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帝国新英雄物語  作者: 黒騎士
第一章 門出
48/51

エース候補

「それでは…始め!」



「軍曹はどこにいる!?見えたか…ゲイン?」


「見えないけど、気をつけろよ。軍曹はネームドだ。"赤い彗星"。あの人の強さは人間離れした軌道と速さだ。」


「わかってる。編隊軌道を取るぞ!互いに見える距離を保ったまま、行くぞ!」




いい動きだな。なら、一言伝えたうえで始めるとしようか…闘いを。


「それでは…始めよう。」


「「はい!」」


俺は、彼らの間を全速力で抜けたうえで、両機の背後を取り、ロックした…


「うっそだろ…」


「アレックス左に回避しろ!」


俺が左に操作桿を傾けようとした…いや?

これは…俺を騙そうとしているに違いない!


俺は右にきった…


ゲイン一等兵の機体は右に曲がった。

当たりだ!


「嘘だろ…」


「アレックス!俺が限界まで軍曹を引っ張る…。お前が決めろ!行きますよ!エドワード軍曹!」


ゲイン一等兵が加速した。


面白い。自己犠牲精神は嫌いだけど、相棒を信じて戦う姿はカッコいいな…


乗ってやるよ、その勝負!


「まずは君からかな。ゲイン一等兵!」


ゲイン一等兵は機体限界の中で機体をぶん回しているような軌道を飛んでいた。


凄いな…特殊スキルを持っていないのにこんな動きを出来るなんて…


相棒を完全に信用していなきゃできない動きだ。羨ましいよ…君たちが。


だけど…あの動きは相当苦しいはず。

そろそろ決めてやるのが優しさというものだろう。


そのためにはこちらがアレックス一等兵に狙いやすくしてしまうことになるが…。


そんなピンチの中で勝ち抜くこと。

これが…これこそがエースとしての存在意義だと俺は信じている。


イルメシアス一行に信頼されている。この信頼を無駄にはできない。


できるかわからないけど、やってみる価値はある!


アニメの主人公たちは、絶体絶命のときにこそ、すごい活躍をするんだ。


「ゲイン一等兵。素晴らしい動きだった。君は合格だよ。私が保証する。」


「…あリがとうございます。でも、軍曹は初めて負けます。アレックスによって。」


俺はゲイン一等兵の機体を爆散させた後…


「弱きものを守るために…今後、多くの同胞達を守っていくために…使わせてください。この力を!」


『肉体強化、精神統一、兵器支配』


『君の心意気…しかと見せてもらった。彼らを守れる存在となれるよう…新たな力を与えよう。』


俺は頭に響く声に従い…新たな能力を口にした。


『未来視』


俺の背後を取ったアレックス一等兵は俺が回避行動を取ろうとしたところ左から回り込み、俺を撃墜する。


つまり…左に行くと見せかけて右から急旋回すれば背後を取れる。


うっ…頭が痛い…


この能力は他の能力よりも負担が大きいな。まぁ…当たり前か。


さて…魅せるとするかな。


「これで終わりだ!」


アレックス一等兵が背後を取り、俺が回避行動を取ろうとしたとき、彼は未来視通り左に銃撃した。


俺は右から急加速し、彼の背後を取った…


「…これでも撃ち取れないなんて…」


「ゲイン一等兵もそうだったが、アレックス一等兵もこれまで対戦した南部方面軍のパイロット達よりも実力がある。今後も精進するように。」


俺は彼の機体を爆散させ…シュミレーションは終了した。



ゲイン一等兵、アレックス一等兵。

ダブルトップ合格。





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