転生者2
「……これからどうする?」
アキのその一言に俺は考え込んでしまった。
「正直、どうしようもない気がする」
俺の言葉にアキは笑う様子も悲しむ様子も無い。
「まあそりゃそうか、家無し金無し立場無しの雑魚餓鬼でさ
知識は高校レベル、こっちの世界で生きていけるような技能も無い」
心を刺すような言葉をアキは止める様子もなく言い続けた。
しかしやっぱりそこには悪意や見下すような態度は無い。
だた俺たちの現時点での情報をまとめただけだ。
「おおちょっと待ってよアキさ俺の治療代払ってくれたんだろ?
だったら…」
俺の話を遮ってアキは言った。
「残念あれが俺の最後の金だ
おかげで俺は一文無しだよ」
アキの言葉に罪悪感が湧いた。
そして反射的に謝っていた。
「ご…ごめん…」
しかしアキは全く気にもせずにいた。
「何がだ?別にあんたを助けたことに後悔は無いし
結果的に会えないと思ってた転生者に会うことができた
十分にリターンが取れてるよ
まあ元からなにかあったとき用に残しおいた緊急用の貯金だったし
そこまで罪悪感を持たなくていいさ」
俺はその様子を見て安堵とアキの優しさに敬意を払っていた。
「ありがとう」
――
それからしばらくして俺とアキは病院から出て街を歩いていた。
「はぁ…歩けるようになったらすぐ追い出されたよ
世知辛いな~まったく
アキ、これから本当にどうする?」
俺はほぼ一日で退院することになった。
聞けば治療代だけでほぼ金が足りなくなったらしい。
本来入院レベルの怪我だったけど金が足りないから治療だけで終わりで
病院側の優しさで一日だけ入院させてもらったって感じらしい。
ってのを病院から出たあとにアキから説明されたよ。
「まあとりあえず寝床だな……けど金が無いから野宿かな」
アキは暗くなった空を見ながら淡々と告げる。
「うぇぇ野宿か、ぬくぬく生きてきた温室育ちの高校生にはきついな
そういや今全財産何円なん?」
「何円かは知らんな、こっちでは
金貨、大銀貨、小銀貨、銅貨、鉄貨だよ
相場で言ったらそうだな銅貨が100円で鉄貨が10円ぐらい?
で大銀貨が多分10000円ぐらい…多分ね
今持ってるのは…銅貨二枚と鉄貨一枚だわ」
アキはポケットを弄りながら説明した。
出した硬貨を指で弾いて回転させている。
「おにぎりぐらいは買えるのかな」
「コンビニみたいな便利店がこっちにあると思うか?」
「ですよね~」
そんな会話を続けながらなんとか寝れそうな場所を探していった。




