城下の飲み屋街 ⑧
アスラン・ハイムside
2人はシルス達と別れた後ドラゴンを待機させている場所へ向かっていた。道中、ハイムは先程の出来事を話す
「いやー、しかし今日は驚かされてばかりだったな」
「ああ」
「まさかあの子があの銀翼の悪魔だったとはね。
この街の重要人物とも関係がとれていたし、お手上げだった商人の情報も手に入るかもしれないな」
確かにあの見た目自体、目を引くのもわかる
だがハイムが驚いたのはそれではない
少ない情報にも関わらずこちらの意図に気づく洞察力
この国の重要人物でもある民達からの絶対的な信頼を
得ている事実。これまでにどんな過程を踏んだのかは分からないが、、
「末恐ろしい人だな、シルス団長殿は」
アスランは自分の手を見ながら端的に答えた
「ああ、そうだな」
その様子にハイムはニヤリと肩をだく
「お前の自然な表情を引き出させる数少ない人物でもあるしな」
先程、別れ際のことを言っているんだろう
アスランはハイムを睨む
「怒るな怒るな、ほんとのことだろ」
シルスに笑いかけたあの表情が物語っていた
ハイムは城の方向を見つめふとつぶやく
「面白いなシュエレント王国、そしてあの第二騎士団長」
アスランは先程握手を交わした手を再度見つめる
先程のやりとりを思い出し僅かに口角があがる
「ハイム」
「ん?なんだ」
「必ず罪人をみつけ、卵を取り返す」
上司の力強い言葉に
ハイムは片手を心臓にあて答える
「御意」
黒いマントを翻しアスラン達も帰路につくのだった




