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1.きっかけは喫茶店㉒
♦海斗との再会、違和感あり
嫉妬した連にキスされてから、
胸の奥がずっと温かい。
翌日、仕事を終えて帰る準備をしているとー、
海斗「綾、帰るの? 駅まで一緒に行こうぜ」
また海斗が現れた。
相変わらず明るくて、距離が近い。
綾「う、うん…。駅までなら」
エントランスを出た途端、海斗は横目に綾を見た。
海斗「なぁ、綾。昨日の黒塗りの車、あれって何?
綾って、そんな’特別な人’に迎えられるタイプだっけ?」
からかう声と、探るような響きがあった。
綾「そんな、特別なんかじゃ…」
海斗「ほう?じゃあ、あれはどう見ても返しムーブだったけど?」
図星を刺されて、胸がきゅっと痛くなる。
蓮には正式に『付き合ってください』とは言われてない。
キスや抱き締められて嫌ではなかった。
むしろ、心は蓮に染まりつつある。
海斗は少し真剣な声で言った。
海斗「…綾、無理していないよな?」
綾「え?」
海斗「前よりキレイになったけど、それと同時に…
なんかやたら守られている感じがするっていうか、」
その言葉に胸がざわついた瞬間ー
「綾」
背筋がピンと伸びる、低い声。
振り返ると、
黒いコートを翻した蓮が、静かに、圧を隠し切れない雰囲気で立っていた。




