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「ふおんな温泉のたび」その2

☆★★★ ノア


 ユカリちゃんが【月送りの剣】の話を聞きに来た時はびっくりしました。沢山の人が亡くなり亡者のように生きていた彼女が急に明るくなり不自然なくらいに旅行に誘いに来た時は正直不安を感じました。


 それは見事に的中、飲むフリをして持ち帰り全員の反応を見ると泥酔したように眠っていました。


 あの時のユカリちゃんのルビー色の瞳は既に濁ってて明らかに殺意があると察した。


 私は隙を見て抜け出し、殺害現場を目撃しました。


 ユカリちゃんは血の涙を流しながら何度も謝っていた。


 奇妙な発言も気になりました。


 誰のせいでユカリちゃんは闇に堕ちたのか、その答えは明白でした。


 発見したあの狂気に満ちたユイさんの瞳、ボロボロの服装なのに肌は見えず銀河が広がっていた。


 異質な見た目とあの瞳にユカリちゃんは魅入られた。


 私は目の前にいる血涙を流すユカリちゃんとの戦闘に武器を構え、最初から本気で立ち向かいます。


「どうして・・・何であのユイさんに従ってしまったんですか!?」


 他の人を頼れば・・・と言いたかった。でもユカリちゃんは重苦しい笑顔で答えを出した。


「私、死神なんだ・・・私が生きてるだけで皆を死なせてしまうの・・・女神様がね、私が幸せになるなんて許してくれないみたい」


 ルビー色の瞳が赤く染まる、血涙はユカリちゃんの手に流れ落ちると大鎌に変化する。


「ユイさんが神になれば皆幸せになるんだ♪私もね?だから女神様を倒すんだ」


「それは事実なんですか!?何も確証が無いのに本当に幸せな星界にするって誓えるんですか!?」


「当たり前だよ、だって私の好きな人は嘘つかない、だからノア先輩・・・そのままじっとして?大丈夫だよ♪私さ、ノア先輩と幸せなるルートあると信じてる」


「そんなの妄言です!ユカリちゃん、目を覚ましてください!貴女がやってることはただの人殺しなんですよ!?」


「皆の為なら私は喜んで汚れる、どんだけ穢れてもその先に幸せが待ってる、皆の笑顔の為に・・・私は、人殺しになる」


 大鎌が振りかざすのを双剣で受け止める、重く、硬く、私が圧倒的に押される。


「ぐっ!!!!ユカリちゃん!!よく考えてください!それは貴女の理想の押し付けで誰しも幸せになんかならない!ユカリちゃんなら簡単に気づくはずです!」


 防戦一方の攻撃に私が手も足も出ない、彼女は本当にユカリちゃんなのでしょうか?


「そんなの分かってるよ!!私の価値観の押し付けだって!私の理想だって!!皆が幸せになって欲しいだけの独りよがりだって!!でも私が生きてるだけで皆死ぬんだよ!?だって私が死神なんだよ!どう足掻いてもどう逃げても守っても皆死ぬ!そんなのおかしいじゃん!!」


 私の防御が破られ斬り刻まれる・・・ことは無かった。


「・・・私は・・・誰かの特別な人間になりたいよ・・・ぐす・・・私のこと・・・捨てないでよ!!」


 私は距離を取る。


「特性能力解放・・・っ!?」


 何故かユカリちゃんは私の目の前にいた。


「特性能力解放:死産・・・」


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