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純白のギャンブラー~王都カジノの少女賭博録~  作者: レブラン
4章

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65話 一撃必殺のポーカー《ワンターンキルポーカー》

 あたしとミランは互いに席に座ると、ダリオさんは説明をし始めた。


「さて、今回行うギャンブルは『一撃必殺のポーカーワンターンキルポーカー』」

「ワンターンキルポーカー?」

「実演しながらの方が早いだろう。使用するのはジョーカー含む54枚の通常のトランプのみ。互いに1枚ずつカードを山札の上から見せて引く」


 シャッフルされた山札から引いたカードはあたしは♠8、ミランは♥K。


「カードに書かれた数字分、束から枚数分引くんだ。フェルは8枚。ミランは10枚だ」

「Kは確か13のはずなのに10?」

「その通りだミラン。この引く枚数は最大10枚までなのでJ、Q、Kは10枚換算とする」


 ダリオはカードの束を手に持ち広げた。

 この中からあたしは8枚、ミランは10枚引いた。

 あたしの手持ちカードは♦8、♠10、♠A、♠5、♥9、♣3、♣A、♦Q。


「引いたな。その手持ちが今のカードで、役を確認する。ちなみにさっきのKはあくまで手札枚数上限が10枚だから統一してJ、Q、Kは10としただけで、最後に上がったときの役は通常ポーカーと変わらない」


 ならQは12として扱うわけね。

 まあ、ただあたしの役は現在Aのワンペアのみで変わらないや。

 最初は数が多ければ有利って感じなのかな?


「次に1回のみ互いにカードの交換権利がある。カード交換する前に再度山札の上から1枚ずつ見せて引く。もちろん引かなくてもいい選択式だ」


 これなら引いた方が有利だよね。

 ミランも引くらしくあたし達は引いた。

 ミランさんは♥A。

 確認すると♦Kがでたこの場合どうなるんだろ?


「ああ、フェルのはKだからこの場合10枚交換だ。さっき8だから全札捨てて10枚だ。交換でのカードは強制だから引いてくれ。ちなみに先に枚数分引いてから加えたカードを合わせて、不要な枚数分捨てたほうがいいぜ」


 あたしは10枚引いた結果こうなった。

 ♦3、♦10、♣5、♣10、♠10、♥J、♠3、♣8、ジョーカー、♦Q。

 今度は10のスリーカードと3のワンペアができた。

 ただジョーカーきたけどこれはどうすればいいんだろ?


「ダリオさん。ジョーカー手札に来た場合どうすればいいんですか?」

「手札にきたジョーカーは好きな数字に変換していい。例えば♥Aとか♠Aとか。別に捨て札に♦Kがあるなら♦K宣言していいし。役が一番強いのが勝ちだから覚えてくれ」


 なるほど、役が一番強いのがいいと。

 ならこの場合は10にしてフォーカード狙いにしたほうがいいかな。


「兄さん、もしも私の役の数が多い。つまり2、3、4、5、6がワンペアかつマークは全部♠、♦とする。そうすればストレートフラッシュ2組みあるがこの場合は?」

「その場合はフェルが勝てるのはロイヤルストレートフラッシュのみだ。どれだけ役を揃えようが、一番強い役が相手の手にあればその時点で相手の勝利だ」


 どれだけ役揃えて増やそうが、相手が上の役なら負けちゃうんだ。


「それからもう一つ。仮にマークのカードが手札10枚あり、♦9、♥9、♣9、♠Q、♦Q、♥Qとする。これは9とQのそれぞれスリーペア2役じゃなく、役の高いフルハウスとなるわけだ。その際に9は1枚余る状態になる」


 なるほど手札の役が低かったと思っても組み合わせ次第で高くなるんだ。


「ではカード交換も終わったから、互いに手札公開をしてくれ」


 フェル:♦10、♣10、♦10、10(ジョーカー)、♦3、♠3、♣5、♥J、♣8、♠Qの10フォーカード、3ワンペア。

 ミラン:♥2、♠2、♥4、♣4、♥5、♠6、♠7、♣7、♥Q、♥Kの♥のフラッシュ


「フェルの勝ちだ。これで分かったろ?」

「うん」

「もし最初の手札枚数とカード交換の際に引く1枚がジョーカーだった場合どうなる?」

「その場合は好きな数字宣言してもらって構わない。1枚でも10枚でも。別に0枚宣言して引かなくてもいいが、最初とカード交換の際に0枚宣言なら役なし最弱になる」


 本当の勝負はここから始まるんだ。

 あたし達は山札から1枚カードを引いた。

 ミランさんは♣8に対してあたしは初手ジョーカー。


「……10枚引きます!」


 あたしの手札には♠5、♦Q、♥7、♦8、♦3、♣4、♦2、♣10、♥J、♥A揃う事がないブタ。

 これはまずい……。

 ミランさんの表情は真剣そのもの。だけど少し険しくも見える。

 視線が少し左右に揺れるというよりも真ん中と右ばかり向いてる気がする。

 ペアかそれ以上の役は揃ってるだろうと言うのがあたしにも見えた。


「ではカード交換ターン宣言」

「……交換する」

「あたしも」


 ミランさんとあたしはカード1枚引く。

 ミランさん♥3、あたし♥8。

 3枚のカードを引いたミランさん、すると口元が少し緩んで笑みを零しているのが分かる。もしかしたらいいカードが来たのかも?

 逆にあたしは現状を打破できる機会がかなり望み薄い。

 フォーカード……いやストレートフラッシュ以上来てくれないとダメだ!

 1枚でも役がくればそこから揃えられる可能性もあるのに……。

 あたしは直感で♠5、♦Q、♥7、♦8、♦3、♣4、♦2、♣10を捨て、ダリオさんからカードを受け取る。


「あっ……」


 思わず声が漏れた。


「両者手札揃ったから公開してもらおう。ショーダウン!」


 ミラン:♣7、♦7、♠7、7(ジョーカー)、♥4、♣6、♥Q、♦Kの7フォーカード。

 あたし:♥J、♠J、♦J、♣J、♥A、♦A、♣2、♠2、♥2、♠3のJフォーカード、Aと2のフルハウス。


「勝者フェル・ラグンダルト!」


 勝った……。

 選んだものでJが3枚きてくれたのは本当運が良かった。


「……フェル……強かった」

「うん、あたしも運よく引けたからよかったけど、結構危なかった」


 あたしとミランは互いに称えたあと席を離れて、ムエルニとユエルに交代した。

 ただすれ違うさま、ユエルの表情はいつもと違って少し固く真剣に見える。


「ユエルあんたとは最初のサーティーンズ・デス以来ね」

「……ムエルニ、この勝負勝たせてもらうよ」


 口調もいつものおちゃらけた感じとは違う……なんでだろ……。


「では第二試合、ムエルニvsユエル・タニアを開始する」



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