訓練場でのひと時 ③
「お邪魔なとこすいません」
不意に見知った声が聞こえた
「クロ、いつのまに帰ってきたんだ?」
短髪黒髪で切長目の軽装な姿の男がいた
「いやー先程帰ってきたんですが
皆さんの感動的な場面を見かけて一旦見学を「しなくていい!」するんじゃねぇ」」
イルとテルが一斉に口を挟む
タイミング抜群だな、さすがは双子
なんて呑気に考える俺
クロはシュエレント王国直属の伝令部に所属する
彼らは城内だけでく必要とあれば各国の情報を探るいわば隠密
この存在自体を知る人も少なく
俺も何人いるのかまではわからない
実際イルやテルは彼を城内で働く同僚という認識だ
まぁ、俺も"たまたま知った"だけで彼との付き合いはここにきてからだからまだ2年程
軽口で飄々とした印象な彼は動物に例えるなら
そう、、まるで猫のような感じだな
「おーいシルスさん、聞いてますかー?」
シルスの視線に気づいたクロが目の前で手を振った
「え??あ、ああ 悪い、聞いてなかった」
「珍しい、何考えてたんすか?」
「うーん、クロの事考えてた」
正直に伝えたらクロはややびっくりした様子だった
「やめてくださいよ、心臓に悪いな」
「、、、?ところで何か用事があって来たんじゃないのか?」
クロは2、3度咳払いをして
「だから、黒龍騎士団御一行が間も無く訓練場にきますよって」
「へー、そうなのか、、、って、は??」
すごい間抜けな返事を俺はしてしまった
「今日はイスラの旦那が城下を案内してるはずだったんですがあの黒龍騎士団の隊長さん?の希望で日頃の訓練の様子もみてみたいと言われたみたいで
もうすぐこちらにこられます」
、、、、、やばい、、
仮装もなにもしてないこの状況で出くわすなんて
また何か起こしてカイルから雷をもらいかねない
そんな時
訓練場の入り口が開く音がした
ギィィイ




