB2隊であり、「臨機応変に対応する」と自信満々にヘルビンが言った。

A国の負傷した馬を食べてから、夜中に出発し、必ず全員で生きて帰ると伝え、B隊は盛り上がった。



「トール魔人無事だったか!!」


馬の肉を貰ってる最中にランドビーたちはトールと再会した。

チンタマはとても嬉しそうだった。


「トールさん流石です!!」


ポールトも満面の笑みを浮かべた。


「トールがこんな戦争で死ぬわけないからな」


ランドビーが笑いながら言った。


「お前ら、よくヘルッピー団に入れたな。あんなに喧嘩を売っておいて。見ててヒヤヒヤしたぜ。」


トールはヘルビンに対して、剣を向けていたことを思い返し、笑いながら言った。


「下ネタが評価されたらしいよ」


チンタマが真顔で伝える。


「そんなわけないだろ」


「それがトールさん本当らしいですよ」


ポールトも真顔で伝えた。


「俺らチンタマのおかげで下ネタが進化してるからな」


その後も4人で談笑しながら、馬の肉と芋を食べた。

そして、必ず生きて帰ることを約束して、トールは先陣を切るチームに向かい、ランドビーたちはヘルビンのチームへ向かった。

夜空に雷が鳴り始めていた。

エピソード25.気持ちいいことを最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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