新たなる火種
#日記:地球歴 残存記録 第194日
#場所:南部方面軍旗艦インペリアル・シールド 総司令執務室
「それは、真なのか?」
「ええ…叔父上。本当です。つい昨日のことです。」
「護衛には精鋭部隊が複数ついていたのでは?」
「それすらも破る実力者が相手方にいたんだよ。」
「敵は判明にしているのか?」
「犯人の正確な特定はまだだけど、その犯人の背後にいる存在は判明している。」
「それは?」
「独立星系連合…つまり、反帝国をかかげている自由貿易機構に加盟している星々だよ。」
「確かに奴らは帝国を敵視しているが、戦争に踏み切るほど愚かではないはず。そもそも、奴らは惑星間貿易をしている企業家ばかりだろう?行動を起こせる軍隊など持ち合わせておらんだろう。」
「そう思って見逃していたんだけどね…。さっき送ったデータを見てほしいんだけど。」
儂は陛下から先ほど送られてきたデータを確認した。
「これは…」
「大規模なバトルドロイド製造ラインだよ。連合国の至るところに存在が確認されている。ここまで機密とされていたんだから、もういつ勃発しても可笑しくないよ。」
「じゃあ…総力戦となるな。ケナル連邦との戦争がようやく終わったというのに…」
「うん。だからさ…できれば短期集中で終わらせたい。だから、叔父上に最初に報告してるんだ。」
「何をしてほしいのだ?」
「他の3つの方面軍で敵主力拠点全てに大規模攻勢をかける。そうすれば敵の主力はそちらに向き戦力が拡散されるだろう?その間に南部方面軍で敵本拠を急襲してほしい。その上で娘を救い出してくれ。」
「それは…どうだろうか。」
「難しいことはわかってるよ。でもこれは帝国の威厳を掛けた闘いだ。あの娘を盾に交渉されることになれば…頼むよ。」
「やるなら成功させるしかあるまい。ただし、この大戦終了後には、部下たちにも最高の褒美と長期間の休養を約束しておくれ。」
「うん。もちろんだよ。」
バタンっ…む?陛下の方で、近習が飛び込んできたようだ。ノックも忘れるとはよほどのことか…まさか!?
「へ…陛下!一大事です。自由貿易機構が我々帝国に宣戦布告を告げてきました。」
「始まったか…」
「わかった!全方面軍総司令を呼び出せ!各官僚たちもブリーフィングルームに集めろ!行けっ!」
「承知致しました!」
「叔父上もご準備を。」
「あぁ…。少し着替えてくるとしよう。」




