十一話 くっそう!・・・・・・くっそう!!
「うわぁぁぁぁああぁぁぁぁあぁぁぁぁあああ!!!」
「はぁっ、はぁ、はぁっ・・・っ。ぅ・・・く・・・。」
何で、今更、こんな夢を見なくちゃいけないんだ。
涙が溢れている。
昨日の族潰し宣言の後、何となく家に帰る気にはなれなくて。
学園にあった生徒会寮で夜を明かした。
昨日、兄様に会ったからかな・・・。
捨てられたって、大丈夫だと思っていた。
でも、僕の心に刻まれ傷は思ったよりも深くて。
捨てられるのなんて慣れっこだと思っていたんだ。
あんな夢を見るつもりも、こんなに泣くつもりもなかったのに。
「ねぇ、どうして僕はこんなにも弱いのかな・・・。前世込みで、こんなの慣れてる、は・・・ず、なっ、のに・・・。何でっ!何で僕がこんなっ!!」
どんなに心では大丈夫なんだって言ったって、結局そんなのは虚勢でしかなくて。
僕の心の傷を誤魔化すには足りなさすぎて。
無くしてしまった愛情に対する喪失感その傷口にさらに深く刺さってしまって。
どうすることも出来なくて傷口から更に溢れた暗い感情は涙に変わるのに減ることを知らなくて涙だけが溢れるばかりで。
これはきっと、僕が弱いからなんだ。
「あぁぁぁぁぁ!!こういうの嫌い!」
マイナス思考は僕に合わない!!
寮が防音完璧で助かったなぁ。今の、誰かに聞かれる訳にもいかないしね。
さて少し散歩でもするかと制服に腕を通す。
夢のせいで早く起きてしまったのか今は五時過ぎだ。
変装は、どうせ誰もいないだろうがしていく事にした。
昨日のこともあるし、何よりもしもという事がある。
「行ってきまーす。」
・・・。
やっぱりあまり気分はのらないかな。
ただただ誰かに会わないことを願うばかりだよ。
多分泣いたせいで目元がちょっと腫れてるだろうし。
気分転換に来た筈なのに余り気分転換になってないなぁ。
はぁ・・・と溜息をついて近くにあったベンチに座る。
ボーっと空を眺めていると、暫くしてウトウトしてきた。
このまま眠れば─────少しは楽になれるのかな。
そしてそしておはよーございます。
僕の機嫌は急降下しております。
さて、それは何故か?
なんとなんとぉ・・・。
目の前に毬藻がいるからでしたー。
まずこの状況を説明しようか。
3時間程寝て起きました。
生徒会室に向かいました。
生徒会の仕事しました。
お昼時になりました。
毬藻が突撃訪問してきました。
食堂に誘われました。
僕は行かないと言いました。
何だよ潮海もこいよ!←今ここ
・・・いかねぇーつってんだろーが!!
只でさえ忙しいし色々あるしでイライラしてんのにこいつと来たらっ!
「だから僕は行かないってー。」
「何でだよ!それに、その笑い方やめろってば!」
「どーして?」
「どうしてって、苦しそうに見えるからだ!」
「くるしそぉー?」
「「こいつがー?」」
おいお前ら全員で人の顔を覗き込むな。
「僕がどんな笑い方していようと僕の勝手だよ?それに、そろそろ食道に行かないと時間なくなっちゃうよ。」
「う・・・。分かったよ・・・。」
落ち込んだように出ていった毬藻を追いかけるように次々と生徒会役員達が生徒会室から出ていく。
にしても・・・苦しそうだってさw
笑っちゃうよねwww
そりゃぁそうなるでしょw
だって毬藻超煩いんだもん!
王道は好きだけどアンチは嫌いだよ。
面倒くさいったらありゃしない!
はぁーと溜息をつき仕事を再開する。
本来だったらもう既に終わってなくちゃいけないんだよ?
けどさぁ・・・毬藻が来てから案の定皆仕事しなくなっちゃったんだよね。
まあね?僕ってば自他共に認めてくれるハイスペックだからね?
仕事はサクサク進むから別に良いんだよ?
け・れ・ど・も!
族関係で生徒会と風紀・・・そうじゃなくともよく分かんないチャラ男扱いのせいで風紀室に超行きづらいの!
僕関係ないのに!
情報屋なのに!
っていうか見た目明らかに違うのになんでチャラ男なんて言われなくちゃいけないんだ!
言いたくないけど僕結構身長低いし見た目は真面目な感じだと思うんだよね!
いや寧ろ根暗・・・?
って訳でもないか。
仕事モードの時は眼鏡かけててウィッグは根暗というか、地味な感じのじゃなくてちょっとだけのびたような感じのをつけてる。
おい。チャラ男要素なんてこの軽い口調くらいじゃないか。
っていうか!口調は確かに軽いけどチャラ男特有の間延びしたようなのじゃないじゃん!
なんなの!?ねぇなんなの!?
くっっそぉぉぉぉぉぉぉ!!
・・・はぁーー。
もういいや。
さっさと仕事しよう。
そうしよう。




