出自
「はぁ、疲れた」
「ごめん」
「違う、人酔いだよ」
「あの人数で?」
「自分に向けられてる悪意やら害意が分かるからね、それがキツくて」
「なんか、ほんとにごめん」
「別に、うっ!ごめん、ちょっとトイレ」
そういうと、口を押さえながらトイレに駆け込んで行く、前はこんな事なかったし、相当キツかったみたい
「う、ごめん、汚い所見せて」
「なんか、元気ないね、気分が悪いとか、そんなんじゃなくて」
「狂に、教えるのはね」
「そう、なんだ」
「そうだ、狂にプレゼント、まぁ、今貰っても嬉しくないかもしれないけど」
私はプレゼントボックスを渡す
「………そう、だね、後で開けるね?」
「わかった、何か食べる?」
「要らない、お弁当ありがとう」
「別に、狂の為だからね」
「私、酷い事したのに」
「?なんの事?自分の親を悪く言われて怒らない人はほとんどいないだろうからね」
「いや、でも」
「こうなったのは、どこまでいっても結果論、あいつら、いやあの2人が本当に更生してたら、ね?」
「……………」
「ねぇ、話は今日する?」
「…………明日、でもいい?」
「うん」
珍しいな、むらいが柔らかい笑顔になってる
「むらい?」
「何?」
「その、私さ、むらいに、あいつらみたいになってないよね?むらいを気分悪くしてないよね!?」
「うん!大丈夫、大丈夫だよ、狂」
「ほんとう?」
「当たり前」
「よかった…………」
「お風呂に入る?」
「うん、1人で入る、むらいの傷に滲みさせる訳にはいけないしね」
「気遣ってくれてありがとう」
「じゃあ先に入るね」
「うん、部屋に来てもいいからね?」
「!」
「おやすみ?」
「おやすみ」
そういうとむらいは自分の部屋に戻って行った
ふぁ〜、腕は、うん治ってる、治ってる?おかしいな、前なら二日は掛かったはず、まぁいいや
「おはよ」
「!」
びっくりした、狂が私の事を見てた
「びっくりした?」
「うん、でもちょっと元気になったね」
「うん、ちょっとだけね」
「じゃあ、何から話す?」
「1回目の事から」
「一回目は、特に何もって感じだけど、そうだね、その時に警察を脅、お願いして聞いた事でもいい?」
「うん、鉄パイプで助けてくれたんでしょ?」
「うん、知ってたんだ」
「あいつらが言ってた」
「そう、で聞いた内容は、………狂の出自」
「私の?私はあいつらの」
「…………罪は隣街で病院に居た、産婦人科」
「あ、」
「わかった?16年前、その病院で産まれた赤ちゃんが1人誘拐された、しかも罪はその子が産まれた日に退職、でその誘拐された赤ちゃんの親の名前、名字が神愛」
「でも、さ、普通わかったら本当の親の所に返されるんじゃ」
「心中自殺してたんだ」
「、」
「最初の誘拐、覚えてる?」
「え?……………あれ、覚えてない」
「だよね、狂が誘拐されたのは、私の母が死んだ翌日だよ、禍福は糾える縄の如し、親が居なくなった後、一回目は狂に、振られた?で合ってるかな?2回目は狂が誘拐された」
「そうなんだ、ん?むらい自分の親が死ぬ事を福って言ってる?」
「それは今関係ない、聞かないで」
「わ、わかった」
怖い、ほんとに親の事がタブーなんだ
「それで、狂は自分の親が殺しに来たってわかったからかな、事件の事を綺麗さっぱり忘れてるの」
「思い出した方がいいかな?」
「それは狂次第かな」
「そう?」
「どっちにしても辛いだろうからね」
「…………」
「後は、そうだね、実行犯の男は業によって刑務所に入りたくなるような事をされてたみたい」
「……………」
「とりあえず、こんな感じかな」
「ねぇ?」
「ん?」
「私やあいつらはさ、色んな人の人生めちゃくちゃにしてさ、あいつら刑務所に入るっていう罰を受けたけどさ、私、私何も」
「はぁ、バカな事言わないで狂は最初からずっと被害者なんだから、気にしなくても」
「違う、確かにそういうのもあるけど、私はむらいに、むらいにぃ〜」
泣きながらずっと言葉を出そうとする狂に
「落ち着いて」
「落ち着きたいけど〜」グス
「落ち着く簡単な方法があるよ」
「?」グス
するとむらいは私をベット上に上げて、私の両腕をむらいの首に近づける
「何して!?」
「人ってさ?何かに思いっきり殴ったり、壊したりしたらね?落ち着くよ」
「できる訳」
「そう?私の目には今すぐにでも憂さ晴らしをしたい、そういう目をしてる」
「はぁ、はぁ、はぁ」
「大丈夫だよ〜?ほら、楽になって?本能に従って?」
「あ、あぁぁ〜〜!!!!」
そこから一分ぐらい殴られた
「あ」
「ふふ、スッキリした?狂」
「…………したよ、しちゃった」
「なんでそんなに辛そうな顔するの?」
「だって、私、これじゃ、あいつらと、同じ」
「?」
「ごめんなさい、ごめんなさい!」
「…………うん、落ち着いたみたい、私の思ってた状況とは違うけど、冷静な判断はできる?」
「…………うん、できる、できるよ」
「そう、ならさっきの話の続き、事件の後にその事件の事を思い出したりしたらまた事件が起こった翌日まで記憶が戻る?かな?まぁでも数日したら戻ってたから生活は大丈夫だったけどね」
「………なんかもうほんと色々迷惑かけてたみたいだね?」
「別に?仕方ない事だしね」
「あ、そうだ施設とかには入らなかったの?」
「うん、事件の事を聞くと記憶が消えるからカウンセリングが出来ないから、後一応里親に私が警察を脅してなったからね」
「へ?里親!?むらいが?」
「うん、ママですよー」
「〜〜〜〜〜〜!」
「わぁ、顔が真っ赤だよ?」
「………………?あれ、そういえば私の苗字は信不じゃないんだね?」
「まぁ、隠しておきたかったからね」
「そうなんだ、なんで?」
「苗字が変わった事を聞かれたら、事件の事まで話さないと引かなそうだったから」
「否定出来ない」




