最前線にて
「ガルガンティア司令…こちら側は壊滅寸前です。敵軍の航空戦力の攻撃にさらされ身動きが取れません。このままでは、犬死にです!!」
儂は拳を壁に叩きつけた。
「くそっ!此処までなのか…?敵の首都までたどり着いたというのに?あと一歩なのだ。奴らの首都を落とせば何年もかかったこの戦争を終わらせることができるのだ!!」
「心中お察し致します。」
「われらにはもう何もできないのか…」
儂は司令室の椅子に座り込んだ。
副司令も他の作戦会議に出席している幹部たちも暗い面持ちだ。
ここまでか…
その時だった…かれに出会ったのは…
「会議中失礼致します!至急のご報告がございます!入室しても宜しいでしょうか?」
「構わん!入れ!!」
「はっ!失礼致します!」
「それで?報告とは何だ?」
「はっ!只今、未確認航空機が敵軍航空戦力と戦闘中でございます!」
「ん?味方なのか?」
「見覚えのない機体ではございましたが、右翼にこちらの国章が刻まれておりますので、間違いございません。それよりも、その機体が敵軍を次々に撃墜でしているのです!」
「なんじゃと!!」
儂は報告にきた伝令兵を押しのけて司令室をでた。他のものらもあとをついてきている。
儂らに希望の光が差し込んだというのか?
儂が外に出ると彼の言ったようにこちらの機体が敵部隊と戦闘中だった。
「あの様な曲芸飛行が人の身で可能なのか…」
そういったのは、唯一敵部隊との戦闘で生き残った航空部隊隊長だ。
「何でも良い。儂らにはかれに託すことだけじゃ。」
頼む!奴らを撃墜しておくれ。報酬は望むものを何でもやろう。そなたが平民ならばわが公爵家に迎えてやろう。
だから頼む!奴らを倒してくれ!!